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2019/06/03

微熱が続くときの治し方:病因を探る

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八風 



微熱が続くと、判断力が鈍ります。
熱のある病気になると、
「何をしたらいいのかわからなくなる」と言う人も少なくないです。
風邪を引いたときに、判断力が鈍るのはその為です。

微熱に関しては、身体の一部の炎症から白血病までありますので、市販薬でごまかすのは良くないと考えています。
ただ、微熱が続く原因は多いので、なかなか原因は特定できないと思います。
そんな時、鍼灸師なら脈診を使うと思いますが、熱のある時はそれも頼りになりません。
理由は、熱があると、どの脈も強くなるからです。

先日来られた方は、2年前に1回来たことがある方です。
スタッフの問診では、以下のような症状が書かれていました。

① 微熱が続いている

② 下半身がだるい

③ 咳が出る

④ 頭痛や耳鳴りがたまにある

⑤ 腸はいつも調子悪い


このような場合は、微熱の原因を求めることから始めますが、「下半身がだるい」と言うことから、肺や心臓(心筋含む)にあることが想像できます。
肺や心に問題があると、下半身がだるくなるからです。

たとえば、肺がんの方を治療していた時のことですが、
「足がだるい!」と言って、20㎝ぐらいの段差が上がれないのです。
また、心に問題がある方は、階段で2階に上るだけで息が切れてしまいますので、本人も「心」を自覚しています。
腎臓でも足はだるくなるのですが、その場合は強い浮腫みが出ています。

ですから、この方の微熱は、肺か心に絞り込む事ができるわけです。
しかし、そこからが難しいのです。
鍼灸には、「五兪穴」というのがあり、経気(経絡)の流れを説明しています。


それを、「井(せい)、滎(えい)、兪(ゆ)、経(けい)、合(ごう)」で説いていくのですが、その中の「榮」というのは、主治が「身熱」となっています。
つまり、肺の異変から来る微熱と思われたら、肺経の「榮穴」と使えばいいということになりそうです。(多分、鍼灸学校ではそのように教えていると思います)
それは、「五兪穴表」というのに示されていて、10年ほど前までは、私も「五兪穴表」を胸のポケットに忍ばせて臨床に当たっていました。

その五兪穴表で見ると、肺経の榮火は「魚際」(ぎょさい)となっていますので、「魚際に鍼灸を施せば治まる」と、勘違いしてしまいます。
魚際で治る場合もあるかも知れませんが、治らない場合もあるのです。

たとえば、この方は腸が動いてなかったので、「肺」と言っても、「肺・大腸」は表裏の関係で、「腸」に問題があったのです。
そして、その腸は何故動きが悪くなったかというと、肝臓の疲労から来ていました。
肝臓は、主っていますので、肝の働きが弱いと、筋肉や膜に異変が起こりやすく、腸も筋肉でできているので、影響を受けていることがわかります。

と、そこまで読むことが出来れば、後は異変の起こった部位を整えればいいわけです。
つまり、肝→大腸の異変です。
先ほども言いましたが、大腸は肺と表裏の関係にありますので、大腸が整えば肺も整い、微熱も下がって来るというわけです。

しかし、それだけで治療を終わると、まだ症状が残る可能性があるので、炎症を治める治療もします。
私は、炎症を治める鍼として、人体惑星試論(通称・七星論)の「七星配置」に従い、「八風穴」を使います。
それは、八風の位置が七星論では「火」になり、熱や炎症に関係がるからです。
そして、治療が済んだころに、

「どうですかね?」と聞いたら、

「はい。熱が下がったようです」と話していました。
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