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2017/09/19

足首の痛みや違和感の新しい治療法を紹介します (9月24日の臨床実践塾)

この記事は 臨床実践塾の内容説明 です。

足関節調整
    足関節の調整


この写真は、2~3週間前に撮影したのですが、足関節の調整法です。
捻挫とまでは行かなくても、足関節に違和感を覚えたことがある方は多いと思います。
そんな時には足関節に目がいくのですが、ちょうど脛腓関節の調整法を考えていた時でしたので、脛腓関節から動かしてみる事にした。

足関節2
    足関節の構造

足関節の調整は、アキレス腱と足関節周囲の筋を緩め、距腿関節や距骨下関節を上下・前後・左右に動かして調整するのですが、腓骨は「浮いた状態の骨」ですので、簡単に動いてしまうのです。
特に、良く言われるのが加齢により、腓骨が落ちてくるということで、腓骨が落ちてくると、当然足関節にも異常が出てきます。

となると、脛骨と腓骨の関節、則ち脛腓関節に異常が出ているわけですので、脛骨や腓骨が連結される膝関節にも異常が出てきます。
また、少ないのですが、ショパール関節に異常が出ている人がいます。

脛腓関節
    脛腓関節

さ、そこで足関節の調整ですが、距腿下関節や距骨下関節だけを調整しても、足関節の異常は整えることができませんので、脛腓関節も整える必要があるわけです。
それで、脛腓関節を整えるのに、脛骨と腓骨を正常な位置に動かす必要があります。
やり方は、腓骨頭と外果を直接触って調整する方法もありますが、これは多少の危険があります。
動かしすぎて痛みを出してしまうことがあるそうです。

ですから、優しく、安全で、確実な方法としてお勧めしたいのが、トップの写真にあるように、伏臥になってもらい、足を捉まえて、お尻側に曲げていく方法です。
この方法でおもしろいのは、写真のように膝を曲げると、脛骨と腓骨が揃うことです。
私も最初は、「えっ? うそ!」と思ったのですが、これが結構うまくいくのです。
(ちょっとしたコツはあります)

足関節が整ったら、膝関節を動かしてみてください。
膝関節まで軽くなっているはずです。
足関節は、人体の敷石みたいなものですから、足関節を整えておくことは、怪我や病気を防ぐために大切な事です。

そして、足関節の調整をすると、体幹や四肢の骨格も調整しやすくなります。
理由は、敷石がグラグラしていては、家もグラグラしますが、敷石がしっかりしていると、梁も柱もしっかりしてくるからです。

そのしっかりした状態を維持させるために私は鍼灸を加えますが、鍼灸だけの治療法もあります。
それは七星論を学んだ事のある人はわかると思いますが、手関節と足関節は、七星論での関節配置で観ますと、どちらも「地=心包・三焦」になり、主には心包の治療をするだけで足関節はしっかりして来るのです。

もう一歩進めて考えますと、手関節や足関節に居女が出やすい人というのは、心包や三焦に弱点があると言っても過言ではありません。
心包に弱点のある女性は、生理不順の人も多いので、そんな人は、生理不順の治療よりも心包の治療をした方が早く治せます。
心包の治療が生理不順の治療になるからです。



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2017/09/18

左の肩が凝り過ぎて痛いのですが (9月24日の臨床実践塾)

左肩痛
  左肩が凝り過ぎて痛いのですが

僧帽筋  小菱形筋
    僧帽筋            小菱形筋


「左の肩が凝り過ぎて気分が悪い」という方が来られました。
そして、「凝りを通り過ぎて痛いのです」と言う。
凝りのある部分は、僧帽筋や小菱形筋、或いは肩甲挙筋、上後鋸筋辺りなのですが、
「奥の方で凝っている」とも言います。

そして、凝りを探すのに、あちらこちら触るので、
「申し訳ないけど、だいたいでいいですから、ここら辺、というところを指で押さえてくれますか。それと、ブログにも使いたいので、写真も取らせてもらえませんか。写真、使ってもいいですか?」
「はい。写真使ってもいいですよ」ということで、写真まで撮らせてもらった。

このような場合に、筋・骨格系で考えますと、胸椎のズレや胸肋関節の動きが悪いことが多いので、そこら辺を調整してみたのですが、どうもスッキリしないようです。
そこで、最近ではあまり使わないカイロのハードな矯正で、ボキボキッと矯正してみたのですが、それでも取れない様子でした。

