足骨鍼:下腹部の引き攣り・陰部の痛み等にも効果があります
足骨鍼は深鍼になります
2020年2月に臨床実践塾で発表した治療法に、「足骨鍼」というのがあります。
これ片足の足関節付近に鍼をする方法ですが、テクニックとしては少し難しいです。
上の写真を見るとわかりますが、1寸6分の鍼を根元まで刺すからです。
根元まで刺さない時もありますが、斜めに刺すので慣れないとできません。
これはツボで言うと、肝経の「中封」(ちゅうほうorちゅうふう)穴になりますが、刺鍼方法が違いますので、普段使う中封穴への刺鍼とは大きく違います。
たとえば、中封は、
- 肝血不足で蒼白
- 小便の色が白くて量が少ない
- 鼠経ヘルニアのような陰部の痛み
- 下腹の引き攣り
- 膝内側の痛み
などの治療にも使いますが、足骨鍼は首や上肢の痛みにも使います。
先日、「下腹部が痛く膀胱炎と診断された」という方が来られました。
しかし、膀胱を押えても痛みはありません。
そこで、この鍼を使いました。
それだけでは多少不安に思いましたので、京骨に千年灸もしました。
で、治療が済んでから、
「下腹(膀胱)の感じはどうですか?」と聞いたら、
「大丈夫みたいです」というので、治療を終了しました。
もう一人、「逆流性食道炎」と診断された方も来ましたが、その方にもこの鍼を使いました。
もっともこの方は、逆流性食道炎ですので、食道付近の痛みもあり、右背の痛みもありましたので、他の治療も加えたのですが、治療が済んでから、
「楽になりましたわー。背中が痛くてどうしようかと思っていたんです」と言い、帰りにも、
「ほんとに楽になりましたわー。何か食べて帰ろうかと思います」と話していました。
しちせい特殊鍼法の、「仙関鍼、足関三穴、足骨鍼、回旋鍼」も、即効性があり、治療効果が高いので、もう一度セミナーを開催したいのですが、コロナウイルスの感染者がこんな状況ですので、なかなかセミナー開催に踏み切る勇気がありません。
ネットセミナーでもできないことはないのですが、このテクニックはリアルでないと身に付かないと考えているからです。
たとえば、深刺しするので、「かなり痛いのでは?」と思うかも知れませんが、通常の鍼とさほど変わりません。
理由は、刺す角度と「刺し方」が違うからです。
これはリアルに見てもらわないと、多分、納得できないと思います。
ですから、もう少しお待ちください。
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