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2019/02/28

右背が痛い・・・なのに左の腎査穴? 

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腎査穴への千年灸 



「右背が痛い」と言う方が来られました。
「右背」と聞くと、即座に「肝」を考えてしまうのですが、脈を診ると「腎」の脈が弱いので、「左の腎査穴」に鍼をして変化を聞いてみました。
座位のまま刺鍼したので、座位のまま、

「どうですか?」

「えっ? 何がですか?」

「いやいや、右の背中が痛いと言ってたじゃないですか」

と言うと、背中を動かしたり、左右に曲げたりしてから、

「取れました」と言う。

この方は「右の背中が痛い」と言ってるのに、「左の腎査穴」に刺鍼したのは何故だかわかりますでしょうか。
それは、七星論での「一穴鍼法」は、「脈位に順ずる」というのがあり、腎の脈位が左手にあるから、左に取穴したのです。

ご安心ください。
これは七星論を知らない人にはわからないことですので、「わからない」と不安がる必要はありません。
ただ、脈位の説明と使い方の説明をしただけです。

その後、経絡治療をしてから、腎査穴に「千年灸」をすることにしました。
千年灸は、左右のバランスを崩してはいけないので、左右の腎査穴にしました。
2019/02/27

スタッフ募集 鍼灸師・鍼灸助手





3月から新しいスタッフが来るのですが、あと一人スタッフがいたら助かるので、以下の要項で募集をおこないます。

鍼灸師・鍼灸助手(4月卒業予定でも可)
木、金、土の朝9:00~19:00ぐらい(たまに延長あり)
詳細は面談の上

先に履歴書(コピー可)をお送り頂いて面接の日程を決めさせていただきます。
ご一報頂ければ、当方のメールかFAX番号をお知らせ致します。
連絡は、06-6765-7622
木、金、土以外は、留守録をしていただくと、こちらからお電話を差し上げます。
よろしくお願い致します。
2019/02/27

起立性調節障害について(Part3)

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 Part1     Part2     Part3      Part4 




肝臓の腫れを診ているところ 



起立性調節障害について、鍼灸古典の角度から考えてみることにしました。
というのは、現代医学の考え方では起立性調節障害を治すのは難しいと思えたからです。
理由は、その病態から病因を考えると、「体質的な問題(からだの性質の問題)がある」と考えるのですが、現代医学ではその点の考察が弱いような気がするからです。
それに、体質的な問題は東洋医学の方が論理的に説明できるし、臨床的にも経験豊富だと思うからです。

たとえば東洋医学では、病態(病人の容態や病気の状態や症状)を診るのに、「虚実」とか「寒熱」とか「表裏」とか「気血」とか「陰陽」とかを参考にします。
それを「起立性調節障害」に当てはめますと、朝起きることができないという症状からすると、「虚」(エネルギー不足)ということがわかります。

次に「寒熱」で考えますと、熱はあまり出ませんし、顔色が青白いことから「冷え」を現わしていますので、「寒」(冷えている)を現していると診ます。
そして、「表裏」とは、「臓腑と皮毛」あるいは「臓と腑」と考えてください。
つまり、奥にあるのが「臓」(肝臓、心臓、肺臓、脾臓、腎臓)で、表にあるのが「腑」(胃、大腸、小腸、胆嚢、膀胱)などになり、「臓を陰」とし「腑を陽」として考えます。

それから「気血」についても考えるのですが、気とは「機能的なモノ」と考えていただき、血とは「内で流れるモノ」と考えてください。
もう少し分かり易く言うと、たとえば五十肩で言うと、肩の構造は血で構成されているが、肩を動かしているのは気となるわけです。

つまり「構造と機能」と考えていただければいいと思います。
すると、肩を打撲したとか骨折して、肩に傷がついて動かない場合は「血の問題」になるのですが、傷はついてないが動かないとなると「気の問題」と考えるわけです。
では、「朝起きれない」というのは、どういうことかというと、現代医学で検査しても、これという結論が出てこないのですから、これは「血」の問題ではなく、「気」の問題と考えるわけです。

