FC2ブログ
2020/06/16

「左の胸が痛いのでお灸をしました」と言う方:プロとアマチュアの違い

この「診断即治療」は、 gooブログ にも転載しています。




             赤丸で囲んだところがお灸の痕


新型コロナウイルスが原因で、普段と違う生活をするからなのか、
「心臓からの症状を訴える方が多い」と、このブログにも書きましたが、この方もその中の一人と考えていいと思います。

この方が言うには、
「胸が痛くて自分でお灸をしたのですが、ここで合ってますか?」とのことでした。

見ると、そこは高さで言うと「心臓の高さ」になり、そのちょっと下(赤い点線を引いたところ)なら「心包の高さ」になります。
それで、

「ここが痛いので、そこを押したら気持ち良かったので、そこにお灸をしたんです。気持ちよくなりましたけどね」と言います。

そこで私は次のように返答しておきました。
「全く間違いとは言いませんが、治すと考えるなら、お灸は身体の中心線上にした方が良かったですね。何故かと言うと、そこは反応が出ているところで、原因ではないと考えるからです」

こう言う人がいるかも知れません。

「でも、症状が治まればそれでいいんじゃないの?」

ま、相手は患者さんで、プロではありませんので、それでもいいのですが、この方法だと再発しやすいのです。
たとえば、昔は、痛みのある部位を押して、
「ここ痛いですか?」と聞き、痛かったらそこに鍼をするという方法がありました。
(今でもやっている人はいますが‥‥)

しかし、違うんです。
たとえば、10数年前にこのブログに書いたのですが、腰やお尻が痛いからと、腰からお尻までに「大きなお灸」をした方が来られたことがあります。
ビックリするほどの大きさと数でした。

そのようなやり方をすると、その場は良くても、すぐに再発するんです。
「肩が凝るから肩を揉む」のと一緒なんです。
つまり、骨格や臓腑のヒズミを取らずして、「筋肉の凝りだけを狙う」という方法です。
この方がやったのと同じ方法になるわけです。

素人であればいざ知らず、プロを称している人なら、恥ずかしい話です。
この方と同じような症状なら、「壇中」か「玉堂」を押圧して、圧痛の強いほうに選穴するのが「治す基本」です。
※ 壇中や玉堂での評価方法は、①押した状態で、②上下にスライドさせ、③痛みのある部位で選びますが、鍼灸師でもできない人が8割と考えています

それで痛みを確認して、選穴が決まったら、そこにお灸をします。
近年は「千年灸」が流行りですが、千年灸は効果が少ないので、その方の症状に合わせて「千年灸」か「もぐさでの直灸」をします。
関連記事