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2018/02/28

「筋・骨格系の歪み」を鍼で調整する究極の方法を公開しました


体や指の歪みのパターン



頭蓋骨への鍼で臓腑を整える方法の解説



筋・骨格系の検査方法はいろいろありますが、今回お話したのは、関節の動きのパターンでの検査方法です。

上のイラストは、上が、人体を上から見たところで、矢印は動きの方向を示しています。
つまり、①前後屈、②左右屈、③左右捻転の6パターンが基本になりますよ、という説明です。
同じように、指の関節も、①上下屈、②左右屈、③左右捻転として考えます。
そこに入ってないのが、人体では上下への伸縮、指では前後への伸縮です。

人体は、これらが複雑に絡まって、いろいろな動きをしているわけです。
このような複雑な動きでも、分解して考えると、「歪みの検出」ができますので、歪みを検出して、歪みに合わせた矯正を行っていくと、治療になるわけです。

治療になるわけですが、歪みが発生するには、発生する原因がありますので、その原因まで付きとめないと、根本的な治療ができないわけです。
ですから、ただ「こちらに歪んでいますねー」だけではなく、「〇〇が原因で歪んでいますねー」というところまで分析(診断)していくわけです。

そこが難しいところですので、そのための理論も必要になってきます。
たとえば、七星鍼法では持論の「経筋腱収縮牽引の原理」という理論を使います。
それは、拙著 『人体惑星試論奥義書』 に書いたのですが、内容は【内臓からの引き攣りで筋肉・腱・経絡が歪み、骨格まで歪めてしまう】という理論です。

この理論の意味がわかれば、経絡を使っても骨格の歪みを調整することができ、かつ矯正した状態を長持ちさせることができるわけです。
そこで経絡を使うのですが、使う経絡は七星論での「査穴」を使う場合が多いです。
しかし時には査穴以外の経絡も使います。

そして、究極の「臓腑調整」は、今回初めて公開した「頭蓋骨での調整」でした。
それはどのようなモノかと言うと、持論の「頭蓋JAA」から発展させたもので、1本の鍼、あるいは2本の鍼で臓腑を一度に整えてしまうのです。
臓腑が整ったのを確認するには、始めに動きの検査をしてから、「鍼での頭蓋調整」を行います。

当日は、モデルになった方の、腰椎の左右捻転で検査しました。
そして、動き難い角度を確認させます。
そして、頭蓋部に鍼をして、再び左右屈の検査をしました。
すると、先ほどまで動きにくかった腰椎が、スーッと動いていきました。
これには、参加者の皆さんも驚いたようで、「えーっ?」とか「おおー!」と声を上げていました。(これは多分、鍼の特権)

それはそうです。

今までにないテクニックですし、臨床実践塾に何度も参加している方々でも見たことがないテクニックなので、驚いたはずです。
やり方は非常に簡単ですが、今まで発表しなかったのは、このような簡単な方法を教えると、つい簡単な方法だけ使ってしまい、技術の進歩がなくなるからです。
技術の進歩というのは、「勉強意欲」の問題です。

ですので、治療に行き詰って、「どうしたらいいだろう」と悩んで、「こうではないか」「ああではないか」「あの本を読んでみよう」「この本を読んでみよう」と考えるところに進歩があると考えているからです。

厳しいですか?

厳しいと思う人もたくさんいると思います。
しかし、ほんとうにいい技術というのは厳しい中で教わったほうがいいのです。
何故なら、厳しい中で教わったいい技術は、生涯自分の技術として活きるからです。

簡単に覚えた技術は、簡単に忘れます。
簡単に捨ててしまいます。
簡単に覚えられる技術は、誰でも身に着けることができます。
それでは価値がありません。



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2018/02/27

臨床実践塾 第二部は「筋・骨格系への鍼治療」の解説をしました


体の歪みを経絡で整えるテクニック



診断の説明:有名なお医者さんが多かったので写真を加工しました



第二部を「筋・骨格系への鍼治療」なんてテーマにしたのは、鍼灸治療は「筋肉や関節などの骨格系の治療」を、根本的なところから治療することができることを説明したかったからです。
根本的なところとは、筋肉や関節や骨格そのものではなく、関節や筋肉や骨格に影響を与えている「臓腑」という意味です。

