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2018/05/29

巨鍼の威力がわかる実技を公開


 巨鍼の威力タイトル

画像クリックで動画が再生されます



臨床実践塾では、毎日の臨床に使える理論やテクニックを解説しています。
今回の臨床実践塾では、巨鍼療法での「巨鍼の威力」を公開しました。
それは、巨鍼療法ならではの治療効果がある秘訣でもありました。

何をしたかと言いますと、巨鍼を2㎝ほど刺して、背骨の歪みを矯正したのです。
方法は、上のビデオを見て頂くとわかるのですが、腰のツッパリがパッと取れ、腰の動きがフニャフニャになるのです。
フニャフニャになると、力が出ないのではないかと考える人もいますが、実は筋肉は柔らかいほうが、力は出るのです。

硬い筋肉だと、筋肉の特権である「筋収縮」の範囲が狭くなり、筋肉としての「力」が発揮できないのです。
筋肉は弛緩と収縮で力を発揮しますので、より「しなやか」なほうがいいわけです。

また、「巨鍼は痛い!」と思っている人も多いのですが、実はそんなに痛くないのです。
それは何故かと言いますと、5月23日のブログに書きましたように、「分刺」という手法を採用しているからです。

つまり、巨鍼は、「突き刺す」のではなく、筋肉をかき分けながら進んでいくのです。
そのために、「巨鍼を学ぶ人は巨鍼の制作から行なってください」というわけです。
そうです。
そうすることで、巨鍼の針先を整備することができるからです。

とりあえず、上の画像をクリックして「巨鍼の実技動画」を観てください。
2018/05/29

片足だけ細くなりましたっ!


あらーっ! 片足だけ細くなっちゃったわー



上の写真を見てください。
明らかに右足が細くなっているのがわかるはずです。

これは巨鍼の刺鍼訓練の時に女性の参加者が声を上げてわかったことです。
何やら騒がしいので、近くに行ってみると、女性の参加者が笑いながら、
「片足だけ細くなっちゃったんですけど……」と言う。
片足だけ細くなっているのは、パッと見てもわかりました。
この方も真面目な先生ですので、単純に驚いていたようですが、集まってきた他の先生方も、

「あ、ほんとですねー」とか

「私もやってみよう」と、言ったりしていました。

リンパマッサージなどをしたわけではありません。
巨鍼をしただけなんです。
しかも、刺鍼から抜鍼までは、5~10分ぐらいだと思いますので、そんな短い時間の出来事なのです。

刺鍼部位や鍼の方向などは、その先生の秘伝かも知れませんので、ここには書きませんが、いずれその先生が公表をしてくれるなら、秘伝が明らかになると思います。

巨鍼には、このような秘伝とも言うべきテクニックがいくつかあり、この講習の前に整理をしていたのですが、巨鍼では以下のようなことができます。

• 腕があがらない
• 脊髄炎の後遺症で指が動かない
• 肋骨を強打してお辞儀をすると痛い
• 左肩甲骨と左腕の痛み
• 椎間板ヘルニア
• ブランディング(これは経営での話)
• 血液の汚れがわかる
• 肝機能が正常化する(化学検査でわかる)
• 肌がきれいになる(女性は必ず気付いてくれます)
• 首が回らない倒せない
• 顎関節症のクリック音が消える
• 脊柱管狭窄症が楽になる
• 腰痛
• 大腿後側の痛み
• 糖尿病や高血圧
• 腎肥大
• 人工授精の卵子(不妊症)
• 視力
• 膝痛
• 骨折・捻挫
• 乳腺症(その場で痛みがとれ、腫れも引きます)
• クローン病
• 潰瘍性大腸炎
• 尋常性乾癬症
• 薬疹
• アトピー性皮膚炎
• 足関節捻挫
• 弾発指
• 腱鞘炎
• 寝違い
• 家族性高コレステロール血症
• 腎臓がん
• 五十肩
• 不眠症
• 免疫機能向上
• 大動脈解離
• 大腿骨頭壊死
• 梨状筋症候群
• 臓腑疾患
• 子宮筋腫
• 卵巣嚢腫