ですから、現代医学では「肩が動かない」となると、筋肉や骨格、あるいは神経の問題だと考えるのですが、東洋医学では、「動かなくなった原因はどこにあるのか」(どの気の流れが悪くなっているのか)を考えて治療にかかるわけです。
だから、現代医学的解説は目に見えるもので説明するので、素人でも分かり易いのですが、東洋医学では「気」(エネルギーの流れと考えてください)で解説するので、勉強してない人にはわからないのです。

では、起立性調節障害はどうかと言うと、現代医学でのアルゴリズム(問題を解決するための方法や手順)は以下のようになっているようですので、それらの項目で検討してみると、「気と血」の問題が考えられると思います。

1. 立ちくらみ、あるいはめまいをおこしやすい
2. 立っていると気持ちが悪くなる、ひどくなると倒れる
3. 入浴時あるいは嫌なことを見聞きすると気持ちが悪くなる
4. 少し動くと動悸あるいは息切れがする
5. 朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
6. 顔色が青白い
7. 食欲不振
8. 臍疝痛を時々訴える
9. 倦怠あるいは疲れやすい
10. 頭痛
11. 乗り物に酔いやすい

では、その「気と血」を整えれば治るはずなので、治療をどのようにするかということになるのですが、その前に、「陰陽」の分類をしなければなりません。
「虚実」「寒熱」「表裏」「気血」を総合して「陰と陽」に分けるのです。

すると、起立性調節障害の病態を陰陽に分類してみると、以下のなります。
虚実では、虚=陰、
寒熱では、寒=陰、
表裏では、裏=陰、
気血では、気=陰
となると、この病気は「陰の病」と診ることができるわけです。

さてしかし、陰の病はどのようにして発生するかと言うことになりますが、これは「食養理論」を使ったほうがいいように思われます。
食養理論は日常生活のことなので、難しいことはありません。
食品を「陰性」「中庸」「陽性」に分けて、陰性の食べ物を摂りすぎると「陰の病」になり、陽性の食べ物を摂りすぎると、「陽の病」になりやすくなると考えてください。

で、虚実、寒熱、表裏、気血で診ると、「陰」に偏っていますので、この病は「陰性食品の摂りすぎではないか」ということが想像できるわけです。
そして、その陰性食品がどの臓腑に影響を与えているかを、鍼灸診察の「脈診」などで診ます。

しかし、脈診は鍼灸師でもできない人多いし、不確定な診断法(脈位の種類がいくつもある)なので、臓腑の診断は七星論での「六臓診」(臓器反応の出る部位を軽く叩いたり、押したりして調べる方法)と言うのを使ったほうが賢明かと思います。

そうすると弱った臓腑がわかりますので、それらの臓腑の機能を上げるように考えながら治療していくわけです。
それと同時に、そのような体質になった食品を極力避けるように刺せるわけです。
体質は、その人が好んで食べるものが原因になっている場合が多いので、なかなか難しいのですが、それが近道だと考えます。
2019/02/26

起立性調節障害について(Part2)

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 Part1     Part2     Part3      Part4 




阪急百貨店 



Part1 で、心包虚の話を少ししましたが、専門用語が多少入っているので、わかり難いところもあったと思います。
そもそも、「心包とは何だ?」ということがわからなければ、全くわからないに等しいので、心包について説明してから、心包虚について説明してみたいと思います。

心包:
抽象臓器で、実際には存在しない臓器とされていて、心「心臓と考えてください」を守る(護衛する)ためのものと説明されます。
しかし、それではわかり難いので、七星論では「心筋」として解説するようにしています。
その他の流派には、「心膜」という考え方もありますが、解剖学的にも、機能的にも、「心筋」としたほうが便利がいいし、分かり易いです。

