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2017/09/28

七星論での陰査穴で膝痛などの症状が軽くなる。或いは治る

起始部
    縫工筋・薄筋・半腱様筋の起始部

縫工筋・薄筋・半腱様筋
    縫工筋・薄筋・半腱様筋の流れ


先日の臨床実践塾で、縫工筋・薄筋・半腱様筋と経絡の関係を説明しました。
実践塾では実技を中心に行いましたので、詳しく説明しませんでしたので、ここに記しておきます。

具体的な臨床を例に挙げるとわかりやすいので、臨床例を示しながら説明していきます。
たとえば、婦人科に異常のある人は、大腿内側の前側にも異変があります。
それは縫工筋とも関係していると考えることができます。
何故か。

縫工筋は、上前腸骨棘の直下から、脛骨粗面の内側(鵞足)に付着していて、
① 股関節を屈曲させる
② 股関節を外旋させる
③ 股関節を外転させる
④ 膝関節を屈曲させる
という働きがあります。

そして、その筋の付近に「血海」というツボがあり、血海は、「血の海」をいう意味で、「血を脾の海に戻す作用がある」とされています。
つまり、血海穴は脾と繋がるということですので、縫工筋が脾を繋がると考えてもおかしくないわけです。
※ 血海は、経絡の本では「内側広筋が隆起するところに取る」と書かれていますが、内側広筋は縫工筋と重なっていますので、「筋の動き」から考えると、縫工筋としても問題ないわけです。

内側広筋
   内側広筋

さて、そのように考えますと、縫工筋は脾経の血海と繋がり、血海は脾と繋がるので、縫工筋への刺激は「脾経」の治療に使えると言え、経絡の本では、血海穴が婦人科の治療点として頻繁に使われています。
私も、血海ではないのですが、婦人科は脾経の1穴で治療します。

そして、大事な事は、婦人科を病んでも膝痛が起る場合があるということです。
それは、縫工筋の付着部が「鵞足」になっているので、縫工筋の筋緊張などがあると、膝関節を歪めてしまうからです。

次に薄筋はどうでしょうか。
薄筋の起始は、上のイラストにあるように、恥骨結合の外側縁です。
そして停止は、脛骨の上縁で縫工筋の付着部の後方で、鵞足に付着します。
そして、薄筋の主な働きとしては、
① 大腿を内転させる
② 下腿を屈曲させる
③ 下腿を内旋させる
という働きをします。

「O脚」という症状名がありますが、O脚になる人の多くが肝実か肝虚です。
そう言うと、「私お酒は飲みませんけど?」と反論する人がほとんどです。
お酒だけが肝臓を壊すのではないのです。
お酒以外に肝臓を壊しやすいのは、新薬が挙げられますが、最も肝臓を傷めつけるのは、砂糖の入った飲食物の過食、副食の過食、健啖です。

そして、肝臓病になった人は、大腿内側の怠さを訴えます。
つまり、薄筋が過緊張したために、その部に疲労物質が溜まったと考えることができるわけです。
また、私が作った「経絡筋力テスト」で、肝経のテストをする場合は、仰臥になってもらい、両方の足首を捉まえて、両側に引っ張ると肝の力がわかります。
肝臓の疲れた人は、その力が弱いのです。
これらの事から、薄筋は肝と関係があると考えてもいいはずです。

最後の半腱様筋ですが、半腱様筋の起始部は、坐骨結節の内側面で、停止部は鵞足となって脛骨粗面の内側に付着します。
半腱様筋の主な働きとしては、
① 膝関節を屈曲させる
② 膝関節を内旋させる
③ 股関節を伸展させる
④ 股関節を内旋させる
となります。

膝痛の患者さんは、多くが「腎・膀胱経」に異変があるもので、膀胱経の京骨というツボに鍼灸を施すと、その場で痛みが消える場合も少なくありません。
また、膝痛の診断をする場合に、膝を立てさせて、膝裏の半腱様筋を弾くように触ると、膝痛を確認できます。

腎臓疾患に陥ると、大腿後面や下腿後面の怠さを訴えてきます。
それは、ハムストリングス(半腱様筋と半膜様筋と大腿二頭筋)と言うよりも、半腱様筋の過緊張のせいで、筋肉疲労が出たものと考えていいと思います。
何故ですか?
半腱様筋を解すと怠さが取れるからです。

また、経絡筋力テストでも、仰臥になってもらい、足首を捉まえて、斜め上に持ち上げることで腎経の検査をすることができます。
このようなことから、半腱様筋は「腎と直結する筋肉」と言っても過言ではないと考えています。

さて、結論です。
上記3つの筋肉は、脛骨粗面の内側で「鵞足」を形成していますが、それぞれの筋肉の働きが違うので、できればそれぞれの筋肉にアプローチした方が治療効果はいいと思います。
しかし、それぞれの筋肉に手技でアプローチすると、かなり痛がりますし、時間もかかってしまいますので、鍼灸を使うほうが賢明ではないかと考えたわけです。

たとえば日々の臨床で、脾査穴、肝査穴、腎査穴に刺鍼したまま5~8分ほど置鍼すると、それらの筋力が上がり、症状も軽くなっているのがわかるのです。
そして、経絡で整えると言うことは、再発予防にもなるということなんです。

仮に筋肉だけで整えたとしたら、筋肉や骨格が原因ということになるのですが、それには疑問が残ります。
「何故、筋肉や骨格が歪んだのか?」という問いに対しての答が曖昧になるからです。

逆に言うと、「何故、臓腑を整えたら筋肉や骨格が整ったのか?」 という問いに答えるとすれば、「筋肉や骨格の中心が臓腑にあるから」となるのではないでしょうか。




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