ムカムカする・右背・脇腹・消化器系・こめかみ:肝・腎との関係 (連載2)

このように汚れた血液でも、巨鍼を使うと

このようにサラサラな血液になります
治療には演算が必要です。
ここで言う演算とは、いくつかの症状や診断結果を整理して絞り込むことです。
たとえば、昨日書いた症状を整理すると、以下のようになります。
・耳鳴りがひどい
・こめかみが重だるい
・頸、肩から肩甲骨にかけて重たい
の3点は「耳」に関係しているようです。
・右の脇腹から右の背中にかけてピキッと吊る
・脇腹の痛みから腰痛がきそうな予感
・右足首の内側(ショパール関節)が痛む
・両目がかすむ
・身体全体が重だるい
というのは、「肝臓」に関係しているようです。
・お腹がシクシク痛かった
・2日前、お通じが出そうで出ない
・食欲があまりない
・吐かないせいかムカムカするような気持ち悪さがある
というのは、「消化器」に関係がありますが、「瘀血」と考えてもいいと思います。
さらに、このような場合は、筋肉の凝りがあるので、それも肝臓と考えます。
そして、肝臓は筋膜を主るので、消化器系(内臓筋)とも関係があります。
そして、消化器系が弱ると、血液の汚れが出てきます。
血液の汚れが出てくると、血液浄化作用をする腎臓に負担がかかります。
そして腎臓と深い関係のある「耳」にも影響胃が出てきます。
腎臓と耳の関係は、中医学の説明の方がいいと思いますので、中医学を引用します。
中国医学では、内側にこもった邪悪になるものを「開竅」(かいきょう)と呼ばれるところから外に出すと考えていて、「腎は耳に開竅する」と言います。
つまり、体(腎)によくないものを耳から出す、というわけです。
また耳の周囲には胆経の経絡が流れており、胆経の異変でも耳の異変は起こります。
耳の異変でよく使われるツボが、「地五会」(ちごえ)とか「侠谿」(きょうけい)というのがあるのですが、それらは胆経につぼなのです。
つまり、胆経とも関係があるということです。
このように観ていきますと、耳鳴りの治療には「肝経」と「腎経」が役立つと考える事ができますので、私は巨鍼で「肝と腎」を狙って治療します。
そして、耳周囲のツボや先ほどの地五会や侠谿も加えておきました。
巨鍼が大切なのは、上の写真を見て頂くとわかりますが、
① の「連鎖状赤血球」というのは、赤血球が連鎖して、べたべたになった血液です。
② の「正常な赤血球」というのは、サラサラになった血液です。
この写真は、西中島に治療院があるころ、100名ぐらいの聴講者の前で、巨鍼を使って「治療前後の写真」を撮ったものです。
この写真は、現代医学の医師が見ても、納得するものでした。
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