実はこの方「潰瘍性大腸炎」もありますので、「あっ!」と思い大腸に目を向けて、六臓診で診ましたら、反応があるのです。
※ 六臓診とは、脈診の確認をしたり、診断が着きにくい時に使う診断法です。
そして仰臥になってもらい、下降結腸を軽く押圧してから、再び肩の痛みを確認してもらったら、

「あ、取れました。お腹が原因だったのですか?」と言うので、

「そうですね。肩には大腸経という経絡が流れているからねー」と返事をしたら、

「そしたら、肩が痛くなったらお腹を解せばいいのですか?」と言う。

さて困った。

潰瘍性というは、出血性疾患なので、下手に解すと出血させてしまうからです。
背部兪穴を使うなら、その心配はないのですが、腹部から直接大腸を刺激すると悪化させてしまう可能性が高くなるのです。

ですから私は、

「う~ん!」と唸ってしまいました。

すると、家庭療法に慣れているこの方が、

「ホカホカカイロで温めてはダメですか」と言う。

それなら大丈夫だろうと思ったので、

「そうですね。それなら多分大丈夫と思うのでやってみてください」と答えた。

大腸が炎症などを起していると、わかりやすいのですが、「潰瘍性大腸炎」がある方で、脈診でもわかり難かったので、患部の治療をしてしまったのです。
しかし、患部の治療でも取れない凝りというのは、多くは他に原因があり、その原因を整えないと治まらないのです。

今度の 臨床実践塾 では、そのようなやり方も含めて説明しますので、「迷いの少ない診断」が学べると思います。



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2017/09/17

長時間書き物をしていたら肘の内側が痛くなった (9月24日の臨床実践塾)

腕橈骨筋
    腕橈骨筋



円回内筋
    円回内筋


今度の 臨床実践塾 では、手技療法や鍼灸療法で、「ハリックマジック」の解説をする予定です。
「治る」には、異常個所を整える必要があり、再発しない状態を維持することができた時点で「治った」となります。

筋・骨格系では、解剖生理学を中心に説明した方がわかりやすいので、解剖生理で説明するつもりですが、解剖生理で説明しにくいものもあります。
鍼灸の経絡を使った治療法です。
たとえば、頭が痛いのに足に鍼を刺して治す。
腰が痛いのに手に鍼をして治す。
これは解剖生理を中心に勉強をしてきた人には理解できないことだと思います。

タイトルのような症状を訴えて来た方がいました。
筆で字を書く人に多く見られる症状です。
構造で考えると、腕橈骨筋や円内転筋に長時間力を入れたために、肘関節で、橈骨が前側にズレたことが原因と考えられます。

つまり、それらの筋肉が橈骨を前に引き寄せてまったのです。
オステオパシーのテクニックを知っている方はわかると思いますが、少しの力でも持続して力を入れると、骨が動いてしまうのです。
AKAしかり、クラニオセイクラルしかりで、最近流行りのソフトなテクニックは、全てその原理を使います。
※ エネルギー療法は別に考えますので、ここでは触れません。

それで、その患者さんの治療は、最初にコラボ鍼で、円回内筋を狙って、患側の肘から下4~5㎝の辺りにスキン鍼(皮だけに引っ掛ける鍼)をして、健側の筋肉に緊張を与えました。
つまり、「右腕を曲げると肘が痛い」と言っていましたので、左の肘を曲げ、私が抵抗を加えたわけです。

患者さんとしては、何をしているかもわからず、右肘が痛いと言ってるのに、左肘に力を入れさせるのですから、ちょっと不機嫌な感じもしました。
で、スキン鍼を抜いてから、

「どうですか? 痛み取れました?」と言うと、キョトンとしていました。

「いやいや、右肘の痛みは取れました~?」と言うと、やっと気が付いたようでしたが、それでも面白くない顔をしながら、右肘を曲げ伸ばしして、「あれっ?」という顔になり、今度は自分の手で抵抗を加えながら曲げ伸ばしをして、

「あら、痛くないですね。痛くないです」とやっと笑顔を見せてくれた。
そこで痛みが出た原因と治し方の説明をしました。「
治し方の説明は、
「長時間字を書いていると、腕の内側にず~~っと力を入れていますので、力の入った筋肉が骨を引っ張って、肘の関節を歪めてしまったのです。ですから歪んだ関節を元に戻すような治療をしたわけです」と説明しました。

ところが、他にも異常個所がありましたので、そこを治療している間に、再び肘に違和感を感じたようで、
「さっきのような痛みはないのですが、まだおかしい感じがします」と言うので、そのまま寝た状態で、肩甲骨や肩甲骨周囲の筋肉を動かして、筋肉の滑りをよくし、肘関節も少し動かしました。