心包虚:
  Wikipedia  には、「漢方医学で言う脈管系全般の機能低下により起こる症状を言う」となっております。
これを七星論で説明すると、
「心筋の疲労(機能低下)で、血液を送り出す力が弱い状態」という考え方をします。

そして、心包虚の状態から回復させるためには、五行論では、心包にエネルギーを送っている母役が肝という考えをして、「虚すればその母(肝)を補す」となっています。
これを五行論では、「五行の相生・相剋関係」と言います。
つまり、五行でのエネルギーの流れは(木→火→土→金→水→木)と流れると考えていて、「虚すればその母を補い」というのは、火が虚したら木を補い、土が虚したら火を補うという方法を使うというわけです。
※ 補うとは、エネルギーを高める方法と考えてください

七星論では、心包は「心筋」という考え方をしていますので、心筋が弱るということは、筋肉を支えている肝にも問題があると考えます。
それは、東洋医学の「肝は筋膜を主る」という言葉で、肝が筋肉や膜を支えているという考えがあるからです。
栄養学的に言いますと、栄養素は肝臓に蓄えられますが、肝臓がいっぱいになると、栄養素は筋肉に貯めていきます。
しかし、肝臓が弱ると、栄養素を貯めることができなくなるので、エネルギーを出すことができなくなり、筋力も落ちてきます。
心包も心筋という筋肉でできていますので、心包の働きも落ちてくるわけです。

それで、心包虚になると、どのような症状が出てくるかと言うと、心筋の働きが弱って活発に血液を拍出できないと考えたらいいと思います。
具体的な症状としては、

・ ガックリとした疲れが出る
・ 頭がボーっとして考え事ができない
・ 動悸、息切れ
・ のぼせやほてり
・ 血圧異常
・ 狭心症
・ 不眠
・ 不安感
・ 手足の冷え
・ 胃腸症状

等々があげられます。
「起立性調節障害」の症状に似ていますよね。

つまり、起立性調節障害というのは、東洋医学で考えると、心包と肝の問題としてとらえることができるわけです。
ですから、治療もそのように「心包と肝」の調整をするように行うわけです。

先日来られた娘さんの治療もそのようにしたのですが、その結果は良かったようで、わざわざメールでお礼を言って来ました。
以下が送って来られたメールの一部です。

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色々と治療して下さったお陰で、久しぶりにすっきりとした顔で登校してくれ、本当に助かりました。
その日の夜もまた、呼吸がしんどくなり、〇〇ちゃんが希望するので、背中に千年灸をしました。
お陰様で翌日は、6時に起き、予定通りスキーにも行けました。すぐにしんどくなると予想していましたが、9時から16時半まで滑っても、まだ滑り足りなさそうな顔で、これは意外でした。

昨夜は、呼吸がしんどいからと本人の希望でお腹の周りにも千年灸一回だけしてみました。
生姜シップは匂いを極端に嫌がり、断念しました。代わりに長男にしてあげたら、翌日快便だったようです。(笑)

今朝月曜日は、休み明けでしたが、何とか9時過ぎでしたが、登校できました。
体調は先週よりかは少しマシなように思えます。
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2019/02/25

起立性調節障害について (Part1)

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 Part1     Part2     Part3      Part4 



起立性調節障害の本 



田中英高著『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』という本があります。
これは当院の患者さんが持って来て、
「これを読んでどう思われるか聞かせてくれませんか」
ということでしたので、1~2時間で十分読める本だと思い、読む事にしました。
(こういうことは基本的にしませんが……)

そのお母さんは、娘さんの「起立性調整障害」で悩んでいました。
「起立性調節障害」とはどんな病気かと言うと、この本によると以下のようなことが書かれています。

起立性調節障害の症状項目
項目が3つ以上当てはまるか、あるいは2つであっても起立性調節障害が強く疑われる場合には、アルゴリズム(問題を解決するための方法や手順)に沿って診療する