これは各治療に哲学があるので、何が正しいということは言えないのですが、私たちは「根本とは、症状の出た部位と関係する臓腑まで含めること」と考えています。

あるとき、突然どこかの関節が痛くなりました。(たとえば膝としましょう)
その原因となるようなことは思い当たりません。
転んだでもないし、無理やり強く曲げたでもない。
ほんとに急に痛みが出てきたのです。
最初は我慢すれば普通の生活はできる程度だったのですが、その内、歩くのも、立つのも辛いほど痛みが激しくなってきたのです。

そのようなときに、何が原因と考えるのでしょうか。
関節が痛んでいるので、関節が原因と考える人が多いと思います。
しかし、体の捻じれても、自転車で転んだ時の古傷が引き攣っても、過剰労働をしても、カルシウムが不足しても痛みは出てきそうです。

そして、本当の原因を突き止めるのが「診断」になります。
膝が痛いのですから、膝周囲の筋肉に過緊張(代謝異常)があるのはわかっていることですので、それ以外を診るのがプロだと思います。
膝周囲の筋肉や腱を調整してもすぐに再発する場合が多いからです。

ここからが問題です。

では、その過緊張や代謝異常が起こったのはどうしてでしょうか。

過緊張を一時的に治めても、すぐに再発してしまいますので、筋肉の過緊張が原因ではなさそうです。
過緊張や代謝異常を起こした原因を突き止める必要がありそうです。

今回の臨床実践塾では、そのような「事例と治療法」を何件か紹介してから本題に入っていきました。

実技では、歪みのパターンを解説し、「歪みの波及」や「歪みでの辨証」、及び「歪みの治し方」などを説明しましたが、多分、参加者の皆さんが興味深く思ったのは、1つや2つのツボで瞬時に歪みを矯正する方法ではなかったかと思います。
(鍼灸学校1年生のように膝に鍼をするという方法はしません)

モデルになってくれた方が、仰臥になり、膝を立てて、膝を左右に倒して、膝が右に倒れにくい状態でしたので、左の心包査穴と左の脾査穴に軽く刺鍼してから、鍼を抜いて、再度膝を倒してもらうと、スッと倒れました。

この場合に、腰や手足の関節や筋肉には一切触っていません。
なのに、筋肉が軟らかくなり、関節が動き、膝が倒れたのです。
つまり、手のツボに1本、足のツボに1本軽く鍼を刺すだけで、このような変化が出てきたわけです。

これは、どういうことかと言うと、体の奥で(臓腑で)起こった異常を、鍼で整えたことにより、その関連している筋肉まで調整できることを証明したわけです。
これは理論的にも、実技のテクニックとしても、ちょっとレベルが高いので、理解できなかった方も多かったかも知れません。

それは診断の問題になるからです。
今回の、この臨床実験でも、あるベテランで著名な医師から質問を受けました。

「何故心包経と脾経なのですか?」

「はい。左側が硬いので、左にある臓腑に問題があると考えたわけです。脾臓もそうですし、心包もそうです。さらに、脾経と心包経は対応経絡になっていますので、両方を同時に整えた方がいいからです」

次回の臨床実践塾ではこのようなテクニックを交えて、「診断」をテーマに解説していく予定です。
私が長年、臨床で実践しながら考えてきた「診断即治療」ですので、必ず皆さんの技術向上に役立つことと思います。

それは、東洋医学での「診断」は、四診(望聞問切)で行うのが一般的ですが、七星論には従来の鍼灸学にない診断法もありますので、その診断法も含めるからです。
さらに、望診(見て診断する)は、臨床写真を見てもらいながら解説していきますし、切診(触って診断する)は、実技で覚えてもらうようにしますので、わかりやすいかと思います。



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2018/02/26

昨日の臨床実践塾は七星論での「査穴」から始まりました


査穴の解説をする矢田部先生



査穴の実技指導風景



これまで七星論での考え方や治療法を行ってきましたが、その説明には、七星論独自の単語が出てきます。
「査穴」とか「七星配置」での「頭七」とか「腹七」等々という単語ですが、これらの単語は、従来の鍼灸学にないので、新しく名付けた名称です。

