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2019/04/09

糖質制限食で心房細動リスク上昇か



これは普通のレストランでの料理です 



今朝の 『ケアネット:ニュース』  で、『糖質制限食で心房細動リスク上昇か』というニュースがありました。
記事によると、
「この研究は、米国立衛生研究所(NIH)が地域住民を対象にアテローム性動脈硬化症リスクを検討したもので、研究開始時点で心房細動がなかった男女約1万4,000人を対象に、1985年から20年以上にわたり追跡したデータを分析し、平均で22年間の追跡期間中に約1,900人が心房細動を発症した。」というものでした。

この研究で、「これらの因果関係が証明されたわけではないが、糖質制限食が健康に悪影響をもたらす複数の要因を挙げている」とし、以下の理由を挙げています。

① 糖質を制限すると体内の水分が排出されて短期間で減量できるが、同時に脱水状態にも陥りやすく、これが心房細動を引き起こす可能性がある
② 糖質制限食は電解質異常をもたらし、心臓の拍動リズムにも影響する可能性がある

そして、研究者はさらに、
① 糖質制限食を取り入れている人たちでは、炎症の抑制に働くとみられる野菜や果物、穀類の摂取量が少ない傾向にある
② これは、「心房細動に関与する炎症レベルが高いのではないか」と推測している

そして、この研究に関与していない米ノースウェル・ヘルスのEpstein氏は「糖質制限を行っていた理由も重要だ」とし、糖尿病は心房細動のリスク因子であるが、糖尿病患者は血糖コントロールのために糖質制限を行っている可能性があると説明し、糖質制限食を擁護するような意見を述べています。

詳細は 『ケアネット:ニュース』  を読んでもらうといいのですが、当院に来られている患者さんを見ていると、糖質制限をしている方の体、特に腹部が硬く、便秘を伴っている場合があります。

この「体が硬い」という状態は、「血管が硬い」と考えることができます。
たとえば、全く動脈硬化のない赤ちゃんは、体がとても柔らかいのですが、四十代、五十代、六十代とだんだん体は硬くなってきます。
つまり、動脈硬化は加齢に伴って進行していくのですが、それが体の硬さと比例していると思われるのです。

そういう観点に立つと、個人的に「糖質制限食」には賛成できません。
「太る」「痩せる」という問題だけで食べ物を選ぶより、「健康で生活する」のを目的に食材や食事内容を選んだほうがいいと考えるわけです。

現代は、多くの業界で多種多様な理論が展開されます。
こと「健康」に関しては、テレビで毎日何かの健康法が放映されますので、どれが本物かわからない時代です。
そんな時にいつも考えることは「歴史で看る」ことです。

特に栄養学なんてものは、歴史を見ないで信じるのは「危険」だと考えます。
「動物実験で上手くいったから人間で上手くいく」とは限りません。
この「糖質戦減食」(ローカーボダイエット)は、Wikipediaによると2003年頃にブームになった「アトキンスダイエット」というものです。

ところが、アトキンスは2003年に転倒による頭の強打で昏睡状態を原因として死亡するのです。
そして、死亡時に心臓病であり、さらに体重が116kgあったという発言に対し、死亡する9日前には89kgであったと弁明がなされた。
通常の食事バランスではないため、健康上の問題を巡って激しく議論されていた。
2004年にはダイエットの1年後から頭痛や下痢など、炭水化物が少ないことによる副作用もみられ、長期的な安全性は保証できないと報告された。

アメリカの調査では2004年2月時点で消費者の9.1%がこの低炭水化物ダイエットを実行していると答えていたが、同じ年の7月には2.1%に急落しており、その後2005年7月31日に、アトンキンスニュートリッショナルズ社は会社更生手続きをとった。
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