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2018/06/08

スタッフ講習:補法と寫法の治療効果を知る (連載3)


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肺経と大腸経の経絡筋力テスト



鍼灸治療では、補法と寫法で治療効果が真逆になってしまう。
それは、「補法」とは、経絡の流れ(エネルギーの流れ)を補う作用があり、「寫法」とは、経絡の流れ(エネルギーの流れ)を妨げる作用があるからです。
つまり、「補法」とは、さらにエネルギーの流れを強くし、「寫法」とは、エネルギーの流れを捨ててしまうような作用があるわけです。

鍼灸治療では、そのエネルギーの流れを上手く活用して、臓腑や筋肉の調整をおこなうわけです。
ですから、エネルギーの流れをコントロールできなければ、治療が上手くいかないことになります。

ですから、あるツボを使うとする場合、そのツボは「補法と寫法」のどちらに効果があるかということを知らなければならないわけです。
と言っても、鍼灸には「要穴表」というのがあり、その表には「補法」に使うツボとか「寫法」に使うツボというのが書かれてはいます。(補法に使うとか寫法に使うとは書かれていませんが…)

私も、その「要穴表」を胸ポケットに入れて仕事をしていましたが、ある時、「補法」になるべきツボが、実際には寫法として働いていることに気づきました。
「これはおかしい!」と思い、その時から「要穴表」を検証するつもりで実験を繰り返しました。

すると、「えっ?」と思うことが起こりました。
「寫法」に使うはずのツボが、実際には「補法」として働いていたのです。
その時は、深く考えました。
悩みました。

おっと、だんだん複雑になって本題から外れてしまいそうなので、具体的な実験方法を書くことにします。
「補と寫」の実験をするには、経絡筋力テストを使って筋力を調べ、それから当該経穴(ツボ)に、「補法」か「寫法」のいずれかで刺鍼します。
刺鍼したら、再び経絡筋力テストをして、先ほどより筋力が出ているのか、いないのかを調べます。

簡単ですよねー。
使う経絡は、どの経絡でもいいのですが、やりやすいのは上肢に流れる陰経の経絡です。
うまり、上の写真のように肺経とか大腸経などがわかりやすいということです。

そして、注意点としては、必ず「迎随の法」を使うことです。
即ち、経絡の流れに沿って鍼を刺すか、経絡の流れに逆らって鍼を刺すかということです。
この迎随の法は基本中の基本ですので、必ず普段の臨床でも「迎随」を考えながら鍼を使うようにしてください。
これを間違えると、病を悪化させてしまう可能性は「大」です。

このテストが済みましたら、筋力を上げたいと思う部位を流れる経絡に、補法で刺鍼してみてください。
それが済みましたら、今度は同じ経絡に寫法の鍼をしてみてください。
前者で筋力が上がり、後者で筋力が落ちたなら成功です。
それを臨床で使えば、治療が上手くなっています。(^_^;)
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