その中で最も基本となる「査穴」ですが、それを知らなければ、チンプンカンプンになってしまいますし、知っているようでも実際の臨床に使うときに迷ってしまうこともあるようです。
そこで今回、大阪医療学園の鍼灸科で経穴を教えている、矢田部雄史先生に講義をしてもらったというわけです。

講義はPPTを使わず、テキストだけで行われたのですが、なるほどと思いました。
PPTで解説すると、画面が大きくてわかりやすいように思えるのですが、こういう基本的なことは、覚える必要があるので、学校での授業スタイルがいいわけです。

笑い話になりますが、その学校での授業スタイルは、ややもすると眠たくなってしまいます。
という事で、私だけちょっと寝てしまいました。(^ワ^)

さて冗談はこれぐらいにして、講義内容は、「査穴の理論」や「査穴という言葉の意味」や「実技での取穴」などが行われました。

査穴の意味は、当初は虹彩分析の結果を確認するための「検査穴」として使っていたのですが、「肝臓の検査穴」とか「心臓の検査穴」などとなると、名称として長いし、カルテに書く時も手間が要るので、短くして、「肝臓の検査穴」→「肝査穴」、「心臓の検査穴」→「心査穴」となったわけです。

そして、それらのツボは「検査」のためだけでなく、治療点としても効果が高いことがわかり、「検査にも治療にも」使うようになったのです。

七星論を組み立てる以前から、「検証とか「確認」という言葉を常に考えていて、何かを発言するときや解説をするときは、「何故?」ということを考える癖があったからです。
ですから今でも、他の方の発表や解説を聞く時に、心の中で「根拠は?」という事を考えながら聞いています。
本を読むときもそうで、根拠のないのが羅列された本などはすぐに捨ててしまいます。

「古典にこう書かれています」とか「著名な先生はこう言っています」だけでは納得できないのです。
勉強をする時に信者になると「恋の盲目」と一緒になってしまうからです。
「古典にこう書かれていますが、やってみたらこうだった」とか、「著名な先生がこのように言っていたので、このように実験してみたらその通りだった」と言うのを信じるわけです。

そのような疑り深い人間が一つの理論をまとめるのですから、かなりの年月がかかりました。(笑)

この矢田部先生の講義の途中から、背部兪穴の検証方法の公開を私がやったのですが、おそらく参加者の中にも「信じ難い」と思われた方もいたと思います。
背部兪穴には、「肺兪」とか「心兪」とか「肝兪」とか「腎兪」というのがあり、ウィキペデアには「せき・ぜ・そく・気管支炎・鼻炎・花粉症などの呼吸器疾患のほか、肩や背中のコリや痛みなどにも用いられる」と書かれています。
則ち、「肺兪は肺機能を鼓舞する」という意味になります。
同様に、肝兪とか腎兪などもそのように考えられているわけです。


背部への七星配置図


そこで実験です。

「腎兪」の取穴部位は、「第二、第三腰椎棘突起間の外方1寸5部」と習います。
しかし、七星論では、「第一、第二腰椎棘突起間の外方1寸5部」としています。
つまり、従来の取穴部位と、七星論での取穴部位では1椎(背骨1個)の高さの差があるわけです。

何故そのようになったかと言いますと、脊椎を七星で分けていきますと、第一腰椎が「水=腎・膀胱」になるので、その外方1寸5分に腎兪に相当する「4水」と言うのを配置下のです。
※従来の経穴学では、椎骨の外方にツボが配置されてないのもありますが、七星論では全ての椎骨外方にツボが配置されていますので、漢字表現を用いると、名称が多くなりますので、簡潔にわかるようにするために、第一胸椎棘突起外方には「1水」と名付け、第二胸椎棘突起外方には「1金」などと名付けたわけです。

私は、この実験方法を考えるのに、かなり時間がかかりました。
他の方がやった実験があれば簡単に解決できたと思いますが、何もないところから考え出すのですから、それなりに苦労したわけです。