そして再びテストです。
今度は私が抵抗を加えて肘を曲げてもらったのですが、もう痛みはないようでした。
「治りました。はい。全然痛くないです」と言う。

これは、肘を曲げる動作をして、抵抗を加えてみるとわかるのですが、肩甲骨や脊椎辺りまで緊張しています。
つまり、肘が痛いと言っても、筋肉の連鎖で背部や胸部まで緊張があるので、そこまで治療しなければならないということです。
この症状は、簡単な機能的な問題ですので、多分、この1回で治ったと思います。

参考のために、「腕橈骨筋」と「円回内筋」の説明を書いておきます。
上のイラストや、ここでの説明は、 筋肉ガイドさん からお借りしています。

腕橈骨筋:腕橈骨筋は、上腕骨の遠位端から、橈骨の遠位端へ走行する筋肉ですが、この一つの骨の遠位端から他の骨の遠位端に走る筋肉は、腕橈骨筋が唯一です。外側上顆から始まり手首に走る筋肉のうち、短橈側主根伸筋の障害で外側上顆炎が起きますが、この部位に付着している筋肉は、伸転筋が多いのですが、腕橈骨筋は、屈曲筋として働きます。また、主導筋ではなく、肘や手首に負荷が掛かるような動作において、補助的に活動する筋肉です。

円回内筋:円回内筋は、肘の内側から前腕の外側に付着しています。前腕の外側は橈骨です。橈骨のおよそ近位1/3~遠位1/4あたりに付着していますが、斜めに走行しているので、橈骨を肘の方向に引きつけて、更に屈曲させる方向に、力は働きます。結果として、肘の構造上、回内するのです。ゴルフをしていて痛める肘関節痛は、内側上顆炎が多いですが、この円回内筋の過使用も原因であることが多く、この筋肉をケアする事が、ゴルフ肘の関節痛を緩和する一つの治療手段となります。触診は簡単です。肘の内側を触診して、出っ張りを見つけます。ここが内側上顆です。他方の手で、ここを触診しながら、調べる側の前腕を回内します。すると筋肉が緊張することが確認できます。



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2017/09/17

膝痛の手技療法と鍼灸理論での治療法の考え方 (9月24日の臨床実践塾)

鵞足

  縫工筋と鵞足

膝痛を根本的に治すには、関連臓腑、足関節、股関節、仙腸関節の調整も必要になりますが、手技療法と鍼灸治療を考えてみますと、面白いことがわかります。
それは、上の写真にある「鵞足」(がそく)というところに焦点を当てて考えてみます。
手技療法では鵞足に付着した筋・腱や関係する関節を考えますが、鍼灸では経絡を考えて治療するのが一般的です。

どちらも効果がありますので、甲乙はつけません。
手技療法も鍼灸も、何故効くのかというと、下のイラストを見てください。

縫工筋・薄筋・半腱様筋

    縫工筋、薄筋、半腱様筋


縫工筋、薄筋、半腱様筋の付着部が鵞足と呼ばれるところです。
つまり、鵞足という部分に3つの筋肉が付着しています。
その鵞足の異変を手技療法や鍼灸で整えれば、膝関節の可動域が広がり、痛みがとれてくるわけです。

鍼灸治療なら、経絡治療をしながら、鍼を1本加えるだけですので、時間はかかりません。
但し、鵞足炎になっている可能性もありますので、その時は骨盤矯正などをして、筋肉の過緊張を治めてから鍼をします。
(骨盤矯正ができれば多くの場合、膝の痛みは取れていますが…)

また、大腿内側や後側にかなりの筋緊張がある場合は、鵞足部に緊張を与えた状態で鍼をします。
方法は、座位で開脚して鵞足に緊張を与えるだけです。
つまり、写真のように、座位で開脚して、鍼をするわけです。


開脚

  膝が痛い時は、開脚をして鵞足に触れると痛みが出やすいです


理由は、縫工筋、薄筋、半腱様筋の起始停止を見ているとわかるのですが、起始部がバラバラですので、骨盤の歪みでもそれらの筋肉の一つが過緊張したりするので、そのバランスをとるためです。
つまり、その3つの筋肉を一度に整えることができれば、膝痛は確実に楽になります。
そして、それらの筋肉の異常(膝関節の異常)を整えることは、足関節の異変を整えるにも効果的な治療法になります。

ちなみに、経絡を使うとすれば、縫工筋は脾経、薄筋は肝経、半腱様筋は膀胱経と考えて使うと上手くいきます。
一番簡単なのが、七星論での査穴を使うことです。
また、膀胱経の京骨への鍼灸でも膝痛は治められます。


