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2019/08/13

急性膀胱炎:急患を回旋鍼で治療 (8/25日の臨床実践塾の準備)

この「診断即治療」は、 gooブログ にも転載しています。



写真① 蚊に刺された痕が治らない 




写真② 八風穴への刺鍼 



日曜日にメールが届きました。内容は、
「突然頻尿になり血尿まで出たのですが、明日治療してくれませんか」と言う。
当院は、木、金、土の三日しか営業していませんので、「明日」というのは月曜日なので本来は休診です。
しかし、ちょうど別の方の予約も入れてありましたし、時間の調整もできたので、来てもらうことにしました。

そして、昨日来院したのですが、

「先生、頻尿も止まり、血尿は止まりました」と言う。

「何かしたの?」と聞くと、

「先生のHPや 『病気治し入門』 を読んで、ダイコントウを飲んだんです」と言う。

「あ、そう。それは良かったですね」と言いながら、治療にかかることにした。

私は最初に脈を診ることから始めますが、脈を診ると、左の関上(七星鍼法では、脾・胃経)の脈が弱いので、
「脾臓膵臓に疲労が出ていますよ。ちょっとここを(脾臓部)を押してみますね」
と言いながら、左肋骨の下の脾臓部を軽く押したら、
「痛い痛い」と体を逃がしていました。

メールが入った時は、激痛は起ってないようでしたので、

① 腎炎?

② 膀胱炎?

③ 暑さのせいで過労になり、抵抗力が落ちた

などと考えていましたが、
「左関上の脈の弱さと脾臓部を押したときの痛みで、抵抗力が落ちて膀胱に炎症が起こった」と判断しました。

念のために膀胱部を軽く押圧したら、軽い痛みがあるようでした。
まだ、炎症の名残があるわけです。

そして、
「5月頃に蚊に刺されたところがなかなか治らないんです」(写真①)と足を見せてくれました。
見ると、「ターンオーバー」が乱れた様子が伺えました。
※ ターンオーバー:組織や細胞の増殖と死滅による動的平衡

そのことから、炎症や代謝障害が起こっていることが考えられますので、炎症を治めるために「八風穴」(写真②)への刺鍼と、体全体のエネルギーを高めるために、回旋鍼・陰査穴に鍼をしました。
一応の治療が済んでから、膀胱部を、今度は先ほど寄り強めに押圧したのですが、

「少しは痛みますが、先ほどのようなことはありません」と言うので、治療を終了しましたが、このような抵抗力が落ちているときには、「回旋鍼」が効力を発揮すると考えています。
 今度の臨床実践塾 で、回旋鍼のモデルになるような方が来てくれたら、参加者の皆さんの前で臨床をしてみます。(^_^;)
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