椅子に腰かけて足を挙げると右腰から右鼠蹊部が突っ張る (2018年1月28日の臨床実践塾)

足を挙げると引きお吊る
タイトルのような症状を訴えてきた人がいました。
具体的なポーズをとってもらったら、写真のようなポーズでした。
このポーズを見ると、「腸腰筋」であることがわかります。
なので、腹部から軽く大腰筋を解してもらったら、すぐに楽になったのですが、それでは対症療法にしかならないので、症状の本質から治療することにした。
症状の本質とは、「腸腰筋に異変を起こした真犯人を治すこと」です。
最初に上部胸椎を整え、それから全経絡を整え、背部兪穴へも刺鍼しました。
※ 背部兪穴はしなくても大丈夫だったのですが……。
そして再び先ほどのようなポーズをしてもらったら、膝が胸に着くのです。
そして、
「あ、はい。治りました」と言う。
で、その方の治療が済んでから、スタッフと共に、経絡で腸腰筋を経絡で整える方法を検討して実験をしました。
腸腰筋の筋力テストをしてから刺鍼して、再び筋力テストをするという方法です。
使ったツボは、最初に小腸経、次に三焦経のツボを使いました。
どちらも効果的でしたが、三焦経の方がより効果的でした。
これは、 今度の臨床実践塾 でも実験をして見せますが、これで腸腰筋と消化器系のつながりが理解しやすくなります。
でも、消化器系は、肝とも腎とも関係が深いので、そこまで治療しておかないと再発させてしまいます。
その見分け方は、それぞれの診断法を使えばいいのですが、できるだけ患者さんにもわかるような診断法を使った方が、患者さんは納得してくれます。
たとえば七星論での「六臓診」や腹部押圧による診断などがいいと思います。
で、その患者さんは、一応の治療が済んでから、
「どうですか?」と言いたら、
「え? 何がですか?」と言うので、
「いやいや、足を挙げると腰から鼠蹊部が引き攣ると言ってたじゃないですか」と言うと、
「ああ、、治りました。ほら!」とまたも足を挙げてくれた。
このブログや当院へのお問合せやご質問は、下記のフォームからお願い致します。
この問合せやご質問でのお客様情報は、他への流用は一切ありませんのでご安心ください。
- 関連記事
-
- 頭皮鍼の使い方:腰が痛くて前に曲げられない (2018年1月28日の臨床実践塾) (2018/01/26)
- 目まいでふらふらして、左の耳も耳鳴りがある (1月28日の臨床実践塾) (2018/01/26)
- 椅子に腰かけて足を挙げると右腰から右鼠蹊部が突っ張る (2018年1月28日の臨床実践塾) (2018/01/26)
- 股関節周囲が広範囲に痛い:腸骨前傾と腰椎の歪み (1月28日の臨床実践塾) (2018/01/24)
- 後頭部のツボで手の震えが止まった (1月28日の臨床実践塾) (2018/01/21)