カインド調整法とは何か:2017年8月27日の臨床実践塾

左肩の痛みを調整する
8/27の臨床実践塾で、第二部は私が担当しました。
最初に論語の【君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず】に対しての私感述べさせていただきました。
論語は私のブログにも連載していたし、鍼灸・柔整など東洋医学の月刊誌『ナラティブメディカ』にも連載していましたので、業界の方ならご存知の方もいると思います。
当日の私の私感を要約すると、君子は主体性があるが、小人は主体性がないので周囲に流されやすく、心から和することがないという戒めでした。
何が言いたかったかというと、ネット社会になってから「志」(こころざし)が見えにくくなってきたし、情報に流されやすい人が増えてきた気がします。
つまり、SNSなどの情報に流されずに、自分の主体性を活かして、「何が正しいかを判断する力」をつけて欲しいと言いたかったわけです。
論語の次には、「最近の臨床から」というタイトルで、多汗症、大動脈解離、脊柱管狭窄症などの症例と治療法を解説したのですが、いずれも難しい病気や症状になります。
しかし、そこには「コツ」というのがあり、そのコツと症例を説明したわけです。
最近、YouTube では筋・骨格系の臨床動画が氾濫していますが、筋・骨格系以外の病気のほうが深刻な場合が多いので、鍼灸師なら、その方面にも目を向けてほしいと考えているわけです。
続いて、伏臥にしたままの足関節調整法や、耳の高さが違う人の調整方法、頭蓋でのアステリオンの使い方、カインド調整法の理論などを説明しました。
カインド調整法は、非常に簡単で、非常に短時間に症状を緩和させることのできる焼成炮ですが、調整法と言うよりは、治療法と言ったほうがいいかも知れません。
何故なら、膝が痛くても、股関節が痛くても、仙腸関節が痛くても、肩関節が痛くても、肘関節が痛くても、指の関節が痛くても、首が痛くても、このカインド調整法が使えるからで、即、臨床に取り入れられる方法だからです。
で、モデルになる方に出てもらって、実技の解説をしたのですが、年齢がちょっと高かったせいか、「わー、凄い、凄い!」というところまではいきませんでした。(笑)
上の写真は、肩が痛いという方で、両手をバンザイしてもらい、カインド調整法をかけたら、「あ、緩んできました。楽になってきました」と言っていたので、それなりに楽になったようでした。
カインド調整法は非常に簡単なテクニックですので、2人1組になってもらい実技の練習をしてもらいましたが、何人かの方が「これは簡単だからすぐ使えますね」というようなことを言っていました。
実際には深く入るとそんなに簡単ではないのですが…。
ついでに前回の実践塾で公開した「コラボ鍼の使い方」も説明したのですが、これはすごい変化がありました。
方法は、経絡筋力テストの方式で、力の弱い側へスキン鍼をして、反対側に負荷をかける方法です。
胆経を使って臨床方法を説明したのですが、コラボ鍼をする前と、した後では、筋力が倍ほど違うぐらい変化が出ていました。
そして、その時モデルになった方は、「これはすごいですね。グ~ンと力が入りましたよね」と、目をキラキラさせて話していました。
その後「足裏のタコや魚の目」の治し方と実例を、写真で見せながら説明したのですが、これには七星論での配置が必要で、七星論での配置を知ると治療法が自ずと決まってきます。
おそらく、この「足裏のタコや魚の目」の講義を受けた方々は、翌日から患者さんの足裏を覗いたと思います。
最後に「頚椎症の治療テクニックを使った実験写真」をパワポで写しながら説明したのですが、頸椎は七星論で診ると「水=腎・膀胱」と関係が深いので、「水」の治療法や「水」に悪い食べ物などの説明をしました。
しかしこれは、YouTube で流されているような軽い頚椎症の治療法ではなく、慢性化した、重症化した「頚椎症」の治療法でしたので、いつものパッパッと変化する治療テクニックではなかったからか、参加者の目は沈んでいました。(^_^;)
最近、当院に来る患者さんは、難しい病気や症状の方が多いので、ついつい難しい治療法になってしまったと思います。
ですから、参加者の中には、もしかしたら、「あ、俺には関係ないや!」と考えた人もいたかも知れません。
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