それで、実践塾で公開した検証方法は、経絡筋肉テストを使って、

① 腎経の筋力テストを行う

② 従来の腎兪に皮内鍼を刺してから腎経の筋力テストを行う

③ クリア穴を使って、②の実験で使った鍼の効果をクリアする

④ 七星論で腎兪に相当する「4水」に皮内鍼をして筋力テストを行う

結果は言わなくてもわかると思いますが、七星論での「4水」に皮内鍼をした時の方が筋力は強くなったのです。
ということは、従来の腎兪よりも、七星論での腎兪(腎兪に相当する4水穴)のほうが、腎を鼓舞するのに効果が高いという結果になったわけです。

認めたくない人が多いこともわかっています。
しかし、事実を事実として受け止める寛容さがある人なら理解できると思います。
もしくは、自分で実験をして確認することです。

何のために?

患者さんのためにです。



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2018/02/25

脊柱管狭窄症への多裂筋刺鍼(2/25 臨床実践塾の準備)


多裂筋への刺鍼



多裂筋の構造



脊柱管狭窄症はなかなか難しい病気ですが、鍼を使うことで治療期間を短くすることができると考えています。
それは、下記の多裂筋の解説を読んでもわかるように、椎骨と椎骨を多裂筋で繋がれているからで、その筋肉に直接刺鍼できれば、一気に弛緩させられると考えるからです。

多裂筋とは、仙骨後面及び全腰椎乳様突起及び副突起、胸椎横突起、頚椎4~7の関節突起に付着し、隣接する2~4椎骨上の棘突起に付着します。(椎骨間を繋いでいる)
多裂筋の主な働きは、脊椎を回旋する。脊椎を側屈する。脊椎を伸展する。です。
多裂筋は、回旋筋と共に背骨周辺に付着している筋肉で、回旋筋の上に付着している深層筋(インナーマッスル)で、回旋、側屈、伸展といった連動した動きの補助をするとと共に、傷めやすい筋肉でもあります。棘突起の脇をなぞって行くと触れますが、この筋肉のみを触診することは難しいです。

さて、脊柱管狭窄症の治療ですが、巨鍼療法を使ってもある程度の矯正はできますが、究極は「多裂筋刺鍼」ではないかと考えています。
それは何故かと言うと、巨鍼療法で変化が出ても、まだ(術者として)納得できないと思われた場合、多裂筋刺鍼をすると、納得できる治療ができるからです。

しかし、多裂筋刺鍼は、写真①で見るように、椎骨間に鍼を刺入していきますので、なかなか難しい刺鍼になります。
理由は、上の椎骨の横突起と下の椎骨の横突起の間を通さなければならないし、椎骨に当っても進鍼できないからです。
つまり、狭いボタン穴のような隙間に鍼を通していくので、最初から上手くできる人はいないと思います。

写真①の方は80才ぐらいになる方ですが、一週間前には、息子さん夫婦に連れてきてもらっていたのですが、その次には2日連続で、電車で来られました。
歩くだけでも大変な病気なので、頭が下がります。

脊柱管狭窄症は、そうそう簡単に治る病気ではないのですが、治った人は何人かいます。
ただし、「この鍼だけで!」なんて薄っぺらいことは言いません。
手技療法もやりますし、食事療法も教えます。

食事療法と言うと、多くの鍼灸師も嫌がりますが、老化による病気の治療には、そのほうが早いのです。
食事療法と言っても、70,80歳になってもできることですので、そんなに難しいことは言いません。

要は、「志」があるかどうかなのです。
ですから、「楽をして治そう」とか、「めんどくさいことはしたくない」とか考えている人は、なかなか治りません。
いや、治った人を見たことがありません。

ですから、治し方をここに書きたいのですが、ここに書いたら、ここに書かれた一つだけをやって、もし治せなかったら「新城のやり方でやってみたが治らなかった」と宣伝される可能性があるので、ここには書けないのです。

と言っても、治し方を伝えていく必要があると思うので、 臨床実践塾 という形で、医師や鍼灸師に伝えていってるわけです。

きょうも臨床実践塾があるのですが、今回も医師が7名ほど参加されるようです。
驚いたのは、80歳になる先生も参加されると連絡を受けたことです。
いやー、そんなに大先輩の先生が来られるとなると緊張します。