1. 立ちくらみ、あるいはめまいをおこしやすい
2. 立っていると気持ちが悪くなる、ひどくなると倒れる
3. 入浴時あるいは嫌なことを見聞きすると気持ちが悪くなる
4. 少し動くと動悸あるいは息切れがする
5. 朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
6. 顔色が青白い
7. 食欲不振
8. 臍疝痛を時々訴える
9. 倦怠あるいは疲れやすい
10. 頭痛
11. 乗り物に酔いやすい

それら に合わせて、血液検査、心電図、胸部X線検査、のyは検査、ホルダー心電図、などがあり、
・起立直後低血圧
・体位性頻脈症候群
・血管迷走神経性失神
・遅延性起立性低血症
などなども、「ガイドライン診断アルゴリズム」に含まれています。

そして、「よく似た症状を起こす他の疾患」というのもあり、
① 鉄欠乏性貧血
② 甲状腺機能異常
③ 脳腫瘍
④ 副腎機能低下
⑤ 心筋症
⑥ 肺動脈性肺高血圧

などが挙げられていますので、それらを見逃さない為にも専門の病院で検査を勧めています。

そして治療の種類としていろいろ挙げられていますが、「なるほど!」と納得するような治療法はありませんでした。
それどころか、「塩分を控えろ」とか、「水分を多く摂れ」とか、「メラトニンをを試せ」などと書かれているので疑問に思ってしまうところもあります。

何故なら、この本を読んでわかることは、(東洋医学的な診方になるのですが)、起立性調節障害の原因臓器となっているのは「心包経」のように思えるからです。
実際に患者さんを診ても、「心・心包」が原因になっていると診ましたので、そのように考えるかも知れませんが、この本にも、

① 朝、起きれない
② 暑気を避ける
③ 「ノー」と言えない
④ 動き出すときは脳と心臓の位置を同じ高さにする

等々が書かれていて、「心・心包」の症状や、「心・心包」の弱い人への指導と同じところがあるからです。

それでは、東洋医学だとどのようにするのかということになりますが、この病気は、食事療法を取り入れたほうが早いと思います。
たとえば、この本に書かれた症状や、当院での患者さんからしますと、明らかに「心包虚」と「肝虚」がありますので、(この本に「反抗」というのがありますが、これは肝からの症状と診ます)、それらの虚を整えるために、陽性な食品が必要と思われます。

たとえば、お肉やお魚、味噌汁、根菜類等になるのですが、それと同時に「陰性な食品を避ける」というのが必要になってきます。

① 過剰な水分
② 果物
③ 砂糖の入った飲食物
④ 酢の物

は避けたほうがいいと思われます。

この本にも書かれていますが、起立性調節障害の患者さんは、水分を摂るのを嫌がります。
それは、体に水分が入りすぎているからです。
果物や砂糖や酢の物を摂っていると、水分が体内に溜まりやすいのです。
それは、それらを摂りすぎている人の筋肉を触ればわかります。

ですから、メラトニンなどを使う前に、それら「陰性と言われる食品」を避けることから始めたほうが、早く、安全に回復させられると思うわけです。
2019/02/24

スタッフ講習で腹七の実験や初めてのテクニックを公開しました

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腹七金に切皮をしているところ 



国試を受験された皆様、お疲れ様でした。

きょうはスタッフ講習そしましたが、普段の臨床で使っているおもしろいテクニックを解説しました。
というのは、患者さんの治療をしているときに、いちいちテクニックの説明などはできませんので、このテクニックは説明してなかったのです。
臨床実践塾でも多分、説明したことはないと思います。

それは、座位で、或いは立位で、脊椎の歪みを矯正する方法で、歪みのあるところに指を当てて、反対の手で肩を揺すって矯正する方法です。
早い時は、僅か2~3秒で脊椎を矯正しますので、当院のスタッフも見たことはあっても、何をやってるかわからなかったと思います。

