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2017/09/17

膝痛の手技療法と鍼灸理論での治療法の考え方 (9月24日の臨床実践塾)

鵞足

  縫工筋と鵞足

膝痛を根本的に治すには、関連臓腑、足関節、股関節、仙腸関節の調整も必要になりますが、手技療法と鍼灸治療を考えてみますと、面白いことがわかります。
それは、上の写真にある「鵞足」(がそく)というところに焦点を当てて考えてみます。
手技療法では鵞足に付着した筋・腱や関係する関節を考えますが、鍼灸では経絡を考えて治療するのが一般的です。

どちらも効果がありますので、甲乙はつけません。
手技療法も鍼灸も、何故効くのかというと、下のイラストを見てください。

縫工筋・薄筋・半腱様筋

    縫工筋、薄筋、半腱様筋


縫工筋、薄筋、半腱様筋の付着部が鵞足と呼ばれるところです。
つまり、鵞足という部分に3つの筋肉が付着しています。
その鵞足の異変を手技療法や鍼灸で整えれば、膝関節の可動域が広がり、痛みがとれてくるわけです。

鍼灸治療なら、経絡治療をしながら、鍼を1本加えるだけですので、時間はかかりません。
但し、鵞足炎になっている可能性もありますので、その時は骨盤矯正などをして、筋肉の過緊張を治めてから鍼をします。
(骨盤矯正ができれば多くの場合、膝の痛みは取れていますが…)

また、大腿内側や後側にかなりの筋緊張がある場合は、鵞足部に緊張を与えた状態で鍼をします。
方法は、座位で開脚して鵞足に緊張を与えるだけです。
つまり、写真のように、座位で開脚して、鍼をするわけです。


開脚

  膝が痛い時は、開脚をして鵞足に触れると痛みが出やすいです


理由は、縫工筋、薄筋、半腱様筋の起始停止を見ているとわかるのですが、起始部がバラバラですので、骨盤の歪みでもそれらの筋肉の一つが過緊張したりするので、そのバランスをとるためです。
つまり、その3つの筋肉を一度に整えることができれば、膝痛は確実に楽になります。
そして、それらの筋肉の異常(膝関節の異常)を整えることは、足関節の異変を整えるにも効果的な治療法になります。

ちなみに、経絡を使うとすれば、縫工筋は脾経、薄筋は肝経、半腱様筋は膀胱経と考えて使うと上手くいきます。
一番簡単なのが、七星論での査穴を使うことです。
また、膀胱経の京骨への鍼灸でも膝痛は治められます。


先日、この鵞足鍼のテストをして、
「これはいい方法だ!」と考えているときに、ちょうど「左膝も痛い」と言う患者さんが来られました。

「しめた! やってみよう。ダメなら方法はいくらでもあるのだから…」と、その鍼を試すことにしました。
※当院では我々が実験してから患者さんに使うようにしています。

ただし、ただそこに鍼を刺せばいいというものではありません。
診断と治療が一致しないと、治る確率は低くなります。

ですから、経絡治療のついでに鍼を1本多く刺しました。
全ての鍼を抜いてから膝の様子を診たら、左右とも同じように柔らかくなっており、患者さんにも試してもらったら、「はい。ぜんぜん痛くないですよ」と、治って当然みたいな言い方をしておりました。(笑)

最近は、ブログを書く時間があまりないので、記事のアップは少ないのですが、臨床の合間に実践塾の準備実験などをしています。
今回は、「新しいテクニック」の紹介もありますが、手技療法から鍼灸療法への「翻訳の仕方」も解説する予定です。(⌒_⌒)

臨床実践塾は、  こちらの案内  をご覧ください。



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