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2018/10/25

脊柱鍼理論立て準備  「何故腎を注視するのか」 (10/28の臨床実践塾)

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脊柱鍼の実験を一人でやってみました



さて、脊柱鍼の理論ですが、脊柱鍼は「腎」と関係が深いので、「腎」の説明からすることにします。
拙著『人体惑星試論奥義書』(p135~)からの抜粋ですので、拙著をお持ちの方は参考にされてください。
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古典での腎の生理・病理は以下のように要約できる。
①生殖機能を調整するとともに生長を促す。
②人体活動の根源たる精を蔵し、無益の放散を防ぐが如く監視する。
③其の華は髪にあり、養い育てるのは骨にある。
④生体を緊張した状態に保持し、精力を保有し、精密な技巧を発現する。
⑤生体中の津液(体内のすべての水液)は、全て腎の作用によるものである。
⑥骨と髄の成長は、すべて腎と深い関係がある。
⑦全ての髄は皆脳と一体となり、腎と関係する。
⑧腎は二陰(尿道と肛門)に開竅する。
⑨腎気は耳に通じ、腎調和されていれば五音を聞くことができる。

これらについては、『素問』や『霊枢』から抜粋した文面です。
古典文献の文章を並べると多分、読む人は少ないと思いますので割愛して、わかりやすいように説明してみます。

『素問』上古天真論篇には、以下のようなことが書かれています。
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女子は七歳にして腎気が盛んになり、乳歯が永久歯に生え変わり、髪が伸びる。十四歳にして陰精(生殖機能)も充実し、心身ともに変化が起こり、妊娠の可能性を備え、太衝の脈は旺盛にして、月経が時に応じて巡ってくる。
だから子どもを生むことができる。
男子は八歳にして腎気が充実しはじめ、髪は長くなり、歯が生え変わる。十六歳になると、腎気が旺盛になり、陰精(生殖機能)も充実し、射精することができ、男女和合す。
故に子どもを生むことができる。
六四歳になると、歯も髪も抜け落ちる。
腎は水分と関係のある生理を管轄していて、血液、汗、涙、涕、涎、唾、体液、尿、は全て腎が管理し、五臓六腑から夫々の精気を受けて蔵している。
※ それらの水分に異常に出るときは、腎が絡んでいるということになります。
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そして、『素問』霊蘭秘典論篇には、以下のようなことが書かれています。
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腎は生体を緊張した状態に 保持し、精力を保有する器官であり、根気を要する精密な技巧もこれから発現される。
※ 腎の働きが悪いと、緊張した状態が保てなくなるので腰痛も出やすいんです。
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また、『素問』五蔵生成論篇には、以下のように書かれています。
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全ての髄は皆脳と一体であり、腎と関係する。
※ 腎の疲労は髄(脳も含まれる)の代謝低下になるわけです。
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ここで、腎の生理・病理を七星論で解説しますと、
督脈から流れてきた精気が、水(腎・膀胱経)の機能を活性し、水の機能が活性されると、血液が浄化されて血液がきれいになる。

腎の異変で血液が汚れると、肺・大腸にも悪い影響を及ぼし、鼻炎、肺炎、風邪、腸炎、潰瘍性大腸炎、切痔、難治性の皮膚炎、アレルギー等が発症しやすくなる。
さらに腎不全になれば、肺炎や尿毒症で命を脅かされることもあり、血液が汚れれば心臓への負担も大きくなる。
しかし、その流れは相剋関係にもなる。

たとえば、腎に異常が発生すると、腰痛が起りやすい。
腰痛は即、督脈の流れを悪くし、督脈上に病状が現れるわけです。
腎臓からくる腰痛は多く、腎臓は腫れも起れば硬化も起る。

腎臓が腫れると、腰痛性側弯症や腰部伸展困難が起るのですぐわかるが、腎が絡んだ原因で骨盤が捻れた場合では、それなりに訓練を受けた人でないと診断がつかない。
腎は任督や生殖器とも関係が深く、特に婦人科の異常で発生する腰痛は、仙骨上部や大腿内側に蒙色として現れます。

七星論では、土からも水に精気が流れると考えるので、土に異変が起れば水にも異変が起るし、逆に水に異変が起っても土に異変が起る。
これは糖尿病と腎不全の関係を根拠とすることができる。
たとえば、腎臓病から糖尿になる人も多く、五行論の相剋関係とは逆の流れになるわけですが、当然五行論の相剋関係で示されるように、糖尿病から腎臓を患う場合もあるわけです。

腎と膀胱は表裏一体であるので、腎の異常が即、膀胱の異常にもなり、病状として膀胱経に現れることも多い。
膀胱経が頭部をまとっていることから、若くして髪の毛が薄くなる場合も、腎の機能低下と診たほうがいい。

東洋医学で「腎は骨髄を主る」と云われ、腎機能の低下は骨髄にもダメージを与える。
その典型的なのが耳鳴りや膝痛や自然骨折ではないかと考えているが、これらの病状は加齢と共に発症しやすい。
※ 腎が活性化されれば、それらの症状は軽減される

また、七星論では、水(腎・膀胱)と火(心・小腸)は対応関係にある。
よって水の異常は即、火の異常にもなり、火の異常は即、水の異常にもなる。
関節の七星配置で観ると、肩関節と股関節は「水=腎・膀胱」になるので、それらの関節異常は、腎経の治療も頭に入れて行なうほうがいい。

このようなことから、腎の調整を考えて「脊柱鍼」を考えたわけです。
きょうのブログはちょっと読み難かったかも知れませんが、理論的なことを書くと、どうしても小難しい話をしなければならないのでご了承ください。
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