話は逸れますが、10年か20年ほど前、
「新城先生に怖いのはないでしょう」と言われたことがありますが、そんなことはありません。怖いのは、い~~~~っぱいありますよ。
という事で、きょうも楽しい臨床実践塾になりそうです。



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2018/02/24

経絡で足の長さを整える方法 (2月25日(日)の臨床実践塾)


脊椎と骨盤と足の長さ



右の足のほうが長い



左右の足の長さがそろいました



上の写真を見て頂くと、背骨から下に真っ直ぐ線を引いたら、尾骨先端とズレのあることが分かります。
(パソコンが2台も壊れて、画像ソフトがありませんのでPCでの線引きができません)

この場合、足の長さは左右どちらが長いかわかりますでしょうか。

さらに、長さが分かったら、1つのツボで長さを調整することができるでしょうか。

そして、そのツボは、どの経絡を使うのでしょうか。

さらに、ツボで調整する方法の再発率はどのようなものでしょうか。

今度の臨床実践塾では、そのような実験をしながら「経穴と筋・骨格系」の勉強をしていきます。

かなりレベルを上げましたが、それは現代医学の医師が増えてきたからで、医師の先生方でも納得しやすいようにしたからです。
何故かというと、東洋医学は抽象的な表現を使うからで、それを避けたかったからです。
と言っても、抽象的表現が悪いというのではありません。
抽象的な表現になると、「単語への慣れ」が必要になってくるので、理解してもらうまでには多少時間がかかってしまうからです。

たとえば、柔道整復師や理学療法士は、解剖学に重点を置いて学んでいますので、治療師でない方々にも理解しやすい言葉で説明してくれます。
しかし、鍼灸は「陰陽」とか「経絡」とかで学んでいきますので、そのままでは一般の方々には理解できません。

そこで、上の写真で説明をしますと、座位での写真①では、お尻が右に寄っていることがわかります。
それを現代医学では、「腰椎下部の右屈曲」と言えば理解できますし、左右の足の長さでは、「右足が長い」と言えばわかります。
簡単ですねー。

では、それを東洋医学で説明するとどうなるのか。
鍼灸の基本は脈診ですので、脈を診て、どの経が原因なのかを診ます。
脈診の結果で、「脈状」を説明する先生もいると思いますが、脈状を説明しても患者さんは理解できませんので、それは懸命ではないと考えています。
そして七星論だと、脊椎診をして、歪みを起している臓腑を判断し、経筋腱収縮牽引を起している臓腑の判定をして、その臓腑を整えるようにします。

「何それ?」と言われそうですが、それを言うだけで既に治療法も決まっているのです。

で、写真の患者さんに何をしたかというと、右の胆査穴に刺鍼したのです。
何故「右」なのかについては、脈位と関係があります。
調整に関してはそれだけです。
① 脈を診る。
② 脊椎を診る。
③ 足に鍼を1本刺す。

その結果は、写真②と写真③と見比べると、右足が整ってきたことがわかるはずです。
それが、それが七星論での診断であり治療になるわけです。
使うツボは、たった1つです。
これだと医師の先生方でもスッとできるのではないかと考えています。

背中を診ただけで、あるいは足の長さを診ただけで、たった1つのツボで歪みや症状を消していくのですから、やっている術者も楽しいものです。

明日の臨床実践塾 では、こんなことを説明しながら一緒に学んでいきたいと思います。



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2018/02/23

頭痛と二陰交 (2月25日(日)の臨床実践塾)


熱さまシート



二陰交の部位



「あはは、どしたん?」

「頭が痛いんです」

「あそう。ま、とりあえず準備してくれますか。あ、そうや、その熱さまシートを貼っているのを写真に撮らせてくれませんか?」

「はい。いいですよ」

昨日来られた方ですが、この方はいつもおしゃれにしている方なのに、子どもみたいに「熱さまシート」を貼ったまま入ってきたので、思わず笑ってしまったのです。

「額の右上が痛い」というので、
「肝虚かな?」と思いながら、脈を診ると「脾虚」が出ている。
となると、七星論でのエネルギーの流れが、宙→水→金→地→火→木→土となるので、肝を補せばいいことになる。

さて、ここで五行論を信奉している方々から、次のような意見が出てきそうです。
「五行の相生相克では、木剋土となるので、肝を補すというのは、さらに脾を虚させることになるのではないか」と。