先日、この鵞足鍼のテストをして、
「これはいい方法だ!」と考えているときに、ちょうど「左膝も痛い」と言う患者さんが来られました。

「しめた! やってみよう。ダメなら方法はいくらでもあるのだから…」と、その鍼を試すことにしました。
※当院では我々が実験してから患者さんに使うようにしています。

ただし、ただそこに鍼を刺せばいいというものではありません。
診断と治療が一致しないと、治る確率は低くなります。

ですから、経絡治療のついでに鍼を1本多く刺しました。
全ての鍼を抜いてから膝の様子を診たら、左右とも同じように柔らかくなっており、患者さんにも試してもらったら、「はい。ぜんぜん痛くないですよ」と、治って当然みたいな言い方をしておりました。(笑)

最近は、ブログを書く時間があまりないので、記事のアップは少ないのですが、臨床の合間に実践塾の準備実験などをしています。
今回は、「新しいテクニック」の紹介もありますが、手技療法から鍼灸療法への「翻訳の仕方」も解説する予定です。(⌒_⌒)

臨床実践塾は、  こちらの案内  をご覧ください。



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2017/09/13

ハリックマジックのメカニズム  (9月24日の臨床実践塾)

頭部の七星配置
    七星論による頭部への七星配置


ハリックマジックでの「診断即治療」で、鍼の治療テクニックについてちょっと説明しました。
あのテクニックは鍼だけでなく、手技療法にも言えることです。
たとえば、その鍼のテクニックから、手技療法のテクニックを考えると、以下のようになります。

① 切皮部位  → 触る部位
② 刺入角度  → 圧をかける角度
③ 刺入深浅  → 圧の強さ
④ 鍼の操作  → 接触部位の動かし方
⑤ 患者反応  → 同じです
⑥ 抜鍼時期  → 圧をかける時間
⑦ 術者熟練度 → 同じです
⑧ 患者耐性度 → 同じです

そして、鍼灸の場合は、さらに鍼の太さや刺鍼後の操作(捻転や挿堤や弾発等々)、あるいはツボの組み合わせなどが入ってくるわけです。
そして、上のイラストを見てもわかるように、ツボは細かな範囲で分かれていますので、それを間違えると治療効果は期待できないわけです。
※ そこが初心者と熟練者の違い

そして、ハリックマジックのメカニズムはどこにあるかと言うと、例えば前屈や後屈をすると、体が硬くて曲がりにくい人がいたとします。
その時、上のイラストの「宙(百会」)と書かれたところに、前から後に向けて鍼をしますと、「クスッ」と笑ってしまうほど腰が柔らかく曲がるのです。

何故かと言うと、これは七星論では非常に重要なのですが、督脈(背中を流れる経絡)の流れを良くしたのです。
鍼灸学校では、「督脈は下から上に流れる」と教えますが、あれは間違っていて、上から下に流れているのが正解です。
これは実験をすればすぐにわかることなので議論する必要もないことです。

そして、今度は腕でも足でも、どこか一方方向に力を入れて、誰かに力の強さを確認させます。
その後に、先ほどの百会と、上のイラストにある「宙(顖会)」に、前から後ろに向かって鍼をして、再び誰かに先ほど同じ部位の力の強さを確認させます。
最初と比較すると、後の方が力が強くなっているのがわかるはずです。

鍼がない時は、ゲンコツなどを使ってやる方法もあるのですが、家族や友達をコブだらけにする人がいたら困りますので、ここに方法は書かない事にします。(^_^;)

この場合のテクニックは、刺鍼部位もあるのですが、鍼の太さも関係してきます。
この場合に使う鍼は、3番か5番辺りが一番適当で、美容で顔に刺す鍼のように細いとあまり変化が分かりません。
もし、細い鍼しかない場合は、テクニックとして、刺鍼してからクイッと捻鍼しておきます。

モデルになった人には、捻鍼した事は分かりませんので、安心して捻鍼してください。
何故捻鍼した事がわからないのかというと、鍼を皮膚に対して水平に刺しているからです。
皮膚に対して、縦に垂直に刺す場合は、筋層を突き通すことになるので痛みが出ますが、皮膚に平行に刺して、筋肉と皮の間にある「脂肪層」を通すようにするので、痛みがないのです。

鍼灸師でしたら、今、すぐに自分の頭に鍼を刺してテストするといいです。
明日じゃなく、今です。
そうすれば、ずっと使える理論と実技を身に付けた事になるからです。
こういうことを繰り返していると、自分の技術が高くなってくるのです。

