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2020/01/18

打撲:蹴られた痕が痛くて歩けない (1/26の臨床実践塾)

この「診断即治療」は、 gooブログ にも転載しています。




写真① 普通はこんな鍼はしないのですが、緊急でしたので…… 




写真② 巨鍼療法でないと短時間では治せないと考えたので…… 



中学生の男の子ですが、友達同士で「蹴り合いをして遊んでいた」そうです。
相手の蹴りが強すぎたのか、右大腿外側が痛くなり、階段も上がれないくらいだったそうです。
そして、具合悪い事に、明後日に演奏会があり、お母さんがピアノ伴奏をして、チューバで「独奏」をすることになっているらしいのです。

そんなことでお母さんから電話が入りました。
「整形外科に行った方がいいでしょうかネー」と言うものですから、
「足の甲で蹴られたぐらいなら、骨に傷はいってないはずだ」と考え、

「う~ん。明後日に演奏会で独奏をするなら、整形外科では時間的に間に合わないと思うので、来てください」と、来てもらうことにしました。

なぜ、「整形では間に合わない」と言ったかというと、その程度の打撲なら、シップ薬を出すぐらいとわかっていたからです。
経験された方ならわかると思いますが、診断は多分「打撲」となるので、痛み止めの薬とシップ薬ぐらいだからです。

それで早速来てくれたのですが、外傷はないし、腫れもない、ただ、触ると痛いし、歩くのが困難なようで、膝も曲がらないし、足も挙がらないので、歩くのがやっと、という感じでした。

それで、
「しゃがんでみて!」と言うと、しゃがもうとするのですが、膝が45°ぐらいしか曲がらないのです。
これだとトイレも大変だなーと思いながら治療にかかりました。

こういう症状の場合は、「筋腱鍼」という刺鍼法を使うと治しやすいので、最初に筋腱鍼で治療してみました。(写真①)
しかし、あまり変化はないようでしたので、今度は巨鍼を使うことにしました。(写真②)
巨鍼は、骨折の痛みも取ってしまうほど外科的な症状には効果が高いからです。
但し、このような場合の巨鍼療法は、熟練した人でないとできません。

巨鍼をした後は、だいぶ楽になり、ベッドから降りて、そろりそろりと歩き出し、やがて、びっこはひいているものの、何とか歩ける状態になりました。
お母さんは横から、

「どう? どう?」と聞いています。

「だいぶいい。だいぶ楽になった。触ってもあまり痛くない」と言っていました。

その様子を見ていたお母さんは、
「演奏会での舞台に出る時は、誰かに楽器を持って来てもらおうかと考えていました」と話していましたが、彼の顔に笑顔が出てきたので、安心したようで、
「子ども料金は中学までですか?」なんて、軽い雑談までしていました。

帰りには、玄関でキチンとあいさつまでして帰っていきました。
そして、お母さんは、
「演奏会のビデオを撮って送りますね」と、話しながら帰って行きました。
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