ところが、七星論でのエネルギーの流れは、先ほども書きましたように、木から土に流れているので、脾虚の場合は肝を補すほうがいいのです。
つまり、五行論では「相克」の関係でも七星論では「相生」の関係になるわけです。

こういうところは、五行論と七星論が大きく違うところで、私はこのような関係を何度も何度も、鍼灸学校での講義や、臨床実践塾で実験して見せてきました。
五行論と七星論の「相生相克関係」を机上の論ではなく、「実技で証明」したかったからです。
そして 今度の臨床実践塾 でも、それと似た実験をするつもりです。

さて、話を元に戻しますと、
頭の痛みも頭部七星で診ると、ちょうど「肝」の角度になるので、その部に頭皮鍼をすれば治るのですが、それでは根本的な治療にはならないので、経絡を使うことにしました。

使った経穴は、左の「二陰交」です。
何故かというと、二陰交は肝経と脾経が交差するところで、肝と脾を同時に整えることができるからです。

こういうのはおもしろいし、スタッフの勉強にもなるので、スタッフにも見てもらいました。

「はい。こちらに鍼を軽く1本刺しますねー」なんて言いながら、二陰交に刺鍼して、軽く捻鍼を加えてから、

「どうですか? 頭痛取れましたー?」と聞くと、

「はい。取れました」と言う。

七星論を知らない人がこの文章を読むと、「インチキじゃないの?」と思うかもしれませんが、インチキをブログに書くと信用がなくなるので、そんなことはしません。
七星論を知れば、このようなことができるということを知ってほしいのです。

頭痛の治療法はいろいろありますが、七星論を使うと、さらにいろいろな治療法を組み立てることもできるというわけです。



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2018/02/22

咽喉が痛いがタイに行くので早く治したい (2/25 臨床実践塾の準備)


八風穴



21才の娘さんですが、
「一週間前に急に37.9度の熱が出た。
 その前にも銚子が悪くて、耳鼻科で薬をもらって、
 今も飲んでいる(ロキソニン、鼻水を止める薬、咽喉の薬)
 で、月末にタイ旅行に行くので治してほしい」

と訴えてきました。

私は問診されたカルテを見て、

「ええ? ロキソニン?」と聞いた。

「はい」

ちょっと驚いた。
咽喉が痛いだけでロキソニンを出されたというからです。

ロキソニンにも種類がありますが、とりあえず、こちらから【http://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=17162】「ロキソニン錠60mg」の副作用を載せておきます。

そのサイトによりますと、 
次のような方は使う前に必ず担当の医師と薬剤師に伝えてください。
• 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。消化性潰瘍、血液疾患、肝障害、腎障害、心障害、アスピリン喘息または既往歴
• 妊娠または授乳中
• 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。

なぜロキソニンの副作用を書くかといいますと、上の副作用には書かれていませんが、ロキソニンは肝臓に負担がかかるようで、ロキソニンを飲んでいる人は、肝臓からの症状を訴える人が多いからです。
歯科医でもよく出される薬ですので、重大な副作用はないにしても、徐々に肝臓が弱ってくるみたいなのです。

さて、ではどのようにしたらいいかということですが、とりあえずは炎症を抑える必要があるので、「八風」(はっぷう)というツボを使うことにしました。(上の写真)

八風というツボは、上の写真に赤い破線で円を描いたあたりになり、専門的には「中足指節関節部」に当るところです。
それが、何故炎症に効くかというと、七星論での関節配置では、そこは「火=心・小腸」に対応する部位で、熱に関する治療によく使うツボなのです。

火(心・小腸)が、なぜ炎症に関係するかと言いますと、東洋医学では、「火=熱」という考え方をします。
つまり、炎症症状を治めるには「火」を使うと考えてください。
直接「心経」を寫すると、心臓が弱ってしまい、体の力が抜けてしまうので、対応する足のツボを使うわけです。
しかし、熱というのは、頭や胸部から起こりやすいので、発熱があった場合は中手指節関節部にある「八邪」というツボを使います。

