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2018/09/27

鍼と手技療法での脊柱調整(先日の臨床実践塾 第二部) 

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鍼と手技での脊柱調整法



先日の臨床実践塾で「手技での脊柱矯正」のテクニックもいくつか紹介しました。
その中の一つが上の写真のような調整法です。
鍼を刺したまま、棘突起を横から軽く押して調整する方法ですが、写真は当院で撮影したものです。

「鍼を刺したまま」と言うと、驚く方もいると思いますが、棘突起を押す力は500gですので、心配いりません。
写真でもわかるように、鍼も歪んでいませんし、患者さんも「タッチされてる」というぐらいの感じなので、痛みもありません。

鍼をしているのは、歪みがひどい場合に使う方法で、鍼で過緊張にある筋肉を緩めながら脊柱を調整していくわけです。

ここで、脊柱という単語を使っているのに違和感を覚える治療師もいると思いますので、少し説明しておきます。
脊柱とは、頭蓋の後方に続き、体幹の構造上の中心をなす部分を言います。
そしてそれは、頚椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾椎と呼ばれる椎骨が縦列して1本の脊柱を構成し、椎骨の中にある椎孔が脊柱全体を通じて脊柱管をつくり,そこに脊髄を入れているわけです。

ですから、ここで「脊椎」という単語を使うと、骨だけの矯正のように思われると考えたわけです。
つまり、「脊柱」という単語を使ったのは、仙骨や尾骨・骨・神経の全てを含めたかったからです。
「脊柱」と言うことで、仙骨や尾骨、及び脊髄神経まで含まれるからです。

この脊柱調整のテクニックでは、さらに「反圧」というテクニックを使います。
それはどんなものかというと、3~4年前の臨床実践塾でも解説したのですが、たとえば脊椎が陥没した状態の時に使うテクニックで、椎間関節に動きをつける方法です。

椎骨の陥没というのは、多くが胸椎4番~6番辺りで起こるのですが、陥没した脊椎を戻すのはちょっと難しいと思います。
鍼灸だとお灸を使えば簡単ですが、女性の患者さんだと嫌がると思いますので、「反圧」という手技を考えたのです。

方法は、陥没した椎骨の横突起を押圧して、パッと力を抜く方法です。
これは、錆びた釘を抜くときに、最初に打ち込んでから抜くとスッと抜けるのと似ています。
つまり、硬くなった椎間関節を「動かしやすい方に動かして」、さらに「反動で動きをつけてあげる」わけです。
そうすることで、陥没した椎骨が戻ってきます。
この脊柱調整の方法も、それと似たところがあるので、軽い力で矯正できるわけです。

「鍼を刺したまま」と言うのは非常に少ないのですが、鍼と手技療法を別々に行うより、このほうが効率は良いと思われた場合には、この方法を使います。
そして、この方法を使うと、

① 鍼で過緊張の回旋筋や多裂筋を解し

② 筋肉が緩んだ状態で骨を動かすので、骨も動かしやすいし

③ 鍼の効果で再発も少ない

という利点もあります。
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