董氏の鍼(手上焦穴):腰椎後弯や脊柱管狭窄症に使えるツボ

董氏の鍼「手上焦穴」(しゅじょうしょうけつ)
指輪で個人特定ができるので加工しました
「董氏の鍼」(とんしのはり)は、肘から下、膝から下のツボを多く使います。
先日、腰椎後弯の方がいまして、「董氏の鍼」にあったツボを使ってみました。
というのは、この方を何度か治療しているのですが、腰椎後弯が上手く治められなかったからです。
この方は脊柱管狭窄症ではありませんが、私は「そのままでは脊柱管側弯症になる」と思いましたので、毎日の食事メニューをメールで送ってもらい、気付いた点を返信するようにしたのです。
そして、徐々に食事療法に慣れて来た頃、この鍼を使ったのです。
※ 食事療法と言っても、「体を冷やさないメニュー」程度のもので、厳しくもないし、難しい内容でもありません。
そのような下準備をしてからこの鍼を使ったのですが、治療の後にはご本人も、「腰がスッと伸びています」と話していて、ルンルンという感じでした。
そういうルンルンとした顔を見るのは初めてでした。(^_^;)
それは、横から見てわかったのですが、それまではお腹が凹み、腰が後に出ていたのですが、その時は腰が真っ直ぐになっていたのです。
ほんとに、見ていても腰が気持ち良さそうでした。
後は、ご本人がどれだけ食事の事を考えられるかです。
何年もいろいろな病院や治療院を回ってきた方ですので、多分大丈夫と思います。
さて、腰椎後弯の話に戻します。
椎間板ヘルニアなどは比較的治しやすいのですが、腰椎後弯というのは、なかなか難しいものです。
たとえば、脊柱管狭窄症の患者さんも殆どが腰椎後弯です。(腰椎後弯でない人は見たことはありませんが)
つまり、腰椎後弯が改善されれば脊柱管狭窄症も改善されると考えていいわけです。
逆に言えば、脊柱管狭窄症の患者さんで腰椎後弯がない方は、治しやすいということです。
腰椎後弯は強烈な痛みがなく、ジワジワーッとくる症状で、「腰が重い」という症状から、「曲げて仕事をすると痛い」と言うようになり、それでも「明日は治るだろう」、「寝れば治るだろう」、「歳だから仕方がない」と、そのままにしている人が多いのです。
しかし、このツボは理論的にも納得できるし、実際にも効果が合ったので、このツボを使えば、腰椎後弯も治せると考えています。
理論とは、この部位は「腰腿点」とか「腰痛点」と呼ばれるツボで、私が鍼灸学校1年生の時に発表した「骨格矯正鍼」の理論が含まれるからです。
そのツボの理論を簡単に説明しますと、【手背の「腰腿点」に鍼をすると、中脳の「姿勢調整作用」が働き、姿勢が調整される】というものです。
つまり、董氏の鍼で、「手下焦穴」という部位がそれに当るわけで、董氏の鍼では、その主治を以下のように書いています。
【腎炎、腎盂腎炎、膀胱炎、ネフローゼ、排尿痛、残尿感、頻尿、多尿、少尿、浮腫、尿路感染症、下痢、便秘、インポテンツ、副睾丸炎、鼠蹊ヘルニア、生理痛、月経不順、帯下、不正性器出血、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症、腰痛、急性腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症】
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