鍼灸を学ぶには時間がかかるものです。
しかし、私は時間がかかるからいいと考えています。
すぐに覚えられるのは、(価値のないのが多いので)すぐに捨ててしまうからです。

今度の臨床実践塾でも、また新しいテクニックが少し入りますが、最近は難病の方が多いので、「難病に対応するテクニック」もやる予定です。
そのために、私たちが試してきたテクニックの中から、「この症状にはこのテクニックがよかった」或いは、「この病気にはこの治療法!」というのを整理しています。



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2017/09/12

ハリックマジックでの「診断即治療」(9月24日の臨床実践塾 第二部)

仙腸関節
仙腸関節は筋・骨格系にいろいろな影響を与えます


gooブログでは「ハリック」というハンドルネームを使っています。
ハリック=ハリキュウ=針灸
のことですが、実は手品師の「Mr.マリック」を捩ったものです。(^_^;)
鍼灸テクニックをマジックのようなテクニックにしたいと考えたのが始まりです。

これはある患者さんが、あまりの即効性のある治療に驚き、「Mr.ハリックですね!」と言ったことがきっかけになりました。
ですから、今でも「ハリックマジック」と言われる場合があるのです。

9月24日の臨床実践塾では、ちょっと変わった関節調整法と、これまで研究してきた「即効的な治療テクニック」の集約をする予定です。
具体的には、「ハリック・マジック」になるわけですが、マジックを使うわけではないのでご安心ください。

これまでいろいろなテクニックを発表してきましたが、受講生の中には、上手くテクニックを使い熟してない人も多いことを知りました。
そこで、何が原因なのかを考えていましたら、他の方がやっている講習ビデオを見てわかったことがありました。

教える側の講師は、使うツボに慣れています。
受講している側は、初めてなので、取穴部位も鍼の角度も分かりません。
手技療法なら、見よう見まねで大まかなことはできると思いますが、鍼はそういうわけにはいかないのです。

① 切皮部位
② 刺入角度
③ 刺入深浅
④ 鍼の操作
⑤ 患者反応
⑥ 抜鍼時期
⑦ 術者熟練度
⑧ 患者耐性度

たとえば、先月発表した「整体鍼」は、1箇所のツボに1本の鍼を使うのですが、左右どちらのツボを取るのか、どの程度の深さを狙うのか、どのような反応を目安にするのか、等々がわからないと上手くいかないのです。

これは私が「しっかり教えてないからそういうことになる」わけです。
そうなると、受講した方が「臨床実践塾で習いました」と言って、上手くいかなかったら、そのテクニックまで疑われてしまうわけです。
毎回のセミナーで、急ぎ足でセミナーを進めてきたのも原因かと思います。

そこで、今回は、鍼灸及び手技療法のポイントとなる所を解説しながら、私がよく使うテクニックの治療法を説明していきます。
というのは、これまで仙腸関節調整法や股関節の治療法、腰痛や頚部痛の治療法等々で、いくつかの治療テクニックを紹介してきましたが、原理はほとんど同じですので、テクニックに対する考え方の説明も行う予定です。

筋・骨格系で言いますと、足部、足関節、膝関節、股関節、仙腸関節、腰部、背部、胸部、肩関節、肘関節、手関節、手部、頚部、頭部の治療法を集約した形になり、鍼を使う場合と、手指を使う場合の注意点などを解説していきたいと思います。

同時に、七星論による「身体各部への七星配置」を利用して、臓腑治療も行えるようにしたいと思います。
臓腑治療を行なうのは、治療効果を持続させるためでもありますが、臓腑の治療をすることで、患部も治療している事になるからです。
たとえば、手首や足首が痛いと言う人がいたとします。

その時、七星論を知っている人は、心包経の反応を診ます。
多くが、「膻中」に反応が現れています。
そんな時は、膻中に千年灸をすれば症状は緩和されるのです。
或いは、第3.4胸椎辺りに反応が出ている場合なら、その部に鍼か灸をすれば症状は緩和されるのです。

患者さんはこう言います。

「足首が痛いのに背中に鍼ですか?」

「先生、痛いのは手首ですよ。胸に千年灸ですか?」

こういうのが「ハリックマジック」になるわけです。



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2017/09/11

特効穴の実技と解説(9月24日の臨床実践塾 第一部)

コーヒー
  コーヒーもいいですが飲み過ぎは腰痛の原因になる


9月24日の臨床実践塾第一部は、矢田部先生による「特効穴の実技と解説」というテーマでお届け致します。
矢田部先生は鍼灸学校でも経穴を教えているので、経絡の流れや、経穴のポイントを絞ってお話してくれると思います。(本人には確認してませんが…。)