答えだけを書きますと、発熱には「八邪」、炎症には「八風」と覚えてください。
(こんなことは七星論の本以外には書かれてないと思います)

炎症が起こりやすいのは、肝、腎、脾が多く、発熱が起こりやすいのは心、肺に起こりやすいので下肢のツボである「八風」と、上肢のツボである「八邪」を使うわけです。
つまり、肝、腎、脾の経絡は足に流れ、心、肺の経絡は手に流れているので、そのような組み合わせになったわけです。

さて、それでその患者さんはどうなったかと言いますと、鍼が済んだあとは、咽喉の痛みも半減していました。
しかし、よっぽどタイに行くのが楽しみのようで、

「これでもう大丈夫でしょう」と言ったのに、

「心配だから来週も来ます」と帰って行きました。(^^;)

それは今週になるのですが、多分、ケロッとしていると思います。
ケロッとしてなかったら、その後の経過を書かせて頂きます。



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2018/02/21

ホームページをやっと更新 (2/25 臨床実践塾の準備)


五虎穴



パソコンの調子が悪くて、古いノートパソコンで更新をしているのですが、これもいろいろ不具合が起こります。

しかし、やっと、何とか、  ホームページの  「臨床実践塾案内」を更新することができました。
2018/02/21

咳が続いて胸が苦しいし肩も痛い (2/25 臨床実践塾の準備)


写真① 胸郭部への鍼




写真② 顔への七星配置



タイトルのような症状を訴えて来た方がいました。
咳をし過ぎると、確かに胸が痛くなると思います。
そんな場合、前面から治療する方法と背面から治療する方法があるのですが、とりあえず胸の痛みを和らげるつもりで、脳幹区、大脳区、肩反射区、顔面の胸郭反射区へ鍼をしました。(写真①)

「どうですか? 胸はちょっと楽になりました?」

「あ、楽になったみたいです、うふっ。頭に鍼をしたんですよね!」

「ええ、脳幹や大脳の活性を図るのと、胸の痛みを抑えるような鍼をしたんです」

「ふ~ん」

咳が続いて胸が痛くなる場合は、普段あまり使わない肋間筋という筋肉が過剰に刺激され、筋肉痛のような状態になる場合もあるので、その筋肉痛を取り去るつもりで、肋間に鍼をするのも一つの方法ですが、背部から肋間筋を緩めるつもりで、背部へ鍼をして治療効果を上げる方法もあります。

しかし、写真①のような方法は、「反射区療法」とでも言いましょうか、反射的に出て来る部位に刺鍼して、最初症状に症状を治める方法と使います。
「私は」と言うのは、頭皮鍼の流派によっては、「中枢からの治療」と説明しているところもあるので、「私個人はそう考えている」という意味です。

それは、写真②を見て頂くとわかると思いますが、七星論での顔面配置は、額に「水=腎・膀胱」「筋=肺・大腸」「地=心包・三焦」を配置しており、写真①の額への鍼は、七星配置の「金」、則ち「肺・大腸」になるからです。

逆に、たとえばおでこのその部位に、ニキビや吹き出物や痛みなどの症状が出た場合、肺経や大腸経でも、ある程度治められるということになります。
ついでに話しておきますと、ニキビの出る部位で、どこの臓腑が弱いかもわかるわけです。
もし、写真②の「金」の部位にニキビが多いとすると、「肺・大腸」(ニキビの場合は主に大腸)が原因と考えて治療すれば、治しやすいわけです。

胸は、肋骨や胸椎に異変が出ていると考えてもいいのですが、「その肋骨や胸椎に異変が出たのは何故なのか」というところまで考える必要があります。
もちろん「咳が原因」と言ってもいいのですが、咳も症状の一つですので、「その咳は何故出てきたのか」という事を考える必要があるというわけです。

そんな場合は、脈診で診るよりは、七星論の「六臓診」で診たほうが的確な診断ができます。
それは何故かと言いますと、脈診は「今、現在」を診る方法だからで、「六臓診」は、時間が経過した病因まで見つけることができるからです。

この患者さんのような症状を、「筋・骨格系」と診るのか、「臓腑の異変」と診るのかは、各治療師によって違うと思いますが、再発させないためには、「臓腑の異変」と捉えたほうが賢明と思います。
さらに、「咳が何日も続いた」と言うなら、咽喉や気管支に炎症も出ていると思いますので、「炎症を治める治療」も必要だと思います。

