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2021/11/17

立位で前屈すると太ももの裏側が突っ張る:何が正しいのか

この「診断即治療」は、 gooブログ にも転載しています。



京骨へのお灸



タイトルのような事を訴える方が来られました。
原因としては、
① 骨盤の歪みからくるもの
② 腰椎の異変
③ 膝関節や足関節の異変
④ 膀胱経の異変
⑤ 大腸の異変からくる骨格の歪み

ま、現場では、脈診や脊椎診、七星論での六臓診、あるいは動診などをすればハッキリわかるのですが、今回は久しぶりに経絡を使ってみました。

下腿の裏側を流れるのは、「膀胱経」です。
つまり、経絡的には「膀胱経に異変がある」と考えて治療します。
ですから、単純に考えると膀胱経のツボを使います。

上の写真は、膀胱経の「京骨」というツボですが、下のイラストを見てください。



従来のツボと現在のツボの位置が違います。


当院では、従来のツボを使うのが一般的なのですが、写真では現在のツボが使われているように見えます。(^_^;)
当院で従来のツボを使うのは何度か実験をした結果から得た結論だからです。
ま、どちらでも効果はあるのでいいのですが、どちらを使うかを実験してみたらいいと思います。

やり方は簡単です。
① 仰臥になり、足を持ち挙げてもらいます
② 従来のツボに軽く刺鍼します
③ 再び足を持ち挙げてもらいます

次に、
やり方は同じで、現在のツボに軽く刺鍼して足を持ち挙げてもらいます。
さて、どちらが挙げやすかったでしょうか。

やればわかりますが、従来のツボの方が挙がりやすいのです。

そこで質問です。
あなたは、どのツボを使いますか?

ちょっと意地悪な質問ですが、こういうことを繰り返すことで、
「何が正しいのか」
がわかってくるはずです。

教科書が正しいとは限りませんので、自分で実験する事が一番いいと思うのです。
本に書かれたことは、鍼灸学生が勉強する時の話です。
臨床家なら、実験をして「自分のモノにする」ことが大切ではないかと考えているのです。

臨床実践塾ではいつも実験をしながら教えています。
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