その他にもいろいろあるのですが、とりあえず私は上記の治療に頻繁に応用しています。
あ、もちろん、「巨鍼が怖い!」という人にはしませんよ。(^ワ^)
ただ、椎間板ヘルニアで歩けない状態の場合などは、できるだけ巨鍼を使わせてもらうようにお願いすることはあります。

それが、患者さんのためになると考えるからです。
上記の症状や病気の中には、手技療法でも治せるもありますが、手技療法だけでは無理な病気もあります。

2018/05/29

臨床実践塾での巨鍼制作と刺鍼訓練



巨鍼の作り方を説明する渡部先生


オシャレな方がいまして、巨鍼のケースもきれいに作ってきてありました。
こういう風に、「道具に愛着がある」行為は、技術を伸ばすコツとも関係してくると思います。


制作された「巨鍼のケース」



巨鍼のケースを作るということは、道具を大切にしているということです。
職人の世界で言うと、道具を大切にする人は、仕事も伸びます。
鍼灸師も職人です。
外科医も職人です。
理美容も職人です。
板前も職人です。

その職人が腕を磨く姿を見てください。



刺鍼訓練①



刺鍼訓練②



刺鍼訓練③



刺鍼訓練④



刺鍼訓練⑤



刺鍼訓練⑥


ほんとにお疲れ様でした。
その日に学んだことは、きっと脳裏に焼き付いたと思います。
そして、今後の礎になるはずです。
2018/05/28

きのうの臨床実践塾参加者はすごかった!



巨鍼は自分の足に刺す訓練から始めます



(当院の女性スタッフ) 刺さった、刺さった刺さった (^^;) 



きのうの臨床実践塾は、巨鍼の制作から行ったのですが、渡部一貴先生が制作方法を解説してくれました。
巨鍼の制作については、稿を改めるとして、まずは迫力満点だった巨鍼療法の実技からお話します。

上の写真は、巨鍼の訓練として、私が手本を見せているところです。
この写真では、鍼が見えませんが、膝上から鼠径部に向けて巨鍼をしているところです。
20㎝ぐらい刺入したと思います。

山本五十六の有名な言葉に、
「やって見せて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ」というのがありますが、巨鍼の講習をするときは、私も「やって見せて」から始めるわけです。

そうすると、参加者の皆さんも感情が高揚して、実技に入りやすいからです。
私が私に鍼を刺しているときは、誰も何も言いませんでしたが、各自が自分の足に鍼を刺す段階になると、

「えいっ!」とか、

「あれ? 刺さってない」とかと言っていました。(^^;)

当院には女性スタッフが2人いるのですが、彼女たちも自分の足に鍼を刺していました。
私は、巨鍼療法を学びたくない人に、「巨鍼療法を学べ」なんてことは絶対言いませんので、私が強要したわけではありません。
彼女たちが自主的に始めたのです。

足三里から足首に向かって刺していたのですが、2人とも30㎝ほど刺していたのです。
ちょっと驚きましたが、その「やる気」に私は喜びを隠せませんでした。

何故なら、巨鍼は刺すのは難しくないのですが、抜くのが難しいからです。
刺したら、必ず抜かなければなりません。
その抜くのが難しいので、当院ではだいぶ慣れてからでないと巨鍼は触らせません。

そして、一人のスタッフは、
「抜けない、先生抜けないんですが……」と声をあげていたので、傍に行き、巨鍼を抜いてあげながら、抜き方を説明しました。

おそらく、そのスタッフは、巨鍼を抜くのが上手くなるに違いない。
理由は、巨鍼療法を受けた人の気持ちがわかるし、抜きにくい場合の対処法まで覚えたと思うからです。
そして、私にこう言いました。
「先生、巨鍼を抜くのはもう大丈夫ですよ、任せてください!!!」と。

そして、むこうのほうで、
「片足だけ細くなったー」と叫ぶ声がしたので、行ってみたら、右足だけ細くなっていました。\(◎o◎)/!
右足だけに巨鍼をしたからです。(^ワ^)

