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2018/11/20

連鎖と連動:慢性疲労症候群 (11/25の臨床実践塾)

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慢性疲労症候群の患者さんではなく、写真だけ使っています



東洋医学は、人体の連鎖と連動を上手く活用した医学体系だと思います。
連鎖とは、物事が互いにつながっていることや、そのつながりのことで、経絡を利用するというのは「連鎖を利用する」と言ってもいいと思います。
それが、足の痛みを頭に鍼をしれ治したり、頭の痛みを手足のツボで治したり方法で、それは体の連鎖を知っているからできるわけです。

一方の「連動」とは、ある部分を動かすと、それに続いて何かかが動くことになるので、連鎖と連動は、二つのモノ、或いは二つ以上のモノが「何かで」つながっていることになります。

たとえば、東洋医学には、「病因と病機」という言葉があります。
「病因」とは病気の原因のことで、「病機」とは病気の機序のことです。
つまり、病気の原因があって、病気の機序が動き、病体に変わるわけで、簡単に言うと「病気の流れ」になります。

「病気の原因」は、ありすぎるので医師でもわからないのがたくさんあると思います
それで東洋医学では、病因を「内因」「外因」「不内外因」に分けて解説していきます。

【外因】 これは環境が体に与える影響のことで、「風寒暑湿燥火」に分けられています。
つまり、「風に当たりすぎると肝を病む」とか、「寒(寒い環境)では腎を病む」とか、「暑いと心が弱る」とか、「湿気が多いところに住んでいる脾を病む」などと、患者さんが過ごした環境を考えるわけです。
ただ、現代は昔と違って冷暖房が当たり前の時代ですので、クーラーや暖房の影響も出てきますので、そこも考慮する必要があります。

【内因】 現代医学でいうと「心療内科」の分野に入ると思いますが、人間の感情を病気の原因としてとらえるのです。
喜び、怒り、憂い、思い、悲しみ、恐怖と驚きで解説していくのですが、「怒りっぽい人は肝に異常がある」とか、「驚いたりビックリしたりすると腎に傷がつく」とかと、それらの感情と臓腑を関連付けて治療に応用するのです。
しかし、その人の職場や家庭での立ち位置によっても感情の変化がありますので、そこも考慮しておく必要があります。

【不内外因】 内因でもなく外因でもないという分類ですが、この不内外因に「労逸」(ろういつ)と「安逸」(あんいつ)というのがあります。
労逸とは、働き過ぎのことになりますが、これは「過重労働」と言えばわかりやすい。
安逸とは、何もせずにゴロゴロしている様子のことです。

そこで心配するのが、「慢性疲労症候群」の患者さんです。
慢性疲労症候群の患者さんは、最初は「怠け者」と思われて、いろんな避難を浴びせられることがあるようです。
しかし、「慢性疲労症候群」には、明らかな病因があると考えています。
ここには詳しく書けませんが、  今度の臨床実践塾  ではそれを発表するつもりです。

さらに、不内外因はライフスタイルが大きく関わるので、飲食、睡眠、運動も考慮されます。偏食、睡眠不足、過剰睡眠、無理はダイエットの問題も関係してきます。
その中でも、私は「飲食」が最も重要と考えており、運動器疾患(ケガや事故を除く)であろうが、内臓疾患(伝染病やウイルス疾患は除く)であろうが、心理的疾患(特殊な環境を除く)であろうが毎日の食事が大きく関わっていると考えています。

何故なら、私は7年ほど食事療法の講師をしていて、「食事だけでいろいろな病気が治る」のを見てきたからです。
その体験の中で、「飲食」が重要な病因であることを知ったからです。
つまり、病気とは、

飲食の間違い
消化器の異変
臓腑の歪み
発病
という機序であると思うわけです。

たとえば、腰痛の患者さんが来たとします。
その時、鍼灸診察をしながら、食養診断もしているのです。
つまり、この患者さんは「何を食べ過ぎているか」を診ているのです。
何を食べてないかではなく、何を食べ過ぎているかを診ているのです

そして、病因に関係する飲食物があまりにも過剰だと思う時は、その患者さんの発病の機序を説明しながら、飲食物への注意を促します。
その注意を守ってくれる患者さんは、すぐに治るし、注意を無視する患者さんは、当院のお得意さんになるわけです。(^_^;)

これは、学校出たての治療師や、経験の浅い治療師では理解できないと思いますが、臨床を続けているとだんだんわかってきます。
鍼灸学校で、「この病気はこのツボで治る」と教えられたからだと思うのですが、治る人もいれば、治らない人もいるということはだんだんわかってきます。
だから、臨床経験の長い治療師は、必ず自分で「食事療法」を心掛けています。

また、不内外因に、体質を入れる分類もありますが、体質というのも食物で作られると考えると、遺伝でない体質なら飲食に分類したほうが賢明かと思います。
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