鍼灸師なら、誰でもツボが取れると考えていると思いますが、そんなことはありません。
普段、良く使うツボは正確に取れても、あまり使わないツボは「あやふや」な場合が多いのです。
それは、鍼灸学校は、鍼灸の資格と取らせるための学校なので、学校を出ただけでは完璧ではないのです。(-_-;)

さらに、一つのツボでも、鍼の向きや刺し方でも効果効能が違うのです。
鍼灸師は、それを駆使して治療に臨むわけですが、刺す場所や深さも曖昧で基準がないのですから、各鍼灸師によっても効果が違うというのは、そういうことなのです。
だから、鍼灸師は、鍼灸の資格を取ってから「修行」の場に身を置くことになるわけです。

でも、そういうこととは知らずに針灸学校へ入学してくる人が大半だと思います。
そして、1年学び、2年学びしている内に、「あれっ? 何か違うぞ!」と気付く人が多いのです。

そして、現代は堀江貴文氏が『他動力』に書いてあるように、「修行なんて意味がない」「他人に任せろ」という時代に突入しています。
これを言い換えれば、「他人に働かせて利益を得る」ということなので、真面目に働く人間は時代遅れ、マネジメントで稼ぐのだ、と風潮があります。
もし、そのように利益を得ている友達がいたら、チマチマと鍼灸治療などをすることがばからしくなってくると思います。

勿論、全ての人がそうだとは思いません。
一生懸命勉強して、鍼灸学校の先生や大学教授になる人もいるのです。
しかし、臨床のできない鍼灸師では、話になりませんので、鍼灸師になったなら、できれば「特効穴」の知識や技術もつけていた方がいいと思うのです。

何かの本で読んだ事があるのですが、「人は、病気が治る。お金が儲かるという所に集まる」そうです。
そうかも知れません。
それを上手く使っているのが「宗教」かも知れません。

鍼灸は宗教ではないのですが、「人が集まる原理」の一つが、「病が治る」ということなら、鍼灸師でもできそうな感じがします。
そして、特効穴などを上手く使うことで、「口コミ」が広がるのです。

「口コミ」と聞いて、「古い!」と思った人も多いと思いますが、ネット集客でも、基本は「ネットでの口コミ」なのです。
ただ、今のネット集客に見られるような「過大広告」や「まがい物広告」はしてはいけないと思います。

知り合いの若い女性ですが、
「気が付かない間に私が美容関係の広告に写真入りで使われていた」と話す人がいました。
そして、コメントも書いてないのに、ちゃんとコメントまで入っていたと言うのです。
これはいけません。

特効穴を使えば、そんな広告の仕方はしなくてもいいはずです。



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2017/09/08

手技療法と鍼灸治療 (9月24日の臨床実践塾)

甲状腺機能低下症の傾向があり、チラージンを飲んでいる方がいました。
尿路結石もあるとのことでした。
現在の症状は、左の腕があちらこちら痛いようです。
「あっちもこっちも」と言うものですから、痛い箇所を指で差してもらいました。

道1
    心経です

道2
    心経です

道3
    大腸経です

心経(心臓関係の経絡)に痛みが出ているのは、甲状腺の関係で心臓にも異変が出ているからです。
そして、大腸経にも異変が出ているのは多分、尿路結石で多少尿路にも炎症があり、それが大腸に波及して大腸にも炎症が起こっていると考えることができます。
或いは、尿路結石ですので、腎臓にも影響がありますので、腎臓の代謝が落ちたせいで、大腸の粘膜の機能が低下していることも考えられます。

ちなみに脈診では、腎と心包に虚があり、大腸は実ぎみでした。

これを筋・骨格系で調整するには、仙腸関節を整えて、肩関節を整えれば、肘関節も整ってくるので、痛みは和らぎます。
その方法が、カインド調整法というものです。
カインド調整法なら、バンザイの恰好をさせて、右足裏に比較的強い刺激を与えれば、左の肩関節から手関節まで整えることができます。

※この方の場合は、それで治まりましたが、治まらない時は、個別に肩関節、肘関節、手関節を調整します。

たとえば、この方の首の写真を撮ると、最初は右頸の付け根で右に曲がっていましたが、カインド調整法をした後は、下の写真のように、ほぼ真っ直ぐになっていました。

道4
首が右にズレた感じで傾いています。やらせではありませんよ。 v(^◇^)v

道5
   首の歪みはほぼとれました

しかし、それだけで終わると、再発が懸念されます。
理由は、この方の甲状腺とか結石などを考えると、わかると思いますが、そこの治療をしてないからです。
ですから、痛みが取れてから、鍼で甲状腺や尿路結石の治療をします。