もっと驚いたことがありましたが、ブログに掲載するには、本人の許可を得なければなりませんので、許可を得てから明日にでも書いてみます。
2018/05/27

左の肘が痛いんです (5/27の臨床実践塾準備)



ここ、ここが痛いんです



「左の肘が痛い」と言う方が来られました。
部位を確認すると、最初は肘頭辺りを触っていたのですが、
「ブログに掲載する写真を撮らせてくださいね。もう一度触ってくれませんか」と言うと、痛みを追いかけるように探っていましたが、徐々に上腕下部のほうに指を動かしていき、
「あっ! ここです」と言っていました。

こういうことはたまにありますね。
「頭が痛い」と言ってるのに、実は肩だったり、「腰が痛い」と言ってるのに、肩甲骨の下辺りだったりと、それぞれ表現が違いますので、痛みの出ている場所は本人に確認したほうが賢明かと思います。

それで、
「あ、そこなら、おもしろい治療ができますよ。10秒で痛みが消えます」と言うと、「ほんとにー?」という顔をしていました。
そこで、
「はい! おでこを爪で触りますね」とおでこを示指の爪で軽く押しました。

そして、
「はい。痛みを確認してみてください」と言うと、ハトが豆鉄砲を喰らったような顔をして、
「あれ? なくなりましたね。ええ?」と言いました。

実はこれ、YNSAという頭皮鍼法を使ったのですが、このような症状の場合は、経絡を使っても、心経の墓穴を使っても、腎査穴を使っても痛みを消すことができるのです。
何故かと言いますと、症状の出ているところが、はっきりと「心経」に出ているからです。
つまり、心経を整えれば、症状が治まるというわけです。

そして、心経(火)と腎経(水)は対応経絡ですので、腎経を使っても治めることができるわけです。
対応経絡とは、相対応している経絡のことで、七星論ではよく使います。

対応経絡:
督脈≒任脈
水(腎・膀胱)≒火(心・小腸)
金(肺・大腸)≒木(肝・胆)
地(心包・三焦)≒土(脾・胃)

この対応経絡を使うことで、本当の病因まで治すことができると考えています。
たとえば、何週間か前にテレビで「狭心症」のことが放映されていました。
そして、登場した医師は、
「浮腫みは狭心症です」と言っていました。

間違いではないかも知れませんが、浮腫みには2種類あります。
① 指を放すと表面の皮膚だけすぐに戻る浮腫み
② 指を放しても戻らない浮腫み

このテレビで語っていた医師は多分、②のほうを言っていたと思いますが、その医師に質問してみたいのは、
「浮腫みのある人は全て狭心症ですか?」と。

浮腫みで知られるのは、「腎臓病」です。
そのことを見聞きした人は多いと思います。
また、肝硬変でも浮腫みは出てきます。

「浮腫みは狭心症」というのは、説明不足ではないでしょうか。
それを七星論で説明すると、先ほどの対応経絡で説明できます。
水(腎・膀胱)≒火(心・小腸)の関係です。

つまり、狭心症が出る時は、腎機能も弱っているということなんです。
ですから、「浮腫みは狭心症」と決定するのは危ないと思います。
何が危ないかと言うと、「浮腫みは狭心症」として治療をしても、「腎」の治療がなされなければ浮腫みは消えないからです。

ですから、そのテレビを見て不安になった方はご安心ください。
腎の治療をすれば浮腫みは取れてきます。
そして、心臓に多少の異変を感じていても、腎を整えれば、それも消えてきます。
2018/05/26

膝痛を例に、「根本的に治すとは・・・」 (5/27の臨床実践塾準備)