なので、スタッフにちょっと聞いてみました。

「やってるのを見たことはありますよね?」と聞いたら、

「見たのですが、一瞬なので何をやってるかわからなかったです」と返事をしていました。

このテクニックは、むか~し考えた「TST」というテクニックの応用で、「捻揺」(捻じるように揺する)テクニックです。
そのテクニックは今でも毎回の治療に使っていますが、見ると非常に簡単なテクニックなので、あまり解説をしたことはありませんでした。
理由は、今の人は難しそうな解説をするテクニックを好み、簡単な解説になるとそっぽを向いてしまうからです。(^_^;)

それから「七星論の気の流れの証明」として、腹七を使って解説し、その実験の仕方も解説しました。
実験は、最初に私が手で、腹七をを押えて、筋力が上がるのを見てもらい、それから「五行論」での流れをを、同じように手で押さえて筋力を調べてみました。
(五行論の流れでは筋力は上がりませんでした)


腹部七星の配置図で、水→金→地→火→木→土と押していきます 


この実験は、臨床実践塾でもやりましたので、記憶に残っている人もいるはずです。

そして、時間がちょっとあったし、初めて参加した方もいましたので、鍼の威力を証明するつもりで、切皮だけで腹部七星の流れを確認してもらいました。
それが上の写真ですが、被験者も驚くほど筋力が上がりました。

その時、刺鍼をした方は、初めて参加した方でしたので、その変化に目が輝いていあmした。
そして、私が帰宅してからメールまで届いていました。
メールの内容は、「とても楽しくセミナーを受けることができました。是非また参加させてください」と書かれていました。

このように、セミナーを受けた方から「お礼メール」が来ると、非常に嬉しいもので、「よし、今度はもっと面白いのをやろう」という気になるものです。
私は「おだてに弱い」
2019/02/24

本日の臨床実践塾 (2月24日のスタッフ講習)

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ここが痛いです 



きょうは「スタッフ講習」があります。
臨床実践塾として行うのですが、案内は誰にも出してないです。
案内を出してないのは、今年から臨床実践塾のやり方を変えて行うためです
きょうのテキストには入っていませんが、基本的な治療法なので、アップしておきます。

きのう来られた患者さんで、「右の薬指のDIP関節が痛い」と訴えていましたので、
「これは面白いですよ。すぐ治まりますから、ちょっと待ってねー」
と言い、左足に1本鍼を刺し、軽く捻鍼しました。
そして、

「はい。痛みは7~8割取れていると思うので、触ってみてください」と言うと、指を触り、指を曲げ、他の関節(PIP関節)も触り、動かし、私の顔を見て
「はい。全然痛くないです」と言う。

わかりますかねー。
① 何故足に鍼を刺したのか
② 何故痛みが取れたのか

それはこうです。
指の「DIP関節」は、七星論では「土=脾・胃」に属します。
薬指は
経絡で言うと「三焦経」が流れているところです。
三焦経とは、七星論での「地=心包・三焦」に属します。

そして、「土=脾。胃」と「地=心包・三焦」は対応経絡として働きます。
つまり、「土」の異変は、「地」に現れ、「地」の異変も「土」に現れるわけです。
ですから、薬指のDIP関節は、「地=心包。三焦」であると共に、「土=脾・胃」の対応経絡にもなるわけです。

ですから、薬指の痛みを脾経や胃経で治まることができるというわけです。
きょうは、そのような臨床方法も含めて解説していこうと思います。
このような内容は、「特殊鍼法研究会」の会員にで順次解説していきます。

おっと、時間がないので、きょうはここまで。
2019/02/22

七星特殊鍼法研究会

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当院ではやっておりませんが蜂に刺させる特殊鍼法もあります 



鍼灸治療を、「伝統的な治療」と「特殊鍼法」に分けて考えますと、

① 治療理論

② 鍼の種類

③ 刺鍼法

④ 刺鍼部位

という違いがあることがわかります。
まず、治療理論ですが、「伝統的な治療」では五行論に基づいた診断と治療で、病の根源となっている経絡の変動を、適切な経穴で治療していきます。
それは、「全体療法」とか「根本療法」とも言われています。」

