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2019/03/30

癒着の治し方

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写真① 3月8日、癒着による皮膚の引き攣り 




写真② 3月29日、癒着が治まってきました 



手術をすると、ほとんどが癒着を起します。

癒着は、本来はない組織同士が出血や感染などによる炎症反応や、傷ついた組織が回復する過程で、正常でない組織同士が引っ付く現象のことを言い、その結果、皮膚表面に引き攣りの後が残ってしまうことです。

一般的には、開腹手術を受けた方の約9割で癒着が起こると言われ、癒着の完全な予防策がないというのが現状のようです。
さらに、その癒着が原因で起こる「引き攣り」は、時に骨格まで歪めますが、東洋医学的に考えると、連鎖的に臓腑にも好ましくない症状が出てきます。

たとえば、子宮筋腫や卵巣嚢腫の術後に起こる仙骨を含めた骨盤の歪みでは、下肢に何らかの症状が出てくる場合があります。
そのような場合は、いくら仙腸関節や股関節、膝関節を調節しても、すぐにもとに戻ってしまいます。

それは、癒着の起こっている皮膚面を見ると、だいたいの想像がつきます。

上の写真①を見ると、お臍のちょっと上で、引き攣りの起こっているのがわかります。

しかし、写真②では、その引き攣りが治まってきているのがわかるはずです。

引き攣りが治まるのと並行して、患者さんのいろいろな症状は治まってきます。
関係ないと思われた症状も治まってきます。
症状はいろいろありますので、初診で来られた時に、患者さんの訴えることを具体的にカルテに書いておくといいと思います。

でないと、症状が治ると、患者さん自身も「忘れてしまう」のです。(^_^;)
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