右膝を伸ばすと痛い



この方は、写真のように座って右膝を伸ばすと、右膝が痛いと言います。
この場合、膝裏を触ると筋緊張が伺えます。
しかし、その膝裏が原因ではないんです。

たとえば、このような場合は、右足が長くなっていることが多いので、右足の長さを調整してあげればいいのです。
その方法には、いくつかの方法があります。

たとえば、横座りをしてもらい、骨盤全体の捻じれを診て、「それを調整する方法。
仙腸関節や股関節の歪みを矯正して足の長さを調整する方法。
腹部にあるしこりを取り除いて足の長さを調整する方法
いろいろ考えることができますが、私にはどれも根本的な治療にはならないと考えています。

何故かと言うと、それらの考え方は短絡的で、部分部分をつなげたに過ぎないと思えるからです。

では、どうするかと言うことですが、
① 何故足が長くなったのか

② それを治すには、何からすればいいのか

③ 再発しないようにするにはどうすればいいのか

というようなことを考える必要があります。

まず、このような場合は、右腸骨の前傾を考えます。
そして、腸骨が何故前傾したかを考えます。
腸骨が前傾する理由がわかったら、再発させないにはどうすればいいかを考えます。


治し方の考え方:
陽骨が前傾しているということは、腸骨の後側が上に引っ張られています。
それは該当する臓腑からの「経筋腱収縮牽引」というのが働いているからです。
従って、その経筋腱収縮牽引が起こらないようにするわけです。

治し方:
① 腸骨の前傾を戻します。

② 腰部(腸骨後側)での経筋腱収縮牽引を起こしている犯人を外します。

③ できれば、全経絡を整えておきます。

以上です。
そのように書くと簡単なのですが、実技となると、経験がなければ悩むと思います。
5月27日の臨床実践塾 では、そのような理論でテクニック解説をしながら解説していきます。

この理論とテクニックは、膝痛に限らず、多くの臨床に応用できますので、きっと毎日の臨床が楽しくなるはずです。

あ、この方はもちろん治りましたよ。
しかし、面白いことがありました。
私がスタッフに解説をしながら治療をしていましたら、スタッフが、

「先生、この原因は何ですか?」と言うので、私が

「ふふっ!」と笑うと、

「食べ物ですか?」とスタッフが言い、同時に患者さんは、口を開けて

「あ!」と小さな声で叫び、その後に

「あははは、、、、」と笑っていました。(^ワ^)
2018/05/24

コーヒー豆の浅煎りはがん予防になる?




私も浅煎りのコーヒーは好きです



CareNetニュースに上記のような記事が出ていました。

ネットでのニュースは、すぐに消えてしまう場合があるので、概要を書いておきます。

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コーヒーには、健康に有益な多くの植物性化合物がフックまれており、浅い「ローストレベル」(焙煎度)で焙煎されたものは、高い抗酸化活性を持つという報告があるそうです。

抗がん作用との関わりは明確にされていないそうですが、米国・カリフォルニア州立大学のBenigno E. Mojica氏らの研究結果より、浅めに焙煎されたコーヒー豆が、口腔および結腸がんのような、特定のがん予防に寄与する可能性が示唆されたといいます。

その研究によりますと、コーヒー豆が、ヒト結腸腺がん細胞(HT-29)およびヒト舌扁平上皮がん細胞(SCC-25)株にもたらす増殖抑制効果を、焙煎度ごとに比較したそうです。
焙煎度合いは、
① 焙煎前(生豆)

② シナモンロースト

③ シティロースト

④ フルシティロースト

⑤ フルシティローストプラス

がん細胞をそれぞれのコーヒー抽出液で72時間処理を行い、細胞生存率を、MTT(thiazolyl blue tetrazolium bromide)アッセイを用いて定量したようです。

その主な結果は以下のとおりだそうです

より浅い焙煎豆の抽出液(とくにシナモンロースト)が、深い焙煎豆の抽出液よりも細胞増殖を抑制したとされています。

・シナモンローストの抽出液が、最大の総フェノール含量および抗酸化活性を有していた。
・生理活性のある植物化合物として広く認識されている没食子酸とコーヒー酸(フェノール酸の一種)、およびクロロゲン酸の、抽出液中の相対量を比較すると、シナモンロースト抽出液が、没食子酸とコーヒー酸を最も多く含んでいた。

