膵炎(発作時はお腹の中を引きちぎられるような激しい痛み)

脾査穴・腎査穴・二陰交への刺鍼
膵炎の症状が出ている人を見たことがある人は少ないと思います。
私はたまたま膵炎の症状で苦しむ方を見たことがあります。
体格の大きい方ですが、七転八倒していました。
顔からは脂汗が流れ、悲惨な顔をしていました。
膵炎になった方の話を聞くと、お腹のどこもかもが激しい痛みに襲われ、どうしていいかわからないそうです。
たまたまその時に出会った膵炎の方は、症状を聞いて「多分、膵炎だな」と思ったので、すぐに脾経を指で解しました。
すると、痛みが少し引いたようで、話をすることができましたので、「膵炎で間違いなかった」と思ったのです。
と言うのは、この方は前にも膵炎をしたことがあるそうで、膵炎で入院したこともあるそうで、その方が、「またも入院するのかと思った」と話していたからです。
最近来られた方も、9年前に発症してから、2~3年に1度発症していたが、最近では3ヶ月に1回ぐらい発症すると話しておりました。
それで、治療をしながら食事の注意点や家庭療法を教えておきました。
初診から2週間で次回の治療だったのですが、その間に1回だけ発作の前兆があったそうですが、奥さんに家庭療法をやってもらって、発症せずに済んだとのことでした。
そして脈を診ると「平脈」になっていて、どこも調子が悪い所はないような脈でしたので、「すごいじゃないですか。膵炎という感じは診られませんよ」と言いました。
私は普段、患者さんを褒めることはしないのですが、その時は褒めてしまいました。
なぜ患者さんを褒めないのかと言うと、褒めると、次に来たときには、ほとんどの患者さんが悪化しているからです。
でも、膵炎の発作を経験した人は、真面目に、キッチリと教えた通りにやってくれます。
ですから褒めても大丈夫なのです。
その方の場合は、奥さんの協力も大きいと思いましたので、一緒に来られた奥さんも褒めておきました。
すると、その旦那さんは、
「そうなんですよ。うちのがよくやってくれました。ほんとに助かりましたよ」と素直に話していました。
で、家庭療法ですが、膵炎の場合は、膵臓だけでなく、肝も腎も消化器も弱化していますので、全体のバランスを取る方法として、 「太もも踏み」 を教えます。
そして、本人には脾経の太白から公孫までを普段から解してもらい、発作が出たときは、発作の症状が治まるまで、そこを誰かに強く解してもらうようにするという方法です。
非常に簡単ですが、これを覚えているか、これを実行できるかが問題です。
ですが、急性膵炎を経験した人は真面目にそれをやってくれます。(^_^;)
で、鍼灸治療としては、上の写真にあるように、脾査穴、腎査穴、そして二陰交などを使います。
※ 二陰交とは、七星論独自の経穴名で、肝経と脾経が交わるところです。
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