この方は、手技療法で痛みを取りましたが、痛みを取るだけなら右の腎査穴に1本刺せば取れたと思います。
それが七星鍼法での一穴鍼法だからです。
※ 今回は、手技療法で痛みをとって、それから鍼灸治療をしたのですが、時間がない時は、鍼灸だけで十分治療できる症状です。



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2017/09/06

立ったまま体を後に反らすことができないときの原因は → 9/24の臨床実践塾

後屈1
    後に反ると肩甲骨の内側が痛くて後に倒せない

後屈2
    ここを押すと「気持ちいい」と言いますが…


体の機能は、原因と離れたところに症状を現わす能力があります。
たとえば、上の写真のように、立位で後に反ろうとした場合、肩甲骨の内側や首の付根に痛みが出たとします。

その場合、どこに原因があるかを考えないで治療する場合は多分、肩甲骨の間や首の付根を解すかも知れません。
しかし、それをするとさらに筋肉は凝ってしまい、時間とともに症状を悪化させる可能性があります。

そして仮に、
「左の太ももの付け根にも凝りがある」と言われたら、そこも解してしまう可能性があります。
さてしかし、それで後に反ることができるのでしょうか。
ちょっとは楽になるかも知れませんが、「治る」までは至らないと思います。

鍼灸院にこのような症状を訴えて来る人がいましたら、百会から後ろに向かって5mm程度鍼をしてみてくいださい。
面白いように後に反る事ができるはずです。
しかし、治ったではありません。

その刺鍼法は七星論になるのですが、人体の中央背面を流れる経絡に、督脈というのがあり、督脈は「総括」という意味もあるので、百会に刺鍼することで督脈の流れをよくすることができるので、楽になるのです。

ここで、鍼灸学生なら、
「督脈は下から上に流れるのに、なんで督脈から後ろなんですか?」という質問をするかも知れません。
何故なら、経絡流注に沿って鍼をする事を「補」と言い、逆らって鍼をすることを「寫」というからです。

「補」とは、エネルギーを補い、「寫」とはエネルギーを抜くと考えてください。
そして、七星論では「督脈は百会から背面に流れる」と考えますので、百会から後ろに向かって鍼をすると言うことは、「補法」になるわけで、督脈のエネルギーを補った事になります。

督脈のエネルギーを補うと、全ての陽経のエネルギーの流れが良くなります。
その結果、背部や大腿の筋肉もしなやかになり、凝りも取れてきますので、後ろに反りやすくなるのです。

では、左大腿部の凝りはどうなのかというと、ここの凝りも和らいできます。
何故なら、そこは「太陽膀胱経」という陽経の経絡が流れているところで、最大の陽経である督脈から「枝分かれ」した経絡ですので、エネルギーの流れがよくなりやわらいでくるのです。

ですから、「後に反ることができない」と訴えて来た患者さんがいたとすると、百会に1本鍼を刺すだけで症状は緩和させることができるわけです。
これが「ハリックマジック」と言われるテクニックです。(^_^;)
でも、それだけで治療を終わると「詐欺だー!」と言われかねません。

ネットに掲げられたテクニックには、症状が軽くなっただけで「治った」と表現しているのも少なくないようで、それだけで治療費がもらえるなら、私は大金持ちになっていたかも知れません。(笑)
そこで、考えるのが、「ほんとうの病気の原因」です。

実際問題として、治療で一番難しいのは「診断」です。
ですから、検査や診断もせずに、

「肩が痛いときはこうして治せ」

「腰が痛いときにはこうして治せ」

「膝が痛いときにはこうして治せ」

という類の治療法を学ぶのは、あまり好ましくないと考えています。

病因を臓腑に求めていないと、精神論に走って患者さんを責めたりする場合がありますので、ちゃんと臓腑診断をしたほうがいいと考えているのです。
そうすれば、確実に再発を防ぐ事ができると考えているからです。

私はいくつもDVDを買って勉強していますが、最近流行りの治療法には、臓腑に絞るという概念はあまりなく、筋・骨格系が主流のようです。
そして、「症状が軽くなればそれでよし」としているものも少なくありません。

で、上の写真の方の場合は、どう診断するのかということになるのですが、脈診や脊椎診などをした結果、「水=腎・膀胱」と診断することができます。
(診断に慣れた人なら、脈診などはしなくても「水」と診断できるはずです)
今度の臨床実践塾では、「診断の違いによる治りの差」と言いますか、「流行りの治療法と再発させないための治療法」の実技と解説をしてみたいと思います。