この伝統的な治療では、「五行論」が根底にあり、病態の「虚実」を判断し、五行に合わせて、「相性」とか「相克」を判断して、鍼をしていきます。
その時に使う基本原則が「虚には補法」を「実には寫法」を使います。
※ ほとんどが補法を使います

それで「経絡が整えばよし!」とする場合が多いのですが、実は経絡が整っても症状が消えてない場合があるのです。
それでも、「よし! 脈が整ったからきょうはここまででいいですよ」と治療を終わってしまう。
つまり、言い方を変えると、術者が納得すれば、症状の変化は後回しにされているように見えます。

このような現実を目にした鍼灸師は多分、心の中に不満を抱くはずです。

私もそうでした。
患者さんは、「まだ治っていません」と言ってるのに、
「脈が整ったから終わり」なんて言われたら、何しに来たかわからないからです。
「脈がどうのと言うより、症状を治めてほしいから来た」のですから、まったくのピント外れになってしまいます。

しかし、「脈を整える」というのは、非常に大切なことで、「脈が整う=臓腑が正常になる」という考え方からすると、症状は消えなくても、「脈が整えば、⇒ 症状が消える」と考えているからです。
実際に、脈を整えるのと整えないのとでは、治り方が違います。
脈を整えておくと、再発が少ないのです。

それでは、どうすればいいのか、ということになりますが、私は、
① 脈を整え、
② 症状も消す
のがいいのではないかと考えています。(当たり前のことですが……)

そこで登場するのが「特殊鍼法」です。
特殊鍼法は、伝統的な治療法で治まらない疾病を治療するのに考え出されたと思いますが、面白いのは特殊鍼法のほうがおもしろいです。
何が面白いかと言うと、患者さんが訴える症状をその場で治めることができるからです。
特殊鍼法の全てがそうだとは言いませんが、多くの特殊鍼法がそのように組み立てられています。

鍼の作用として、Wikipediaには以下のように書かれています。
①  調整作用(整腸作用) - 組織、器官に一定の刺激を与え、その機能を回復させる。
鎮静作用 - 疼痛や痙攣のような異常に機能が亢進している疾患に対して行う。刺激した場所の組織を活性化する。鍼の補法(足りない気を補う)で用いる。
② 興奮作用 - 知覚鈍麻、消失あるいは運動麻痺のような神経機能減弱、内臓諸器官の機能減退に対して興奮させる。刺激した場所の組織を低下させる。鍼の瀉法(余分な気を抜く)で用いる
• 誘導作用 - 血管に影響を及ぼして充血を起こして患部の血流を調節する。
• 患部誘導法(患部誘導作用) - 患部に鍼を打つことで打った部位の血管を拡張させ患部に血液を集める
• 健部誘導法(健部誘導作用) - 健部に鍼を打つことで打った部位に炎症部などの集まった血液を健部に集める
③ 反射作用 - 痛みや温度で刺激して、反射の機転を利用して治療を行う
④ その他の作用
• 転調作用 - 自律神経失調症、アレルギー体質などの体質改善で用いる。
• 消炎作用 - 白血球を増加させて患部に遊走させたり、リンパ系を賦活させることで病的な滲出物の吸収を促進
• 免疫作用 - 白血球を増加させて、免疫機能を高める。
• 防衛作用 - 白血球を増加させたり、免疫系(網内系)を賦活させたりする。

この鍼の作用を読むと、「昨日回復作用」「鎮痛作用」「興奮作用」「誘導作用」「反射作用」「消炎作用」「免疫作用」「防衛作用」と、納得するところがたくさんあります。

特殊鍼法は、それらの作用を応用したものと考えることができますので、「狙った的」が中れば高い治療効果を出すことができ、瞬時に治療効果を出すことができるわけです。
たとえば、リウマチの治療に蜂鍼が使われるそうですが、蜂に刺させても腫れないそうで、リウマチの痛みが和らぎ、蜂に刺されたような害もないとなると、いいですよね。
「的に中った!」という感じですね。