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コーヒーは浅く煎ると酸味があるので、私も浅煎りのコーヒーが好きなのですが、体を冷やします。
がんは冷えた体を好むようですので、そういう意味ではがん予防につながるかどうかは疑問に思います。
2018/05/23

巨針の妙技は分刺にあり (5/27の臨床実践塾準備)



写真① 巨針の針先



写真② 普通に使う毫鍼の針先



初めて巨針療法を受けた人は、

「血は出ないんですか?」とか、

「何本刺したんですか?」とか、

「今、大きな鍼を刺していましたよね」なんて言う人がいます。

それを簡単に説明してみます。
たとえば、「何故、血が出ないのか」については、上の写真①を見てください。
これが巨針の針先の拡大写真ですが、針先がやや滑らかなカーブになっているのがわかるはずです。
このカーブと、鍼の刺し方で血が出ないのです。

普通の鍼ですと、写真②に示したように、針先が鋭利に尖っています。
一方、巨針の針先は、写真①のように、針先が鈍角になっているのです。
刃物と言うのは、鋭利であればあるほど生体を傷付けてしまうので、普通の鍼のほうが出血もしやすいわけです。

針先が鈍角になっていると、「分刺」という刺鍼法になり、生体の「層」を分けながら進むので、生体を傷つけることが少なくなるわけです。
そのことを古典では、こう説明されています。

『霊枢』九鍼論篇には、【必長基身、鋒基末、可以取深邪遠痺。】(必ず其の身を長く、其の先を鋒にすれば、日にちが経過した深部の痺症を治すことができる。
※ 痺症とは、神経痛・リウマチの他、慢性関節痛、坐骨神経痛、頸椎症、五十肩、痛風、筋肉痛などの症状をいう。

そして、『霊枢』官鍼篇では、【分刺者、刺分肉之間也】(分刺なる者は、分肉の間を刺すなり)
つまり、肉の間を分けて刺す、と言うことで、私が巨針をするときに、
「巨針は筋肉と皮の間にある脂肪層を通すので、そんなに痛みはないです」と言うのがそれに当たります。

巨針の難しさは、この刺鍼の段階で、「肉の間」(皮と筋肉の間にある脂肪層)に針を入れれるかどうかによるわけです。
ただ単に鍼を刺せばいいというものではないので、熟練してない人が刺す巨針は、時に痛みを覚えるわけです。

では、どうすればいいかと言うことですが、職人になるつもりで、修練する必要があると考えてください。
そのためには、「巨針の制作」からやることです。
買ってきた巨針では、修練ができません。
簡単に諦めてしまいます。

巨針を教えるときは、「巨針の制作」から教えるのはそのためです。
何故かというと、自分で作った作品というのは愛着があるもので、少々辛くても手放したくないもので、「巨針の制作」も一緒です。

昨今は、
「学ばなくても、誰でもすぐにできます」というのが多いのですが、誰でも簡単にできるようなテクニックなら、学ぶ必要はないのではないかと考えてしまいます。
即ち、価値の問題ですが、たとえばスポーツですと、何度も何度も訓練して、初めて成功するテクニックこそが「価値あるもの」だと考えるわけです。

話を戻しますと、この「分刺」というのは、自分の手に伝わる感触で、「脂肪層に入った」というのがわかるのですが、最初からその感触をわかる人はいません。
そして、それが上手くなるほど、スムーズに巨針を操作できるようになります。

5月27日の臨床実践塾 では、その辺りも説明しますので、おそらく参加者は新しい「マイブランド」を作ることになると思います。
2018/05/22

北斗鍼は虚証の治療に優位性を現わす (5/27の臨床実践塾準備)




七星論は太陽系惑星の並びに準えて組み立てられた東洋医学理論です



七星鍼法には、いろいろな鍼法やテクニックがありますが、この北斗鍼というのは、虚証の治療で困っている鍼灸師に大きなヒントを与えてくれます。
何故かと言うと、虚証をわかりやすく言うと、「弱りきっている」と言い替えることができ、弱り切った患者さんの治療というのは、難しいからです。

