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2018/05/22

北斗鍼は虚証の治療に優位性を現わす (5/27の臨床実践塾準備)




七星論は太陽系惑星の並びに準えて組み立てられた東洋医学理論です



七星鍼法には、いろいろな鍼法やテクニックがありますが、この北斗鍼というのは、虚証の治療で困っている鍼灸師に大きなヒントを与えてくれます。
何故かと言うと、虚証をわかりやすく言うと、「弱りきっている」と言い替えることができ、弱り切った患者さんの治療というのは、難しいからです。

虚証とはつまり、エネルギーとしての「氣」の働きが弱い状態と言えるので、、本来あるべき活動的なエネルギーが失われている状態を差します。
本来あるべきエネルギーというのは、現代医学的に言うと、「免疫力低下」、あるいは「抵抗力低下」のことで、もっと深い段階では「生命力減退」のことです。

虚証のついでに「実証」を説明しますと、例えばウイルス等が体に侵入してきて、悪い気(エネルギー)が充満した状態と考えればいいかと思います。
食養的な言い方をすれば、食べ過ぎて、あるいは飲み過ぎて、臓腑が活動できない状態になり、体のあちこちが硬くなった状態と考えていいと思います。

そして、東洋医学的な治療法では、基本的に「虚証には補法」を「実証には瀉法」を使います。
補法とは、「補う治療」のことですので、どちらかと言うと優しく穏やかな治療になり、瀉法とは、「瀉出」のことで、何かを体の外に流し出す、あるいは押し出すことですので、「瀉薬」(下剤)のような、多少激しさのある治療になります。

具体的に言いますと、虚証には栄養剤や活力剤を与えて、元気が出るようにしますが、実証は下剤などを与えて余計なものを抜く治療をするわけです。

これを鍼灸に当てはめますと、鍼灸には「補穴」(補うツボ)というのと「瀉穴」(吐かす。力などを失わせる)というのがあり、虚証には補穴を使い、実証には瀉穴を使って治療します。
つまり、虚には補を、実には瀉をというわけで、「陰には陽」を、「陽には陰」を使って、バランスのいい「中庸」にするというわけです。

鍼灸学には、それらのツボをまとめた「要穴表」というのがあります。
これは鍼灸学校の試験にもよく出されていました。(現在はわかりません)

で、それは実際にはどうかと言いますと、七星論を組み立てているときに、これらに対してもいろいろ実験をしたのですが、上手くいかないのもあれば、効いているのかないのかわからないものもありました。
ですから、(怒る人もいるかも知れませんが)私が七星論を考えてからは、その「要穴表」は使わないようになっていきました。

何故ですか?

① 失敗する可能性のある治療法を避けたかった
② 七星論で、効果的な治療法を見つけたから
③ より「実践的な治療法」を目指しているから
④ つまり、臨床家のための治療法を目指したから

その七星鍼法の中にあるのが、虚証の治療に使う「北斗鍼」です。
私は、この北斗鍼より虚証への効果的な治療法を見たことがありません。
手前味噌のように思われるかも知れませんが、北斗鍼の効果を目の前で見た人にはわかってもらえると思います。

たとえば、当院まで一人では来ることができず、家族に連れてきてもらった方や、当院に着いてから胸が苦しくて横になることもできない方、「力が出ない」とヨロヨロ歩く方々でも、この北斗鍼(実際には糸状灸を使います)をすると、みるみる元気になってきます。
開発した私が言うのも何ですが、ほんとにすごいと思っています。

特徴は、水、水、金、金、地、地、火、火、木、木、土、土と、七星の流れに沿ってお灸をしていくところです。
実際には、足から手へ、手から足へと治療していくので、手間が要るのですが、この流れがいいのです。
これが「七星鍼法」からです。

仮に、五行論の順に、木→火→土→金→水の流れで治療したなら、治療効果を望むのは無理です。
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