首が引っ掛かって回せない:徒手療法での頚椎矯正
曲がります。楽です、楽です。
写真を撮ろうにも、グルグル回すので‥‥。
「首が痛い」とか「首が回せない」という方の多くが、上部胸椎の問題なのですが、この方は、もろ首(頚椎)に問題がありました。
脈診で心経の異変を感じたので、
「心臓がおかしいみたいですよ」と言うと、
「病院では何も言われなかったのですが、心臓が大きくなっていると言われました」
「病院ではなにも言われてないのに、心臓が大きくなっている」という言葉が理解できずに、
「えっ? 病院でそう言われたんですよね?」
「はい。でも心臓は悪くないって」
「いやいや、それは心臓に異常があるということでしょう?」
「でも、何ともないって!」
これは多分、「特発性心筋症」だと思います。
理由は、特発性心筋症とは、「原因疾患がわからない心筋症」のことで、医師によって説明の仕方は違うと思いますが、「これだ!」という治療法がないようです。
ですから、「心臓が大きくなっている」程度の説明で済ませていると思います。
で、
「心筋と首の痛みは関係あるの?」と考えると思いますが、大有りです。
首の異変を訴える方の半分以上が、心・心包経からの症状なのです。
「寝違い」も、心・心包が影響している場合が多いのです。
(人体惑星試論(七星論)で云う「経筋腱収縮牽引」です)
蛇足になりますが、日本語と中国語の違いをちょっと。
寝違いは、中国語で「落枕」と言いますので、日本語の「寝違い」になってしまったのかな、と考えたりするのですが、枕をせずに寝る人でも寝違い(落枕)が起こります。
ですから、「落枕」よりも「寝違い」の方が症状名としては的確のように思います。
さてこの方ですが、どちらかというと「鍼は苦手な方」でしたので、毫鍼で軽く経絡を調整して、それから頚椎を徒手療法で調整しました。
そして、
「はい。起き上がって首を確認してみてください」と言うと、起き上がって首を曲げ、回し、また曲げ、
「ええーっ!!!」
「ええーっ! 楽です。すごく楽です。引っ掛かりません。楽です~~~」と何度も言っておりました。そして、
「3月ごろから首が動かなかったんですよ。うん。3月頃から」
と満足そうにしていましたので、
「ね、ブログのネタにしたいので、写真を撮らせてくれませんか」と聞くと、
「いいですよ。はい、どうぞ!」と言いながら首を回し始めました。
そしてカメラを準備して撮影しようとしても、首を回し続けています。
「ちょ、ちょ、ちょっと首の動きを止めていただませんか」と言うと、
一時止まるのですが、またグルグル回すのです。
仕方がないので、そのまま何枚か撮ったのですが、
「動画にすればよかった」と思わずにはいられませんでした。
(2枚目の写真参照)
ま、でも何か月の悩みが解決されたようで良かったと思いました。
そして、さらに、
「次は友達も連れて来たいのですがいいですか?」と言い、友達と二人で来るように予約を入れて帰られました。
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