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2019/04/06

腰痛の治療に董氏の鍼・手下焦穴(しゅげしょうけつ)

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手下焦穴の部位 



董氏とは、台湾の有名な医師で、鍼灸師なら名前ぐらい聞いたことはあると思う。
その董氏の鍼の中に、「手下焦穴」というのがあります。
名前の由来はわかりませんが、ツボの名前あらすると、「手の三焦で下焦に当たる」と解釈することができます。

部位は、上の写真にあるように、第二腰腿点(第4・5中手骨底間と中手骨頭)の陥凹部に摂るのですが、バチッと効かすには私は神経を探って刺鍼します。
と言っても、神経は皮膚表面からは見えないので、鍼で探っていきます。

腰痛等の治療には、ほとんど「第一腰腿点」を使うのですが、仙腸関節に問題があると思われた場合は、この第二腰腿点を使うこともあります。
第二腰腿点を使い始めたのは、第一腰腿点で効果がなかったので、第二腰腿点を使ったのですが、なるほど「手下焦穴」という名称を聞くと、うなずけるところがあります。

つまり、手にある下焦のツボということになるので、仙腸関節の問題も解決されると考えられるわけです。
※ 三焦経という経絡がありますが、三焦経の解説にはいくつかあり、その中の「頭頂から胃の入り口辺り(多分、横隔膜)を上焦、胃部辺りを中焦、胃部から足先までを下焦」という解説で考えています

それで、このツボの症例として、著者王泰巃先生は『董師正経奇穴針灸学』に以下のような疾患を挙げています。
腎炎、腎盂腎炎、膀胱炎、ネフローゼ、排尿痛、残尿感、頻尿、多尿、小尿、浮腫、尿路感染症、下痢、便秘、インポテンツ、副睾丸炎、鼠経ヘルニア、生理痛、月経不順、帯下、不正性器出血、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症、腰痛、急性腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症

腰痛で来られた患者さんで、病院で手術を勧められている方がいました。
それで、この手下焦穴を使ってから、

「ちょっとベッドから降りて腰の具合をみててくれませんか」と言うと、ベッドから降りて腰を動かし、

「あ、楽みたいですね」と言っていました。

「楽みたいですね」では、申し訳ないので、その後に巨鍼もして、

「楽です」と言ってもらいました。(^_^;)

この鍼の興味深いところは、上に掲げたように、臓腑疾患にも使えることです。
私はまだ臓腑疾患には使ったことがないのですが、董氏の鍼では「三焦経」と考えているようなので、治療効果はありそうです。
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