FC2ブログ
2019/08/31

息を大きく吸うと耳が詰まる感じで、首の付け根が凝って辛い!

この「診断即治療」は、 gooブログ にも掲載しております。



写真① 鎖骨下筋への刺鍼 




写真② 鎖骨下筋の構造 



以下のように訴えて来た方がいました。

① 息を大きく吸うと耳が詰まるような感じがする(高い所に登った時やトンネルの中のような感じ)
② 特に右足が、朝にこむら返りをする
③ 背中の首の付け根辺りが凝ってシンドイ。

脈を診ると、肺の脈が弱い。
そこで、七星論で云う「六臓診」をしたら、やはり肺がおかしい。
※ 六臓診とは、異変のある臓腑の反応を、体表から確認する診断法です

肺や大腸の異変は鎖骨下筋に出るので、そこが治療点にもなります。
ですから、写真①のように鎖骨下筋に刺鍼しました。
画像ではわかり難いのですが、写真①で黄色い円で囲んだところですが、写真②で記した「鎖骨下筋」への刺鍼です。

鎖骨下筋は胸骨から起り、鎖骨の下側に停止する深層筋です。
大胸筋に覆われているのでわかり難いのですが、慣れると簡単に触れるようになります。
この筋肉は、鎖骨と胸骨をつないで安定させる働きを持っていますが、それ以外にも重要な働きがあります。

それは、鎖骨下筋を支配する鎖骨下筋神経に横隔神経が吻合していることです。
横隔膜は呼吸をするときに活躍する膜なので、呼吸器疾患などがあると影響を受けると考えられます。
そして、肺や心臓や横隔膜にストレスがかかると、過度に筋スパズム(持続的な筋緊張の亢進状態を起こすこと)で線維化していくことがあります。

そうなると、脈管系や靭帯系に影響を及ぼす可能性が出てくるわけです。
鎖骨下筋の関連臓器とされる肝臓は、横隔膜との接点に横隔神経があるので、そこでの影響を受けることも十分可能性があると考えられています。
参考:東洋医学では「肝は筋膜を主る」と云います。また、七星論では、肝と肺は対応経絡として診断や治療に使います。

そして、鎖骨先端で「肩鎖関節」を作り、肩甲骨ともつながるので、上部脊椎にも影響を与えます。
つまり、鎖骨下筋の異変で、脊椎まで異変を起こすことがあるということです。
その結果として、首の付け根が凝ってくるわけです。

首の凝りは、顎関節にも影響を与えて耳管を圧迫して狭窄を起こす場合もあります。
風邪を引いたときやエレベータに乗った時に、そのような症状になる人もいます。
それを「耳管狭窄症」というのですが、「強い首の凝り」でもそのようになる場合があるのです。

となると、この方の症状の根本的な原因を探ろうとすると、多かれ少なかれ「肺」と「肝」に関係していることがわかります。
「大きな呼吸で耳閉感」
「こむら返り」
「首の付け根の凝り」

ですから、鎖骨下筋に刺鍼して、鎖骨下筋の過緊張を取ってあげがわけです。
刺鍼後は、大きな呼吸をして、楽になった表情を見せていまして、首の付け根も楽になった様子でした。
ただ、こむら返りは、こむら返りが起こらないわからないので、それは後日に聞くことにしましたが、「肝は筋膜を主る」で、こむら返りの根本的な原因「肝」と考えますので、肝の治療も加えておきました。

治療は、足関三穴、陰査穴、肝臓部への刺鍼を主に行い、特に「耳への治療」はしませんでした。
関連記事