重いのを持つと腕のスジが痛い (4/22の臨床実践塾)

この写真は痛みを取ってから撮影したものです

左の胃査穴に刺鍼したところ
上記の症状以外に、お臍の左側も硬い感じがする、と言っておりました。
触ってみると、確かにちょっと硬い感じがしました。
上記の症状を読むと、頚椎か上部胸椎が歪んでいるのだろうなー、と考えてしまいますが、その歪みの原因はどこからきているかは、診断や検査をしなければわからないものです。
そして、腕の外側の中心線辺りが痛いということなので、経絡を知っている人なら、「三焦経だな」と考えるはずです。
確かに痛みが出ているのは三焦経ですので、そう考えてもいいのですが、そこで三焦経に鍼をしても、多分完全には治まらないと思います。
理由は、これから書きますが、痛みの出ている経絡が原因でない場合も多いからです
はっきりとした原因を掴むのが先です。
そこで、確認のために、重たい辞典を、痛みが出るように持ってもらいました
ちょっと辛そうでした。(^_^;)
それから検査や診断をしてみました。
先に脈を診たのですが、脾虚と心包虚が出ていました。
脊椎診では、上部胸椎が左に歪んでいましたので、経筋腱収縮牽引で考えても、心包が原因の歪みと診ました。
脾虚と心包虚が出て、三焦経に痛みが出ているので、脾査穴でも痛みは取れたと思いますが、痛みが(陽経の)三焦経に出ていましたので、脾経と表裏になる(陽経の)胃経を使うことにして、2番目の写真のように「胃査穴」に刺鍼したのです。
かなり手応えがありましたので、
「効いたみたいですね。もう一回辞典を持ってみてくれませんか」と辞典を持たしたら、首を横に振るのです。(首を横に振るのは、痛くないということです)
「どう? 痛み取れた?」と聞くと、
「うん。痛くない!」と答えていました。
「ほんとに大丈夫?」と聞いたら、
「ぜんぜん」と、またも首を横に振っていました。
内容がちょっと難しくなってきましたかね。
でも大丈夫です。
今度の臨床実践塾でやる内容なので、当院スタッフの中にもわからない人がいると思います。
ですので、ご安心ください。
さて、何故胃経を使ったかと言いますと、三焦経に痛みが出ているし、脈診では、表裏である心包虚が出ていたし、脾虚も出ていました。
心包経と脾経は対応経絡ですので、いずれかを治療すれば、整うことが考えられます。
さらに、お臍の左側の硬さを考えると、胃経を刺激して、胃を活性化させるほうがいいと考えるので、先に胃経を使ったわけです。
つまり、その構図を描くと、以下のようになるわけです。
胃経→脾経⇔心包経→三焦経
という流れで回復させられると考ええたわけで、結果もその通りになりました。
ご本人は、かなり辛かったのか、痛みが取れてからはず~~~~~っと、ニコニコと笑顔が絶えませんでした。
で、ついでにエステまで受けて帰られました。
☆ メールフォームが上手く作動しないようですので、ご質問のある方は、 こちらから お願い致します。
- 関連記事
-
- 左の顔が顔面神経麻痺みたいになってしまいました。 昨日の臨床実践塾 (2018/04/23)
- 5月の連休はお休みさせていただきます。 m(_ _)m (2018/04/21)
- 重いのを持つと腕のスジが痛い (4/22の臨床実践塾) (2018/04/21)
- 後ろに反ると右腰が痛い (4/22の臨床実践塾) (2018/04/20)
- 一穴鍼法での治療点は片方取穴です (4/22の臨床実践塾準備) (2018/04/19)