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2017/09/05

腰痛のほんとうの原因はどこにあるのか → 9/24の臨床実践塾

合谷
   合谷と腰腿点:合谷は大腸のツボです


セミナー参加者の動員目的で公開されているYouTubeやセールスレターなどを読んでいると、「腰痛の原因が手にある」と語られているのが増えてきました。
つまり、腰痛の原因は腰部周辺にあるのではなく、手にあるというわけです。

これは、よく用いられるマーケティング手法の一つで、「腰痛の原因は腰にあり」と言うと、誰も振り向かないのですが、「腰痛の原因は手にある」と言えば、多くの人が振り向いてくれるので、「キャッチ」として使えるわけです。
※マーケティングでは大きなポイントになるところです。

そして、手への施術で腰痛を改善させるわけですが、これは経絡を知っている人(知識だけではなく経絡を使い熟せる人)なら、「ははーん」と思うはずです。
どういう意味かと言うと、腰痛が出る時には、臓腑にも異変が出ており、その臓腑の経絡を辿れば、どの手の指に異変が出るかがわかるということです。

たとえば、こんなことがありました。
大きな中華料理店でコックをしているという方でしたが、「腰が痛い」とやってきました。
その方の話によると、大きな店では、それぞれに担当があり、洗い物をする「洗い場」、もっぱら野菜を切り刻む「切り場」、揚げ物などを揚げる「揚げ場」と朝から晩まで同じ仕事をすると言うのです。

その方は、切り場に配置されていて、毎日キャベツを刻んでいると言っていました。
そして、「その姿勢だから腰が痛くなった」というわけです。
ここで注意して欲しいところは、毎日包丁で野菜を刻んでいるということは、親指や示指に負担が掛かりますので、そこにも異変が出やすくなるというところです。
※ 親指は肺経、示指は大腸経で、肺経と大腸経は表裏の関係です。

私のところでは、問診、脈診、脊椎診という基本的な診断をしますが、この方は脈でも脊椎でも「大腸」が出ていました。
そこで、合谷を使って骨格矯正鍼をしたら、即座に腰痛が取れたのです。
そして大腸の養生法を教えたので、(紹介者から聞いた話では)再発もありませんでした。

「骨格矯正鍼の講習」を受けた方はわかると思いますが、骨格矯正鍼は基本的に「腰腿点」というツボを使います。
そして、大腸に異変があるときは「合谷」を使います。
つまり、骨格矯正と同時に、腰痛の原因となっている大腸も治療するわけです。

問題はここです。

この時、「腰痛の原因は手にある」と言っても疑う人はいないはずです。
しかし、経絡を知っている人は、「な~んだ、大腸経じゃないか」となるわけです。
そして、
大腸経を使って治療することが再発させないポイントになるのです。
大腸が腰痛の根元になっているからです。

つまり、診断で「大腸経」が出てきたら、「腰痛の原因は手にありますよ」と言い、手関節や手根骨、あるいは手指の筋膜を動かすことで腰痛を治すこともできるわけです。
即ち、鍼灸診察をすると「大腸経」と出ても、一般的な筋・骨格系の診断法だと、舟状骨だとか中手骨や中手指節関節だとか、示指の筋膜という診断になるので、「腰痛の原因は手にある」と言ってもいいわけです。

それで何が言いたいかというと、それぞれの治療法には、それぞれの診断法があり、それぞれ成果を上げています。
しかし、筋・骨格系での診断では、養生法が複雑になってしまいます。
そして治療サイクルの問題から考えてみると、鍼灸では基本的に、病因を臓腑に求め、その臓腑を中心に治療をしていくので、それが根本療法になると考えているのですが、その治療結果は再発が少ないと考えているわけです。

そして、もっとも大切なことは、「大腸」と診断して、「大腸が原因です」と患者さんに伝えたら、大腸の簡単な養生法も教えて早急に完治させことができることです。
しかし、筋・骨格系や筋膜で診断すると、それができないので、「重力が原因だ」とか、「胎児のときや出産時に問題がある」という説明をしかねません。

そのような「どうにも解決法がない病因」を患者さんに言うのは、酷なことです。
解決できない病因なら、言わなければいいのです。
言うなら、その証拠を見せて、解決法を見せてから言うべきだと思うのです。

9月24日の臨床実践塾では、今流行っていると思われる治療法を紹介しながら、鍼を使わずともできる経絡治療の方法を解説していきます。



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