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2018/12/13

肝臓の凹みと連鎖・連動 (12月23日の臨床実践塾)

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肝臓側(右側)が低いです



この写真は、肋骨の上にバインダーを載せて撮影したものです。
バインダーの右側が低いのは一目瞭然です。
これは何を現わしているかというと、肝臓の代謝が落ちていることを現わしています。
平たく言うと、肝臓が縮んでいるのです。

肝臓は腫れることもあり、その場合は右横腹が腫れてきます。
そして、縮む場合は、横腹も凹むのですが、多くはこの写真のように肋骨前面の凹みのほうがわかりやすくなります。

さて、このようになると、筋骨格系にはどのようなことが起こるかと言うと、全てではありませんが、右腸骨が前傾します。
そして、右骨盤が開きます。

その結果、人によっては右膝が痛くなったり、右足関節が痛くなったりしますが、時には左膝や左足関節に症状の出る場合もあります。
また、腰痛も出やすいですし、右背や右肩の痛みも出やすくなります。
となると、右肩関節も痛くなりやすいので、いわゆる五十肩の症状も出てきやすくなるわけです。

ここまで話すとわかると思いますが、膝関節や足関節、腰痛や肩関節障害の大元の原因が(この場合は)肝臓にあると考えられるわけです。
つまり、この右肋下部の凹みの治療をしないと、再発の可能性が残るというわけです。
この凹みを治すには栄養学も必要になるのですが、「食事療法」とか「栄養学」は治療ではないと考えている人も多いので、ここでは割愛しておきます。

人体は、連鎖して連動しますので、一部分だけ整えるだけだと、すぐに症状が再発しやすくなります。
ですから、再発を防ぐ方法として、連鎖・連動を考えて、その根本となる部位まで治療したほうがいいと考えているのです。

12月23日の臨床実践塾で、仰臥や伏臥での骨盤矯正をしますが、それは連鎖・連動から考えたのも含まれています。
つまり、上の写真のように肝臓部が凹んだ状態だと、脊柱起立筋がどうなっているのか、腸腰筋がどうなっているのか、腸骨がどうなっているのか、股関節がどうなっているのか、仙腸関節がどうなっているのが、膝関節がどうなっているのかが想像できるので、どこを、どのように動かせばいいのかもわかるようになります。

そして、それが理解できるようになると、「一穴鍼法」が上手くなってきます。
※ 一穴鍼法とは、1カ所のツボに刺鍼して症状を治める方法のことです。

七星論での一穴鍼法は、基本は脈診ですが、必ず脊椎診もします。
そして、大切なことは、脈診よりも脊椎診を優先させることです。
ここは伝統鍼灸と大きく違うかも知れませんが、そのほうが早く治せると考えているのです。

連鎖・連動を考えながら一穴鍼法を組み立てていたらそのようになったのです。
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