虚証とはつまり、エネルギーとしての「氣」の働きが弱い状態と言えるので、、本来あるべき活動的なエネルギーが失われている状態を差します。
本来あるべきエネルギーというのは、現代医学的に言うと、「免疫力低下」、あるいは「抵抗力低下」のことで、もっと深い段階では「生命力減退」のことです。

虚証のついでに「実証」を説明しますと、例えばウイルス等が体に侵入してきて、悪い気(エネルギー)が充満した状態と考えればいいかと思います。
食養的な言い方をすれば、食べ過ぎて、あるいは飲み過ぎて、臓腑が活動できない状態になり、体のあちこちが硬くなった状態と考えていいと思います。

そして、東洋医学的な治療法では、基本的に「虚証には補法」を「実証には瀉法」を使います。
補法とは、「補う治療」のことですので、どちらかと言うと優しく穏やかな治療になり、瀉法とは、「瀉出」のことで、何かを体の外に流し出す、あるいは押し出すことですので、「瀉薬」(下剤)のような、多少激しさのある治療になります。

具体的に言いますと、虚証には栄養剤や活力剤を与えて、元気が出るようにしますが、実証は下剤などを与えて余計なものを抜く治療をするわけです。

これを鍼灸に当てはめますと、鍼灸には「補穴」(補うツボ)というのと「瀉穴」(吐かす。力などを失わせる)というのがあり、虚証には補穴を使い、実証には瀉穴を使って治療します。
つまり、虚には補を、実には瀉をというわけで、「陰には陽」を、「陽には陰」を使って、バランスのいい「中庸」にするというわけです。

鍼灸学には、それらのツボをまとめた「要穴表」というのがあります。
これは鍼灸学校の試験にもよく出されていました。(現在はわかりません)

で、それは実際にはどうかと言いますと、七星論を組み立てているときに、これらに対してもいろいろ実験をしたのですが、上手くいかないのもあれば、効いているのかないのかわからないものもありました。
ですから、(怒る人もいるかも知れませんが)私が七星論を考えてからは、その「要穴表」は使わないようになっていきました。

何故ですか?

① 失敗する可能性のある治療法を避けたかった
② 七星論で、効果的な治療法を見つけたから
③ より「実践的な治療法」を目指しているから
④ つまり、臨床家のための治療法を目指したから

その七星鍼法の中にあるのが、虚証の治療に使う「北斗鍼」です。
私は、この北斗鍼より虚証への効果的な治療法を見たことがありません。
手前味噌のように思われるかも知れませんが、北斗鍼の効果を目の前で見た人にはわかってもらえると思います。

たとえば、当院まで一人では来ることができず、家族に連れてきてもらった方や、当院に着いてから胸が苦しくて横になることもできない方、「力が出ない」とヨロヨロ歩く方々でも、この北斗鍼(実際には糸状灸を使います)をすると、みるみる元気になってきます。
開発した私が言うのも何ですが、ほんとにすごいと思っています。

特徴は、水、水、金、金、地、地、火、火、木、木、土、土と、七星の流れに沿ってお灸をしていくところです。
実際には、足から手へ、手から足へと治療していくので、手間が要るのですが、この流れがいいのです。
これが「七星鍼法」からです。

仮に、五行論の順に、木→火→土→金→水の流れで治療したなら、治療効果を望むのは無理です。
2018/05/21

膝の内側が痛い。古傷への治療も巨鍼療法が効く! (5/27の臨床実践塾準備)


写真① 「この奥が痛い!」


写真② 大腿四頭筋と、新たに痛みが出た部位



「言うのを忘れていましたが、10年前に自転車で転んで左膝を強く打ち、病院では一応治ったと言われたのですが、座っていると膝の内側が痛くなってくるんです。何とかなります?」と言う方がいました。