あ、その患者さんですか?
もちろん、胸の痛みは取れたし、肩の痛みも取れました。
この患者さんは、治りがいい方なので、これで多分1~2ヶ月は来ないと思います。
いつもそうですから……。(^-^)



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2018/02/20

そのツボは正しいですか?(2/25 臨床実践塾の準備)


写真① 変則的な背部兪穴の使い方



写真② 治療中に出た背中の斑点(黄色で囲んだところ)



全身にあるツボは、WHOの定義では361となっていますが、実際に臨床で使われているツボの数は数えることができません。
たとえば、写真①の変則的な取穴などもあるからです。
ですから鍼灸師は、自分が納得したツボを多く用いているはずです。

 2月25日の臨床実践塾  の第一部は、矢田部雄史先生(大阪医療学園講師)が担当するのですが、矢田部先生は学校でも経穴を教えていますので、わかりやすく解説してくれます。
テーマは、「査穴の取穴とその使い方」になっています。
矢田部先生がどのように展開させていくかは聞いていませんが、臨床では「陰査穴」の代りに「陽査穴」を使ったりしますので、きっと面白い展開になると思います。

それで、私も補佐として入る予定ですが、私は「そのツボは正しいですか?」を内心のテーマにしています。
どういうことかと言いますと、何年か前に、背部兪穴に疑問を持つことがあり、何とか実験で検証することはできないかと考えたことがあります。

それはこうです。
たとえば、背部兪穴には「心兪」、「肺兪」、「肝兪」、「脾兪」、「腎兪」、「大腸兪」などと、対応するだろう臓腑の名前が付けられています。
しかし、「それらのツボに刺鍼して、ほんとに効果があるのだろうか?」と考えた人は私だけではないはずです。

ですから、「どのようにすれば効果があるということを証明したらいいのだろう」と考え、考えた方法を臨床実践塾で公開実験して見てもらったのです。
すると、私が仮説を立てたように、ツボの名前は、背部兪穴と臓腑との対応が間違っているのもあったのです。

そのとき、実践塾に参加している半数は信じ、半数は疑心で見ていました。
それはそうだと思います。
今まで信じて使っていたツボが、そうではなかったとなれば、間違いをしていたという事になるので、それは認めたくはないはずです。
ですから、暫くその実験については触れないようにしてきました。

もし、それを信じるとすれば、自分自身の過去も否定しなければならないので、非常に苦しんだはずです。
それは私も一緒です。
自分を否定することがどんなに辛いものかもわかっているつもりです。

しかし、実験で証明するというのは、「間違いを改める」という「革新」です。
間違っていると思われることがあれば、実験で検証して、どちらが正しいのかを決めたらいいと思うわけです。
「あの本にそう書かれていた」とか、「あの先生がそう言っていた」という裏付けのない話ではなく、「私たちがこのように実験したらこのようになった」という強い証明が必要だと思うのです。

たとえば、写真②をみてください。
黄色で囲んだところに鍼はしていませんが、刺鍼後のような斑点が出ています。
不思議ですねー。
最初にこのような反応を見たときには、
「何だろう。昔の人は、このような斑点を見てツボを決めていったのだろうか。いやいや、これだと体の半分にしか現れないので、そうではないだろう」などと考えました。

それから、年に1~2人ぐらにそのような反応を見たので、そのような反応の出る方々の共通点を考えるようになりました。
この半年ぐらいの間にも、このような斑点の出た人が2人いました。
そして、「これではないか」と思われることが見つかったのです。
しかし、数人の臨床で「原因はこれだ!」という薄っぺらいことは言いたくないので、(実践塾ではお話しますが)、ここでは控えておきます。

今度の臨床実践塾では、このような実験もしていきます。

何のために?

この、「鍼を使っての実験方法」を考え着くまでには、いろいろな試行錯誤があり、やっと見つけた実験方法ですので、「発想転換」の図り方も学んでほしいと考えるからです。
※ 私の知る限りでは、このような実験方法を使った証明は(私が公開する前には)ないと思います。



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