さて、「七星特殊鍼法研究会」では何をするかと言いますと、「人体惑星試論」(七星論)をベースにした鍼法を紹介しながら研究していく予定です。
七星論は範囲が広いのですが、特殊鍼法も「鍼法」と言いながら、「手技療法」も取り入れてあります。

その理由は、鍼灸の方が効果的と思われる場合と、手技の方が効果的と思われる場合があるからです。
つまり、治療効率がいいと思われる治療法を研究していくわけです。
七星鍼法には、いろいろな特殊鍼法がありますので、それらを紹介しながら、特殊鍼法の治療効果や治療例を解説していきたいと思います。

募集は、現在製作中のホームページができてからになりますが、3月初旬までにはホームページを完成させるつもりです。
2019/02/19

横座りができない (2月24日の臨床実践塾)

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ビフォー            アフター



このテクニックは、20年前からの「私の十八番」です。
ビフォーでは、助手の人が手を離すと、そのまま転んでしまいます。
アフターでは、助手の人は手を添えているだけです。

横座りができないからと言って、普段の生活には不自由があるわけではないのですが、これは骨盤の捻れですので、治しておかないといろんなところに弊害が出てきます。

① 腰痛

② 鼠径部の痛み

③ 股関節痛

④ 仙腸関痛、

⑤ 膝の痛み

⑥ 足首の痛み

その個人によって様々ですが、骨盤の捻れを治すと解消されます。
その治療法は、特殊鍼法の基礎実技に出てくる「骨格矯正鍼」です。
※ 鍼の嫌いな人には、手技療法での治療法を使います。

但し、骨盤がこれぐらい捻じれると、骨盤を矯正しただけでは治りません。
骨盤を捻れさせた原因が他にあるからです。

今度の臨床実践塾 は、普段の臨床で「いちいちスタッフに説明しないテクニック」として、理論を交えて解説していきます。
理論と実技が伴って初めて「技術」と言えると思うので、技術を身に着けるために解説をするわけです。

変なことを言うオッサンやなー、と思う人もいると思いますので、技術と技能についてちょっとだけ能書きを書かせてください。
「技術」と「技能」について、ネットの辞書では以下のように解説されています。

技術:物事をと扱ったり処理したりする際の方法や手段。また、それを行うわざ。

技能:あることを行うための技術的な能力。うでまえ。

つまり、治療という角度から考えると、技術とは、理論と実技を伴っていて、技能とは実技だけのことではないかと考えるわけです。

一つの症状を治めるのならそれでもいいと思いますが、患者さんは十人十色です。
それぞれに対応しなければなりませんので、そのためには技術の応用が必要になってきます。
理論を知っていれば応用が利くのですが、理論がわからないと一つのことしかできません。

詳しくは今度の臨床実践塾で解説しますが、この骨盤の捻れを矯正するテクニックだけでもいろいろな症状が治せるものです。
たとえば、上に掲げた症状などもそうですが、顎関節症などにはすごい効果があるものです。

その他、このテクニックが使える症状は、肩関節痛、肘痛、頸部痛、背部痛、腹部の引き攣り、婦人科疾患、大腿部痛、アキレス腱の痛み、足底痛と、たくさんあります。
つまり、筋骨系を治すのに重要なポイントになっているわけです。
理由は、体の動きを主る中心が骨盤になるからです。
その中心になっている骨盤が歪むと、いろんなところに障害が出やすくなるというわけです。

ですから、各部位ごとに、「肩関節はこのように治す」「股関節はこのように治す」「手指の痛みはこのように治す」と分けて講義をしていくと、解剖学の説明が中心になり、テクニカル的な説明になってしまいます。(それを好む人もいますが……)
しかし、この特殊鍼法の基礎実技を勉強すると、いろんな応用が利くようになります。