「膝の内側って、どこら辺ってわかりますかね?」と聞くと、

「ここです。この内側が痛むのです」と指で差し示してくれたので、

「ちょ、ちょ、ちょっと待って、写真撮らせてください」と写真を撮りました。

それが写真①ですが、写真を撮っておくと、何年か経ってからも簡単に思い出すことができるので便利です。
しかし、ご本人が嫌がる場合は撮りません。
しかし、このような特殊(古傷)な場合は、できるだけ写真を撮らせてもらうようにしています。

さて、その治療ですが、この場合は、膝を強く打っているので、その時に大腿四頭筋の腱が傷ついて痙縮を起こしていることが想像されます。
即ち、その膝蓋骨の下で大腿四頭筋の腱が損傷したままになってることが想像されるわけです。

※大腿四頭筋は、膝関節を伸展する筋肉群の総称で、大腿直筋・中間広筋・外側広筋・内側広筋の四つで構成されています。(上のイラストでは中間広筋が大腿直筋の下に隠れているので見えません)
この四つの筋肉の停止部は、4つとも膝蓋骨に付着して、一つの腱を形成して、脛骨粗面に付着して、膝を伸展します。
青く塗ったところが「膝蓋骨」です。 (写真②を参照)

ですから、大腿四頭筋の腱の代謝を上げて、痙縮を解いてあげる必要があるわけです。
しかし、そこは膝蓋骨の下ですので、上手く鍼を刺す必要があります。
そこで、写真①で、本人が指をさしている角度から、膝蓋骨と並行に5番鍼を刺しました。

~~~ それから一週間後 ~~~、

「膝はどうなりました?」と聞くと、

「ああ、ここは痛みがなくなったのですが、こんどはここに痛みが出てきました」と言うので、「しめた!」と思いました。

何が「しめた!」かと言いますと、私も駆け出しのころは、鍼が上手く使えないので、徒手療法で治療するのが多かったのです。
その頃、この方の今の症状と同じように訴えている方がいました。
その時は、手技療法を使って3回ぐらいで治したのです。

その時使った手法は、膝蓋骨を上から下に押して、大腿直筋を伸ばして治しました。
もう30年ほど前になると思いますが、病院でも治療法がないと言われていたので、「絶対治してやる」と考えながら治療したのを今でも鮮明に覚えています。

つまり、大腿直筋の腱を正常に戻すことができれば治せると考えたわけです。
かなり適当な考え方かも知れませんが、その頃はネットもないし、ましてや駆け出しの身分なので、一生懸命考えるしかなかったのです。
しかし、その後、大腿直筋の異変を何人か治療したことがあるので、今回は自信をもって治療に当たることができました。

それで、その方が示した部位(写真②で「ここに痛みが」と示した部位)を、触ってみると、明らかに大腿直筋の腱が硬くなっていました。
なので、、そこを緩めれば完治するなと思ったわけです。
そして、写真②の黄色く塗られた部位に、巨鍼で直刺しました。

で、巨鍼を触って、手応えを観たら、大腿直筋がバッチリ巨鍼を掴んでいましたので、「これでOKだな!」と、巨鍼を抜鍼し、大腿直筋の緩み具合を観ると、バッチリでした。
そして、
「上手くいったようですよ、触ってみて!」とご本人に触ってもらったのですが、「わからない」というような顔をしていました。
それはそうですよね。
それがわかるならベテランの治療師になれるはずですから。(^_^;)

でも大丈夫です。
これで治っています。
ご本人にも痛みの出る角度で座ってもらって確認したのですが、問題ありませんでした。

巨鍼療法は、長い距離を通すのが一般的ですが、こういう場合は、1~2㎝で十分なのです。
では、普通の細い毫鍼ではできないのかと考えると思いますが、仮に細い鍼を使うなら、その部位に5~6本刺さなければならないので、けっこう痛いだろうし、鍼が細いので曲がってしまい、期待するほどの効果は望めないです。

5月27日の臨床実践塾 では、この記事のような直刺ではないのですが、1~2㎝でも劇的効果を出す方法を解説し、参加者に対象者がいれば、その臨床方法まで見せることができると思います。

参加者は、きっと巨鍼の威力に驚きますよ! (^ワ^)