だるい・疲れが取れない・やる気が出ない・よく寝る
心・心包の治療と大杼
最近、タイトルのようなことを訴える方が増えてきました。
ニュースや社会環境も大いに関係していると思われますが、そのような体調では、業務に従事できなくなり、落ちこぼれてしまいます。
先日、そのような症状を訴えて来た方が、
「先生何とかなりませんか?」と言うので、
「心臓や心包の疲れの場合が多いので、そこを何とかすれば何とかなると思いますよ」
と話ながら治療を始めました。
この方は、不整脈も出たりするので、心・心包の治療をするのは当然の事です。
しかしいつもなら、前面の鍼でたいてい治まるのですが、どうも納得できないので、背部兪穴でも「心・心包」の治療をすることにしました。
上の写真を見ると、一般的ではない鍼の打ち方をしています。
督脈上と、脊椎の左側に、刺鍼したのです。
この方法は、昔、よく使っていましたが、最近では大杼と、その上を時々使うぐらいで、写真のような刺鍼は、ほとんどすることがありません。
では、何故、このような刺鍼方法をするのかというと、上部胸椎の歪みも同時に取るのが目的です。
東洋医学は、自然医学ですので、自然の運行も考慮した診断と治療をします。
その中で、臓腑と季節の関係があり、
- 春:肝臓
- 夏:心臓
- 秋:肺臓
- 冬:腎臓
- 土用:脾臓
のようになっています。
つまり、春には肝の異変が出やすく、夏には心の異変が出やすく、秋には肺の異変が出やすく、冬には腎の異変が出やすく、土用には脾の異変が出やすいとなるわけです。
そこでちょっと加えておきたいのが、「土用には心包も含まれる」ということです。
それは人体惑星論(七星論)独自の考え方ですので、一般的ではありませんが、長い臨床経験から気付いたことです。
そして、土(脾・胃)と地(心包・三焦)は、人体惑星論(七星論)での対応経絡にもなっていて、脾の異変は心包の異変にもつながると考えているのです。
最近、急に暑くなってきましたので、治療院には多分、このような症状を訴える方も増えて来ていると思われたので、このタイトルで書かせて頂きました。
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