「身体の重心安定(中心軸)を主る基礎となる」のは、足底なので、足底に異変が起こっても体の動きは悪くなりますが、それは「安定」がないからで、普段の活動(動き)は、やはり骨盤が中心になります。

先ほど、「顎関節などにはすごい効果」と書きましたが、この理論を使うと、顎関節を歪めることもできます。
骨盤と顎関節の関係は、何度か臨床実践塾でも見せてきましたが、その実験を見た方々は、かなりの衝撃を受けたと思います。
2019/02/18

足首がはずれそうになり~ (2月24日の臨床実践塾)

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ここら辺がおかしいです 



15年ほど腰痛や仙腸関節通で苦しんだ方ですが、最近では「腰の痛みはだいぶまし」と言うようになりました。
この方の腰痛・仙腸関節痛は、組織が緩くなって起こっていましたので、
「これは食事療法をしないと治らないです」と告げ、食事療法をさせました。

食事療法といっても、そんなに難しいことはありませんが、「食物の選び方」を教えてあげないといけないので、その日に食べたものをメールで、私の携帯に送ってもらい、それにコメントをつけて返信していました。
毎日ですので、正直言って大変でした。
そのようなことをしたのは、この方が初めてです。

何故、そこまでやったかと言うと、まだ30代で腰や仙腸関節に限らず、脊椎、手首、足首、関節という関節が全てがフニャフニャだったからです。
サーカスの軟体人間みたいに、関節に締まりがないのです。
そういう場合は、筋・腱の「組織」に問題がありますので、食物で治すより方法がないのです。

上の写真を見てもわかると思いますが、ふくらはぎの辺りがフニャフニャになっている感じがわかるはずです。
まるでバアサンの足のようです。
30代なら、もっとピンと張りがあるべきです。

で、その方が先日、
「今朝、電車が満員で、横にズレようとしたとき、足首が外れそうになり、その後、足首から膝ぐらいまでピーンと張った感じがするんです」と訴えてきました。

「痛みはあるのですか?」と聞くと、

「はい。痛みもあります」と言うので、どこが痛いかを示してもらった。

「ここら辺が痛いです」と言うので、

「ちょっと待って、ちょっと待って、写真撮らせて使わせてください」と、パチリ!

慌てて写真を撮ったのは、ちょっと触ると、すぐ治ると思ったからです。
それで、股関節を軽く調整してから、距腿関節、距骨下関節、ショパール関節、リスフラン関節などを少し動かし、それから踵骨を中足骨を軽く捉まえて、軽く揺すりながら調整しました。
と言っても、ほんの1~2分の治療です。

「はい。床に降りて立ってみて」と言うと、床に降りて立ち、足首を動かし、

「えっ? 治ってる」と笑顔で私の顔を覗き込んでいました。

「これでいいと思いますよ。○○さんは腱が緩いので、こういうことが起こりやすいですよねー」と言うと、

「そうなんです。すぐに関節がおかしくなるんです」と答えていました。

さて、この調整法ですが、これは10数年前に考えた「TST」という「脊椎捻揺療法」というものを応用したもので、実践塾に参加された方は知っている人も多いと思います。
これは、脊椎を捻じるように、揺するようにしながら、骨格を調整する方法で、かなりの治療効果があったので、「実用新案」を申請して、大きな器械まで作ったのですが、それを操作するのは単純な作業でしたので、スタッフが嫌がって辞めていくのです。

どんな効果があったかと言うと、それを使って痩せると、元に戻りにくいのです。
ですから、当初は「痩身美容」が目的だったのですが、そのうち「腰痛が治った」とか、「股関節が治った」とか「肩が凝らなくなった」と、いろんな臨床結果が出てきたのです。
しかし、スタッフが着いてこないのでは仕方がありませんので、非常に残念でしたが、上本町に移転するときに全部処分してしまいました。